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特別話1

こんにちは。

私は狗流派くるは 喩菜ゆなです。

今回は皆さんだけに私の過去を『特別に』教えたいと思います。

私の過去はうちの家族しか知らないの。

楓にも教えてなかったの。


私の過去を知っといたほうが次回のお話で混乱しないと思うので、この話で私の過去について知っちゃってください!


**


私は、天才の紫織ちゃんに、オリンピック候補者であり、日本的にも世界的にも期待されている皐ちゃんに、クラスの盛り上げ役であり、頭も良くて、優しいしかっこいい、まさに完璧な楓とも付き合って……。


こんな私だけど、実は私は5年の頃に転入してきたの。

聖ハスカに転入してくる前の学校の名前は『藤咲小学校』……。


ハーバード大学にじんわりと迫っていき、最終的にハーバードの1.5倍ぐらい頭が良くなってしまう、半端ない聖ハスカよりは足元にも及ばないぐらい頭は良くないけど、

偏差値78。倍率9倍。都内で五本の指に入るほどの名門校。


あ、ついでに聖ハスカについて少しだけ解説しようかな。



日本でもちろんトップの学校。

世界で二位のオックスフォード大学の1.2倍も頭がいい。余裕の第1位なのだ。


倍率12倍。受験者数1200人に対し、入れる人は100人。海外から来る人も多々いる。

毎年2月5日に試験をやっている。

また、聖ハスカがハイレベルすぎて嫌になってやめてしまう人や、

赤点ばかり取ってる人は退学にさせられたりで、

毎年一学年で20人ほどやめてしまう。


だから、2月5日に一年生以外の子も受験をして、うまくいけば入学することができる。


それに、イジメというものは全く起きていない。

まぁ、つまり、誰もが憧れ、通えば人生の勝ち組に入れるのだ。


しかもなぜかは知らないけど、顔がいい人が集まる。


わ、私!? 私はかわいくないよ……。



じゃあ戻るけど、私の過去について話すね。

さっきも言ったように、私は5年の頃に転入してきたわけだけど、

なぜ転入してきたか知ってる?


それはね……。



当時の私はヤンキーでした。

藤咲小の黒鬼(狗流派とちょっとかけてんのかな? )なんて呼ばれてたんです。


6年の男子と喧嘩だとか、他の中学の生徒と喧嘩なんてことは、もはや日常茶飯事化していて、先生に呼び出されるのはもちろん、先生を泣かせたりしていました。


けどテストの点数もいいし、弱い子には優しいし、女の子は絶対なぐんないので、

女子からも、下級生からも、か弱い子からも人気でした。


けど先生もついに堪忍袋の尾が切れてしまい、退学となってしまいました。


親には、「あの名門校を退学なんて……。もう、喩菜には心底呆れるわ! 」

と言われ、泣かれてしまいました……。


そこで私はもう勉強しました。そして、2度とあのような失態を起こしてはならないと思い、

そして今は、休み時間は本を読んで、頭もまぁまぁいい。

だから昔のヤンキーの面影は全く残っていないのです。


けれど、そんな私の大好きだった彼氏の楓が死んでしまったのだから、どのくらい私がキレてしまい、私がどのようなことをするのか……。


もうお分かりですよね……?


**


特別話を見てくださり、どうもありがとうございます。


ではまた、来週の水曜日にお会いしましょう!

さようなら〜!

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