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第四十七話『自分なりの生き方』


 サンガルドのコルニス領からセリカがノワール達に連れられて、三日経った。

 コルニス領から西にある港から、船で二日。そして馬車で一日を使って、セリカはノワール達が拠点とするランドルナという国に到着していた。

 ノワールとルミナからセリカが聞いた話になるが、ランドルナ王国は水の街として栄えているらしい。

 確かにセリカがランドルナ王国の都心部に入った時は、素直に驚いた。

 街の中に細かい水路が通っていて、人や荷物を乗せたボートが見える。まるで水の上に街ができているような構造に、初めて見たセリカは素直に目を輝かせていた。

 近くに港もあるらしく、漁業なども盛んに行われている。海の近くにあることから、水産物などが有名な国とのことらしい。

 ふと、セリカは港があるのなら初めからその港に来るようにすれば良かったのではないかとノワールに訊いたが、彼曰く国が管理する港だと入船できる船にかなり制限があり、手続きなどが面倒と話していた。

 セリカにはよく分からない話だったが、とりあえずは面倒ということだけは理解してノワールの話に適当に頷くだけだった。

 そしてノワールが先導して街の中を進み、ルミナの後を追うようにセリカが歩いていく。

 周りに見えるもの全てが新鮮なモノにセリカは映り、時折目を奪われたりして置いていかれそうになりながらも、どうにか彼女はノワール達を見失わないように追いかけた。

 慣れた足取りで歩く二人の後をついていき、しばらく歩き続けると、ノワールはとある建物の前で立ち止まっていた。




「ここが俺達の職場だ」




 ノワールにそう伝えられて、セリカが目の前の建物を見上げる。

 特に変哲もない、普通の建物だった。三階建ての豪勢でもない普通の建物。一階にある大きな扉が、おそらく入口なのだろう。

 セリカは建物を眺めながら、その扉を見つめる。そしてその上に打ち付けられた看板を見て、彼女は首を傾げた。

 看板に何か文字が書いてある。しかしセリカは読み書きができないことから、その文字の意味を理解することができなかった。




「なぁ、あれなにが書いてあるんだ?」




 看板に指を差して、セリカが徐にノワールに問う。

 ノワールもセリカが文字が読めないことを察して、小さく頷いていた。




「俺達の雇い主が付けたギルドの名前だ」

「ふーん。なんて読むんだよ?」




 続けて、セリカが問う。

 ノワールはその質問に、すぐに答えた。




「レビンレブルズ」

「なんか意味あるのか?」

「分からん。勝手に付けてたからな」




 それ以上のことを答える意味がないと言いたげに、ノワールは歩き出すと、その建物の入口へ向かっていた。




「早く行くぞ。お前のこと、説明しないといけないからな」

「セリカ! 早く行こ!」

「おい、引っ張るなって……!」




 先を歩くノワールに声を掛けられて、ルミナに手を引かれて、セリカは歩き出した。

 孤児として生まれ、そして死ぬだけの人生と思っていた。

 ノワール達に会って、セリカに会い、そしてアタラクシアという魔女と会い、自分の人生は大きく変わった。

 自分の生きる理由を見つけていないセリカにとって、これからの生き方は分からない。

 そんな自分でも、自分なりの生き方を探してみようとセリカは思った。

 自分の生まれた意味、生きる意味を見つけられることを願って、セリカはノワール達に続いて、建物の入口に足を踏み入れた。

ここまで読了頂いた方、お付き合い頂きありがとうございます。

見返しても、今作の拙い内容に頭を抱えてながら書き続けて一章が終わりました。

そして、様々なことに気づかされました。

お付き合い頂いた方には大変申し訳ありませんが、私の力不足を痛感しました。

構成などなど、書いてて未熟な点が多くあり、反省する点が多くあったと心の底から思います。

果たして、このまま二章を書けるのかという作者の不安が大きくなり、私は決めました。

一度、この作品は一章で完結扱いにして、再度構成などを考え直してからまた書きたいと思います。

勝手で申し訳ございませんが、ご理解よろしくお願い致します。

またどこかでお会いすることがあれば、その時は何卒よろしくお願い致します。


青葉久

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