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-雪-

 ーーこれは、大晦日の日のこと。


 白雪は、お雪や(せい)が眠そうに目を擦っていたので、明け方まで続く宴を途中中断し、あやかし商店街にて先に帰宅していた。


「ふぅ」


 軽い息を吐くと、白雪は小さな文机の上にある日記帳を広げる。


「ふふっ……こうやって改めて読んでみると懐かしいわねぇ」


 妖怪達は皆宴に参加しているので、あやかし商店街は珍しくシンと静かだった。

 白雪は今日の事を綴る前に、少しだけ前のページを読み返してみた。


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