新たな仲間
フ「少なくともワシはお主らに同行する」
ユ「理由を説明してくれますか?」
フ「お主ら、この世界の住人じゃないじゃろう?」
ユ「何故それを?」
フ「ワシは過去そういう者にあったことがある」
メ「なんだって!?」
フ「始まりの村での戦い、覚えておるか?」
ユ「フレイヤが私達を助けてくれたんですよね?」
フ「あの時敵方についておった魔族はアスモデウスという
奴らは魔族の幹部であり、強大な魔族は力を得るためにお主らのような別世界の住人の体に宿るのじゃ
最も、この前のアスモデウスは体がなかったがのう」
メ「それなのにあの威圧感か…」
ユ「奴らということは他にも居るんですか?」
フ「何体おるかは分からんが一体では無いということは確かじゃ」
ユ「それで、過去に私達のようなものに会ったというのは…」
フ「それについてはすまないがまだ話すことはできん」
フレイヤの表情でだけでこれ以上聞いてはいけないと分かった
フ「とにかくワシは主らの行く末を見届けねばならない」
ユ「同行してくれるのはむしろありがたいんですが…」
メ「俺は反対だけど、言ってもついてくるんだろ?」
フ「物分りが良いようで何よりじゃ」
フレイヤの表情が先程までの顔に戻った
一通りの話が終わった時、部屋にノックの音が響き、薬が届いた
フ「薬は多量なら毒に、毒も少量なら薬になるという
この薬は神聖力を無理矢理高め、穢れを一気に浄化する薬じゃ
分量を間違えれば人間の体は崩壊する」
急にとんでもないこと言い始めたな
ユ「マホさんに何かあったら…」
フ「安心せいワシはこの手のことはプロじゃ」
フレイヤがマホさんに薬をゆっくりと飲ませる
するとマホさんの表情が穏やかになり始めた
フ「ゆっくり休め、マホ」
ユ「助かったんですか?」
フ「元々マホは神聖力が並外れて高い
回復魔法が使えるのもそのためじゃ
その神聖力を少し底上げしてやったのじゃ
じゃから無理に薬を使う必要は本来なかったのじゃが、自然治癒だと数日向こうの世界でも寝たきりじゃったじゃろう
不安感や恐怖感が精神を追い込んでしまい、向こうでもそれが残ってしまうということじゃな」
記憶のことと言い、どれだけ特殊なゲームなのだろう
フ「しかしこれでマホはより、穢れに弱くなってしまったとも言える
人間に元々内包する穢れをかなり抑えてしまったからな
穢れがないと穢れには対抗できないのじゃ
普通に生活しておればまた穢れは溜まるが、暫くは穢れに近づけさせない方が良いじゃろう」
マ「う…うん…皆さん…」
ユ「目が覚めましたか!」
フ「大きい声をあげるでない!
病み上がりじゃぞ!」
メ「あんたも十分声が大きい」
マ「目を開けることができなくても意識はあったので皆さんの声は聞こえてました
本当に…ありがとうございます」
どうやら薬の効き目は抜群で目を覚ましてからすぐ普通に歩き回る程度はできるほどのようだ
マ「先程のお話でもそうでしたが、やはり暫くこのサーバーに来るのは控えた方がいいのでしょうか…」
フ「悪いことは言わんからしばらく控えた方がいい
とは言っても2、3日普通に生活すれば神穢の器は安定するからその後は来ても問題ないぞ
むしろこちらとしては来てもらわなければ困るしのう」
マ「またすぐ来てもいいんですね?
良かった、このサーバーはとても綺麗で大好きなんです」
フ「そうか…」
フレイヤは少し嬉しそうに笑みをこぼした
フ「ところでこの村から出る方法じゃが」
メ「あ、当初の目的忘れてた」
フ「普通に地図で始まりの村を選択すれば飛べるぞ」
一同「はぁあ!?」