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できれば、旦那様の遺志を継いで、帳簿すり替え作戦を続行してあげたいのですが、もうすでに相手にバレているのであれば、この作戦は、危険極まりありません。そこの確認は重要です。


フィリップ殿下は、考え込んでしまいました。


「・・・新しい作戦があるのであれば、そちらにした方が安全だと思いますが、いかがでしょう。」


幾ら何でも、そうそう出てきませんよ。


「いえ、これは、ナイアック公爵がどのように贈賄に使うお金を集めているか、という資金の流れを調べるものです。そんなにたくさんの調査方法があるわけではありません。むしろ、主人の考えていた方法が使えないとなると、今後の調査は厳しくなります。」


殿下にも事の重要性は伝わったようです。


「一度、侯爵の死について調べていた者と話をしてみます。その上で、お返事差し上げてよろしいでしょうか?」


「わかりました。ただ、後々そのあたりを明らかにするためにも、カーターを尋問する必要が出てくるかもしれませんね。」


「ナイアック側のコンタクトを確認した後、疑われないよう、しばらくカーターは泳がせておきます。かならず尾行をつけますので、見失うことはありませんし、尋問が必要になったら、こちらで押さえます。」


荒事は、殿下に任せましょう。


「さてと、殿下からのナイアック公爵に関するお話は、以上でしょうか?」


殿下は、黙って頷かれます。


「では、今回、殿下がスタイヴァサント家にいらっしゃった、その理由についてのお話をさせていただいてよろしいでしょうか?」


殿下は、何のことでしたっけ?とでも言わんばかりに、不思議そうな顔をしていらっしゃいます。逃れられませんわよ。


「婚約を前提にお付き合いすることに関して、家長としての私に、許可を求めていらっしゃると伺いましたが。」


殿下、思い出したようです。


「ああ!そうです。」


そうですか。


「許可は差し上げられません。」


「「はあ?」」


リリアちゃんと、殿下が驚きの声を上げました。




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