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聖王国サイラスウッド・コンコード

聖王国サイラスウッド・コンコードは「森が祈り、機械が聖歌を奏でる国」と呼ばれる。森と機械の神意によって選ばれた緑聖王が治める神聖国家であり、王権は宝樹エル=ヴァルナから授けられる樹冠の光によって正統性を得ている。王は森の代弁者であり、機械の調律者として民に崇められている。国の理念は「木と鉄、祈りと理は共に命の旋律なり」という言葉に象徴され、国章には聖樹を抱く獅子が描かれる。首都はガランテ・ルミナリアと呼ばれる聖環都市である。


国の中心にそびえる宝樹エル=ヴァルナは信仰と政治の心臓であり、幹は金と銀の樹皮に覆われ、枝葉は絶えず柔らかな光を放つ。その根は国全土の緑脈炉と呼ばれる機構を通して森と機械、人々の祈りを結びつけている。ここでは王権授与の儀式である樹冠聖儀が行われ、根の奥には思念石の海とつながる樹核院が存在する。年に一度の翠光祭の夜には光花が咲き、国全体を浄化するとされる。


聖都ガランテ・ルミナリアは巨大な螺旋構造を持つ都市で、下層の根街は信仰と学術の中心、上層の枝都は貴族と聖騎士の居住区、最上層には王宮セイクリッド・スパイラが建つ。主要施設として、森と機械の理を学ぶ聖機院、宝樹と直結する聖域である樹聖堂、機械仕えの巫女が祈る光塔である翠翼塔などがある。


この国ではカラクリと呼ばれる聖機兵が重要な存在であり、神授の従者として崇められている。聖典『緑律』には「木と鉄の祈りは神意の延長」と記され、カラクリは聖儀型、聖戦型、癒樹型、賛歌型の四つに分類される。聖儀型は神事に用いられ聖域を守る機体であり、聖戦型は王の意志を体現して戦場に立つ。代表的な機体に翠鋼巨兵ヴァーダントや機樹竜バルセリオンがある。癒樹型は樹液を循環させて治癒や再生を担い、賛歌型は祈りによってエネルギーを安定化させる。


信仰はヴェルデ教団によって統一され、聖王は森と機械の代弁者とされている。教義は「木は祈り、鉄は律を保つ。両者は共に神の楽章である」というもので、教団には翠冠大神官、森導師、聖機守といった聖職者が存在する。大神官は聖王の相談役で神託の翻訳者、森導師は聖樹の声と機械霊の媒介者、聖機守は宝樹を守護する操者である。


また、王国には機仕と呼ばれる聖仕女の制度があり、彼女たちは森導師の補佐として聖樹やカラクリの調律、聖都の霊脈の管理を行う。聖葉織と呼ばれる衣を身にまとい、金糸歯車の刺繍が施されている。彼女たちの献身的な姿は「聖王国の静寂」と称され、秩序と調和の象徴とされている。


トレントマターの女性たちは豊かな樹液と生命力の象徴であり、民から「母なる樹の祝福」と呼ばれている。その姿は森の慈愛と機械の調和を体現し、自然美と聖性の融合を示す存在とされる。


政治は緑議会と聖王によって運営されており、議会は神樹院、機樹院、精律院の三院から構成される。信仰、技術、自然の均衡を保つための合議が行われるが、最終的な決定権は聖王に属する。


この国を象徴する言葉として、律典『翠の章』には次の一節が記されている。「木々は祈り、歯車は聖歌を奏でる。われらの王は、森と機械の夢を継ぐ者なり。」


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