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5話 状況整理 ② お母様は

登場人物や設定を整理していました。

矛盾がないように書くのは大変ですね。


錬金術に没頭できる日々が早く来てほしい。

 セバスとの話が少し落ちついたところで確認しなければならない事を私は口にした。


「お母様の最後は・・・・」

そう口にした途端、涙がポロポロと零れてリリィの記憶と感情が溢れきた。

お母様はいつも私を抱っこしながらたくさんの物語りを読んでくれた。

その憂いを帯びた優しい瞳が私を見ると暖かさをおび、透き通るような声が嬉しそうに私の名前を呼んでいた。


「う、ひっく・・」


ゼバスはそっと刺繍のされたハンカチを差し出した。


「セ、セバスはお母様最後は?」

ハンカチで涙と鼻水をふきながら私がそう言うと、セバスはゆっくり首を横に振りながら


「申し訳ありません。ライラ様の最後は私は立ち合う事が出来ませんでした。

葬儀も王と王の側近の方のみで行われて、どのように行われたか存じません・・」

唇を噛みしめながら、セバスは答えた。


「その後すぐに病床のリリィ様をこちらに移動する事になり、ライラ様については魔鳥病で亡くなったとの王室からの発表以外は今は分かりかねます」

悔しそうにセバスは答えた。



 いくら妾でも、随分とひっそり弔ったようだ。

第一王女の母としてはぞんざいな扱いだ。

私より先に病で臥せっていた事は記憶にある。

お母様の部屋に入る事を禁止されて、毎日お手紙とお花をセバスに届けてもらっていた。

最初はお返事が来ていたのが、だんだんとこなくなってその後、私も発症して部屋から出してもらえなくなった。

その後、お父様の側近からお母様が亡くなった話を聞いた。

幼少のリリィには堪えられるはずもなく、ベットで泣く毎日だった。

セバス以外には心を閉ざして、発熱しながらただお母様の事だけを考えいた。

この屋敷に移った事やセバスや彼女ら以外は6歳のリリィには目に写っていなかった。




 「随分と秘密裏ね。

ねぇ、セバス。危険かも知れないけど、調べてもらえるかしら」


「よろしいのですか?

私が離れると、リリィ様に危険が及ぶ可能性も出てまいります」


「彼女達がいる間は大丈夫でしょう」


そう、もし陰謀が渦巻いているにしても魔鳥病を治療する事が出来る彼女らに危害を加えるなんて愚かすぎる。

そして、朱髪の彼女は冷徹なまでに賢明な判断をするだろう。

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