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慶一がヘン。

「け…慶一…。赤い実って」

慶一が何のことを言っているのか良く分からなくてあたしはただその場で立ち尽くす。

すると、横にいた2人(背の高い子と友美という人たち)が思いきり眉を釣り上げて言った。

「それ、どーゆーこと⁉塩崎君‼」

「赤い実ってまさか…でもあり得ないわよ‼しかもそんな古い表現で⁉バカじゃないの⁉」

そう言った友美という人物の目には涙がいっぱい溜まっている。

え。そんなにひどいこと言ったの?慶一が?女の子を泣かせるような事を?

「ちょっと慶一‼女子を泣かせちゃダメでしょ⁉‼」

あたしは2人をかばうように言ったんだけどそれがさらに反感をかったみたい。

「はあああ??なに、嫌味!?!あんた、それであたしたちを慰めた気になってんの⁉それ嫌味にしか聞こえないから!!!」

え?なんで嫌味になんか…。

「もう良くない?友美。こんなバカ男せいぜいこんくらいの女子で十分よ!!!」

そう捨て台詞を吐いて2人は教室へと帰って行った。

………何がなんだかよくわかんないな。…あたしがそう思いながらぽかんと口を開いて突っ立っていたら慶一がはずかしそうにこちらを向いた。心なしか顔が赤らんでみえる。

「そういうことだから。」

それだけいうと、慶一も教室へと足を運ぶ。あたしの頭の中はクエスチョンマークでいっぱいだ。

「慶一‼そういうことってどういうこと?赤い実はじけたってどういう意味!?」

慶一が思い切り目を見開いてこちらをふりかえる。

「何!?!?!!お前わかってなかったの⁈」

「え…。えっと、……何が?」

「あああああ」

慶一がその場でしゃがみ込む。え、あたし何かした?さっぱり分からないんだけど‼あたしの顔は益々ゆがんで行く。

「慶一くん、全く理解できません。お願いします。教えてください!」

手を合わせてお願いする。これが分からないと今日一日ずっとモヤモヤしそうだから。

「……き……んだ。」

「えっ!?!!!!!?」

「……………。っもういいよ!!!全くお前はいつまでたってもお子ちゃまだな!!!!!!」



…………。いや、もっと分からなくなりました。




さあ本番はここからです!!

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