歪んだ愛
ユウが身投げをしている時、マホは恐怖と戦っていた
マ「ここは…どこなんでしょう?
変な液体を飲まされてそれから…」
マホが気がついた時には周りは真っ暗の空間に閉じ込められていた
そして、
マ「あなたは…!」
ケ「お、会いに来てくれたの?」
そこに居たのはケンシだった
暗い空間のはずなのにケンシの姿だけがハッキリと見える
手には血の着いたナイフを持っていた
ケ「どうしても君が欲しいから妙案思いついちゃったんだよね」
すると暗闇の中に両親の姿が浮かぶ
ケ「お前が頼る人間を、お前が愛する人間を全員殺す」
マ「待っ…」
いい切る前に両親にナイフは突き立てられた
マ「嫌!お父さん、お母さん!!」
ケ「まだ終わってないよ?」
すると今度はアカネが現れ、それも直ぐに冷たくなる
マ「もう…やめて…」
さらにはリョウ、ゲンドウと続き、フレイヤとメイセイまでが殺されユウの姿だけが残った
ケ「てめぇらはこの間邪魔してくれたからな
指1本1本切り落としてやるよ」
マ「ユウさん、逃げて…」
ユ「マホ?ここは…?」
辺りをキョロキョロとユウが見回している
ケンシが見えていないのか後ろから血に染ったナイフを持って寄ってくるケンシを他所にマホの方に歩み寄ってくる
ユ「マホ、何が起きてるんです?」
マ「ユウさん!後ろ!」
ユ「ん?」
振り返ったと同時にユウの腹部にナイフが突き刺さった
少し貫通して背中の衣服に血が着いている
ユ「なんだ…これ…」
マ「そんな…ユウさん…」
ケ「これで全員かー?」
マ「どうしてこんなことを!」
ケ「さっきも言っただろう?
お前の愛する人を全員殺すって
これでお前は俺しか頼る人間はいなくなったってわけだ」
そう言い合っているうちにユウはもう息をしていなかった
抱き抱えたまま息をしなくなったユウをゆっくりと下ろし覚悟を決めたようにマホは言った
マ「あなたはどうしてそんなに私に固執するんですか?」
ケ「お前を愛してるからだ」
マ「そんな歪んだ愛なんて私はいらない!」
ケ「お前が要らなくても俺にお前が必要だからやっているんだよ」
この人は何を言っても考えが変わることは無い
だからこの話は平行線なのだ
マ「あなたの考えはきっと変わらない
ならば私はあなたと、あなたの中の歪んだ愛と1人で戦わなければならないんですね」
夢か現か
マホは歪んだ愛と戦い本当の愛というものを証明しなければこの地獄からは出られないと悟った