マプクブルーム・コルクシファイブ連邦(詳細)
地と空を結ぶ双層の国
一 概要
マプクブルーム・コルクシファイブ連邦は、ケンタウロス族と鳥人族が共存する独特の国家である。
大地を駆ける民と空を翔ける民が互いの文化を重ね、双層構造の都市文明を築き上げてきた。
首都モーンバラは、地上の市街と天空の巣群が同心円状に積層する都市として知られる。
下層にはケンタウロス族の居住区と評議会議場が広がり、地上の市場が活気を帯びている。
上層には鳥人族の巣群、風庭園、そして飛行港エアゲートがあり、そこから国内外へ滑空船が発着する。
両層を支えるのは巨大な樹根柱と天然石の螺旋構造であり、中央にそびえるツインウィンドスパイアが共存の象徴となっている。
二 人口と種族構成
連邦の人口は推定で約六百二十万人。
ケンタウロス族が三百二十万人、鳥人族が二百八十万人、他種族および混血が二十万人ほどである。
寿命はケンタウロス族がおよそ七十五年、鳥人族が九十年とされる。
三 主要都市
北東草原のアレンステップはケンタウロス族の宗主都市である。放牧と軍馬生産に長け、連邦の地上部を支える基盤都市として栄えている。
北部山岳のクラウドピークは猛禽系鳥人族の霊峰都市であり、風読儀や天文観測の聖地として宗教的影響力が強い。
南の湿原地帯にはヴェルドスウェイルが存在し、水棲寄りの鳥人族が暮らす水上都市として薬草や香料の生産が盛んである。
西海岸のエアスパインは造船と滑空機工房の中心地であり、海風を利用した航空工学の拠点として発展している。
中央平原のツインホーフは連邦議会を補佐する学術都市で、馬具や革製品の名産地としても知られている。
四 産業
第一次産業では、風駆馬やスパークボアなどの牧畜、ルミナフィッシュや音貝を中心とした漁撈、アースグレインやヴェルドミントの栽培が基盤となる。
第二次産業では、羽細工や革工芸が高く評価されており、鉄木や風石を使用した滑空具の製造技術が特に発達している。タルミル酒や香草茶などの発酵飲料と加工茶も重要な産品である。
第三次産業では、空と地を一体化させた宿泊施設、滑空祭に代表される観光業、そして双翼評議会の学術機関が連邦の知識体系を支えている。
五 交易
連邦は風石結晶や羽細工装飾具、音貝などの工芸品を他国へ輸出する。
また、食材ではルミナフィッシュやアースグレイン粉などが他地域で重宝される。
輸入品としては鉄鉱や武具素材、乾燥果実、香辛料、さらに他文明圏の機械部品や聖油が多い。
空路と地路を生かした物流が発達しており、軽くて価値の高い品は空路で、重い貨物は地上輸送によって運ばれる。
六 特産物
ルミナフィッシュは夜光性の淡水魚で、祭礼の料理には欠かせない。
ウィンドハニーは高空に咲く花から採れる透明の蜜で、香りが良く神聖視される。
ヴェルドミントは強い清涼香を持つ湿原原産の香草で、精霊儀式でも用いられる。
風石は風力を蓄える透明鉱石であり、滑空機や音具、魔術素材として必需品となっている。
タルミル酒はケンタウロス族の乳発酵酒であり、淡く光を帯びる独特の酒として知られる。
七 経済と社会制度
連邦は風の流れを読み、空と地の双方を利用する物流体系を確立している。
通貨は地上部で使われるホーフ銀貨と、空上層で流通するフェザー金貨の二種であり、両者は等価で交換可能である。
国の根幹となる法典は風と大地の掟と呼ばれ、いかなる開発にも再生儀礼を伴うことが定められている。
自然循環を尊び、無理な拡張を良しとしない思想が国家運営に深く根付いている。
八 国家理念
地に足を、空に心を。
この言葉に、連邦が掲げる理念のすべてが表れている。
大地の安定と風の自由をともに抱き、異なる種族が協力しあうことで、この国は独自の文明圏を築いてきた。
マプクブルームは、エーテル世界における文化と技術の交差点として、今もなお成長を続けている。




