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3話 錬金術師との出会い

 「そっちへいっちゃだめ! リリィちゃん!」

よく通る声が私の意識を深淵から呼び覚ます。

暖かい手に引っ張られながら、リリィと私が一体になっていく。


 うっすらと目を開けると、涙目の怒ったような金髪美女が私の手を握っていた。


「だれ?」困惑しながらつぶやくと。


「リリィちゃん良かったー。精神と肉体が分離するとこだっけど、もう大丈夫だよ。悪い病気も私達がやっつけたからね」



「お医者様?」

医師にしては若いなぁともうろうと思っていると、奥にいていた青髪の神経質そうな男性が話始めた。


「アリシア、嬉しいのは分かるが、あんまり興奮しないように。

リリィさん、私達は医者ではなく錬金術師です。

国王の依頼であなたの治療をしていますので、ご安心を」


「れんきんじゅつし・・・」


「そう錬金術師だよ。

詳しい話は、リリィちゃんが元気になったらしようねー。

まずはこの元気が出るお薬を飲んで、少し休んでね。飲めるかな?」


彼女はそうはいうと、青色の液体が入った瓶を取り出した。


う、まずそうだなと思うと察した彼女は


「大丈夫だよー。今度はハチミツ入りだから苦くはないよー」


「う、うん」と返事をしてその液体をぐいっと飲みほした。


あー。確かに苦くはないが、甘過ぎる。

どろ甘だ。味見くらいしろよ。

さっきの彼女の言葉がすごく気になる。「れんきんじゅつ、れんきんじゅつ、錬金術」と反復しながら、また私は深い眠りについた。






 「れんきんじゅつ!錬金術!」

意識が、覚醒すると私は気が付くと叫んでいた。


「お嬢様、お気は確かですか?」

私はセバスのセリフにちょっとムッとしたが、病床の令嬢が目覚めたと思ったら、いきなり叫び出したのだ。

錯乱したと思われても悔しいが仕方がない。

ひと息深呼吸すると。


「セバス、私は大丈夫よ。

ところで、彼女達は今はどこにいるのかしら。

できれば、お礼もかねて早急にお会いしたいのだけど」


「お嬢様、アリシア様方はこのお屋敷でお休みになっております。今は深夜ですので、明日お会い出来るよう手配致します」


そう言うと、セバスは例の青色の液体を用意した。


「アリシア様からお嬢様が起きたらこちらを飲んでいただくように仰せつかっております」


「う、飲まなきゃだめかしら。」


「アリシア様に早くお会いしたいのなら、お飲み下さい」


「・・わかったわ」 


意を決して、液体を飲み干した。


「あれ。まともな味・・」


そう話した直後、舌が辛味で痺れだした。

あー。もう、お願いだから味見してよー。

心の中で恩人へ文句を言いながら、眠りについた。

アリシアさん味覚音痴


緑色液体・・病気を治す効果+精神に作用する効果


青色液体・・すっごく良く効く滋養供給剤+睡眠薬入ってます

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