ギリギリの戦い
メ「敵だ」
ユ「そんなに強くは無さそうだな」
フ「油断しない事じゃ
奴らは穢れの影響で傷が癒えるのが早い
手早く仕留めるんじゃ」
メ「了解!」
強化された魔族 レベル8
名前は強そうだがさほど苦労せず倒しきれた
このくらいだったらレベルも上がりやすいし丁度いい
その後も敵と何度か遭遇した
中心に近づくに連れて少しづつ敵のレベルが上がっていく
それと並行してこちらのレベルも上がって行った
フレイヤは最初からレベルが30というサポートNPCにしてはとてつもなく強かったが、さすがにレベルはもう上がりづらいらしい
3人がレベル15に達した時それは起こった
フ「かなり穢れが強まってきたのう
中心が近いぞ」
メ「マホ、大丈夫か?」
マ「なんだかすごく寒気がします…」
ユ「少し休みますか?」
フ「マホはお前たちより余程神聖力が高い
穢れにあてられたのじゃろう
かなり穢れが濃いここで休んでも無駄じゃろう」
ユ「なら1度ログアウトして回復した方が…!?」
メ「どうした?」
ユ「ログアウト出来ない…」
メ「100人クエストと同じ、クリアしないと出られないってことか!?」
マ「私は大丈夫です、先を急ぎましょう…」
フ「マホの言う通りじゃな
ここまで穢れが濃いとなると中心はすぐそこじゃ
中心の魔族を倒した方が穢れを払えるし具合がいい
心配ではあるが先を急いで原因を潰した方がいいじゃろう」
マホさんは見るからにぐったりしている
気は進まないが原因の魔族を倒すために中心に向かおう
フ「着いたぞ」
ユ「ここが…穢れの溜まり場…」
ここまで来ると流石に私やメイセイにも分かる
圧倒的な威圧感と空気の重さ
押し寄せてくる不安感、恐怖
100人クエストの時と同じだ
そして中心にいるあれは…まさか!?
はぐれドラゴン レベル15
ドラゴンなんてこんな序盤に出てくるのか?
勝てるのか?
4人で
フ「やはりドラゴンか
ちと骨が折れるのう」
マ「ド…ドラゴン…」
フ「甘くみんほうがいい
ドラゴンを狩る時はレベルが倍ある者が3人がかりでやっとというところじゃ
今のワシ達は分が悪い位じゃ」
ユ「重々承知ですよ、相手はドラゴンなんですから」
メ「でも俺達なら行けないことはないって思えちまうんだよな」
それは私も思っていた
私達もレベルが上がっている上こちらはフレイヤという優秀なNPCが居る
何よりマホさんの体調が心配だし負ける訳にはいかない
フ「心強いのう」
ユ「メイセイ、作戦は?」
メ「立ち回りは前回とそう変えなくて大丈夫だろう
ユウにはまた辛い立ち回りを任せちまうけど大丈夫か?」
ユ「任せろ
死ななくていいなら余程楽だ」
マ「ユウさん」
ユ「はい」
マ「絶対にもう、死なないでくださいね?」
ユ「作戦でもなければ私は死にませんよ」
フ(チームワークは悪くなさそうじゃな
どちらにせよ力を見るためにもワシはサポートに徹するか)
作戦は前回とほぼ同じ
しかし今回はマホさんの護衛をフレイヤ1人に任せてメイセイは少し前目に出る
マホさんは回復に専念
死者が出たら初めの1人だけしか回復は出来ない上、確率も五分五分
戦いはかなりギリギリになる
全員が死ぬギリギリラインまで精神を研ぎ澄ませないと勝てない
それでも勝たなきゃならない
メ「それじゃあ全員準備はいいか?」
メ「行くぞ!!」