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8話 待望の面接

やっと錬金術師出てきました。


 いつの間にか私は爆睡していたようだ。

寝ぼけた頭に何人かの会話が聞こえてきた。


「・・様子はどう?」


「昼食をたくさん召し上がっておられました」


「元気が出てきたようねー。

あ、せっかくならお菓子とか作ってくれば良かったわ」


「アリシア、辞めておきなさい」


「エル、なんでよー」


 私は身の危険を感じると、眠気はふっとんだ。

「アリシア様」


「リリィちゃん、起こしちゃてごめんね」


「いえ、お呼びだてしたのは私になります。

こちらこそ、失礼いたしました」


「いいのいいのー。病み上がりなんだから。

体調は大丈夫? 気持ち悪くない?」


 心配そうに、アリシアはリリィの額に手を当てて、顔をのぞきこんだ。

 アリシアは明るい金髪の髪に意志の強そうな綺麗な緑の眼が印象的だ。健康的な華やかなアリシアの容姿に見惚れていると、突然ぎゅっと抱きしめられた。

彼女の豊満な胸が、私の顔に当たってちょっと苦しい・・


「アリシア」咎めるように、青髪の青年が言ってもアリシアは離れない。


「もう、リリィちゃんが可愛くて我慢できないんだもの。リリィちゃんはぎゅっとするの嫌?」


「けほっ、嫌ではないですが、ちょっと息が・・」


 私がそう言うと、アリシアは腕の力を弱めたら今度は頬釣りをしてきた。


 

 「はぁ。すまないがアリシアはほおって話を進めよう」

諦めた目付きで青髪の青年が話始めた。


「それで、リリィさんが聞きたい事は病の事でいいかい?」


「それもありますが、その前に私の病を治療していただいた件のお礼をさせてください。

アリシア様と・・」


「エルネスト様でこざいます」セバスが助言をする。


「アリシア様、エルネスト様、私を治療していただき本当にありがとうございます」

そう言うと、アリシアの腕を抜け、私は二人に頭を下げた。

アリシアは照れくさそうだが、エルネストは一瞬びっくりした後に少し嬉しそうな顔をした。


「気にしなくて、いいよ。王様からの依頼だし、クレセント商会からもたんまり報酬もらうから大丈夫だよー」


「アリシアの言う通りだ。ただ、君のような立場の人がする態度としては個人的には好感がもてるが、隙を見せないように気をつけなさい」


うん、エルネストさんには立場ばれているかな。

でも、二人ともにやっぱり素敵な人達だなぁ。





 「ところで、お二人は錬金術師でこざいますか?」


「うん、そうだよ」


「私はお二人のような、錬金術師になりたいとずっと以前から思っておりました。

不躾ですが、お二人の弟子にしていただけませんでしょうか?」


「リリィ様!突然何をおっしゃるんですか」


「突然では、ないわ。私はずっとずっと以前から錬金術師に憧れていたのよ」


「ずっと以前ですか・・・・」セバスは私の前世の記憶について思い出したようだ。


「アリシア様、エルネスト様いかがでしょうか?」ドキドキしながら再度聞いてみた。


「リリィちゃんが弟子。私は先生ってこと?リリィちゃん、せんせぃって呼んでみて?」

アリシアは興奮しながら、リリィに呼び掛ける。


「アリシアせんせい」

「リリィちゃん可愛すぎるー」と言うと、また私を抱き締めようとするが、

ヒュッという音と共に、アリシアはエルネストに引っ張られソファに座らされた。


「アリシア、少し大人しくしていなさい」

低音でエルネストがそう言うとアリシアはビックっとして、静かにお茶を飲み始めた。

アリシアさん、ちょろすぎます。

裏ボスのエルネストさん攻略できるでしょうか。


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