設定・用語集
用語
亜人種
日本国内に住む人ならざる知的生命の総称。人によっては「妖怪」とも呼称する。日本列島が地球へ帰還した時、テラルスより亜人・人間合わせて20万人の移民が日本列島ごと地球へ移住したが、亜人種の割合は3割の6万人であり、現在の日本国内には移住者及びその血縁者を合わせて、およそ12万人、公式には79種の亜人が存在する。中には日本政府が認知していない亜人種も存在している。
外務省領事局国際安全対策課
国内外の人の移動と海外における邦人の安全確保を司る部署。事実上の外務省独自の捜査機関という側面も持つ。警察庁警備局国際犯罪対策課とは、海外における邦人の安全確保という目的を共有し、密接な協力関係にある。
警察庁警備局国際犯罪対策課
「国際テロリズム対策課」という名称であったが、テロだけでなく個人レベルの様々な犯罪に対応するため、人員も装備品も拡充され、海外での準軍事的実働部隊として再編成された新たな部署。海外での諜報活動や邦人の安全確保の他、有事の際には準軍事部隊として現地に展開し、現地の治安機関と協力しながら邦人の救援を行うことを使命としている。
登場する国々
日本皇国 首都東京
天皇を国家元首とする立憲君主制国家。2050年頃から現在の国号を使い始め、今に至る。転移によって地球との関わりを物理的に絶たれた為、2025年頃に始まった世界的な経済不況と民族紛争・暴動の激化、政情不安の影響を全く受けていない。故にG20の中で唯一国力を維持し続けており、さらに28世紀の技術力を得たことで、アメリカをも凌ぐ大国としての地位を確立した。難民と紛争の流入を防ぐ為に半鎖国体制を敷いており、普段は観光客を殆ど受け入れていない。「国際連邦」の一国ではあるが、東南アジアや中国大陸、南米に勢力を拡げ、独自の交易関係を構築している。また地球近傍小惑星や月面での資源採掘事業を進めている。
中華人民共和国 首都重慶
20世紀中頃に中国共産党によって統一された中国は、東亜戦争以降は各地で軍閥や少数民族が独立し、周辺諸国からの圧迫を受ける群雄割拠の状態に陥っている。尚、保有していた核兵器は東亜戦争の直後、拡散防止の名目の下に国際連合に没収された。日本政府は新たな独立国として東トルキスタン共和国、チベット、香港共和国、中華民国台湾を承認し、これらの国々を中国とは別のものとして交易を行っている。中国共産党の治安が及ぶのは重慶周辺の内陸部、及びその他の一部大都市に限られ、その他の地域と交流を持つときはその場を支配する軍閥と交渉を行うのが慣例である。
中華民国台湾 首都台北
国際的には長らく中国の一地方として扱われていたが、2024年に終結した東亜戦争以降、”1つの中国”を維持できなくなった中華人民共和国から名実共に独立を果たした。日本の転移以降は親米路線を進み、アメリカの影響を強く受けていたが、日本の帰還後は外交政策を親日路線に切り替えつつある。
朝鮮民国 首都ソウル・平壌
東亜戦争終結から3年後の2027年に、大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国が統一国家となって誕生した。名目上は韓国主導の統一であったが、東亜戦争で疲弊したのはどちらかと言えば韓国の方であり、戦後は旧北朝鮮領内の資源開発で持ち直した経緯がある為、統一政府内部では”北閥”が幅をきかせている。故に金氏の力と影響力は未だに根強い。外交政策については親露路線をとっている。
アメリカ合衆国 首都ワシントンD.C
大統領を国家元首とする連邦共和国。東亜戦争による中国の没落と2025年の日本の消失によって多大な経済的打撃を受け、第二次世界恐慌を引き起こした。アメリカ国内でも失業者や移民による暴動が多発し、治安が急激に悪化した。連邦政府は自国の生存の為、2039年にカナダやブラジル、ロシア、インドと共に、限られた大国のみが生き残る為の国際機関「国際連邦」を設立した。それ以降、アメリカはその常任理事国として国際的な影響力を保持し続けている。かつては日本と強固な同盟関係を築いていたが、アメリカ連邦政府は2042年に日米安全保障条約の終了を日本政府へ通告した。それ以降は日本を仮想敵国と捉えている。
東亜戦争後に締結した「米中安全保障条約」によって中国大陸の各地に在外基地を有しており、それはグアム基地を含めて日本国土を取り囲むように存在している。
ロシア連邦 首都モスクワ
東亜戦争と日本の消失によって、この国も例外なく経済的大打撃を受けた。治安と経済の崩壊によって諸民族・諸自治共和国の独立運動が激化。さらにロシア政府は紛争終結のために局地的に戦術核兵器を使用し、世界から非難を浴びた。現在、連邦は事実上分裂している。国難打開のため、中国東北部や朝鮮半島に勢力を広げつつある。
ヨーロッパ連合(EU)
かつては多くの先進国が位置していたヨーロッパだが、世界経済の崩壊による政情不安の最中で白人とイスラム教徒との争いが激化し、今や地球で有数の紛争地帯となっている。かつて先進国と呼ばれた国々の多くは事実上の内乱状態に陥っており、特に東欧の国々は国家そのものが崩壊しているという。
カタルーニャ共和国 首都バルセロナ
独立運動を標榜する地域のナショナリズムの高まりが世界各地で発生した時、破綻状態にあったスペイン政府から名実共に独立を果たした。スペインのカタルーニャ自治州とフランスのピレネー=オリアンタル県が合併して誕生した国である。日本政府はテラルスからの帰還後、独立国家として承認した。