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世界共通通貨体系

この世界では、各国がそれぞれ独自の通貨を持つ一方で、すべての国家と商業都市の間で共通して使用される国際的な基準通貨が存在している。

この通貨体系の基準となる単位は「ゴールド」と呼ばれ、記号では「G」と表記される。

各国の通貨はこのゴールドを基準として換算されるが、金属の価値と信用の価値が必ずしも一致しない点が、この世界の経済を特徴づけている。


最も高価な通貨は金貨で、正式名称は「オーラム」。

一枚が一ゴールドに等しく、百枚の銀貨あるいは一万枚の銅貨に相当する。

これに加えて「古代金貨」と呼ばれる希少な貨幣が存在し、これはかつての神代の王朝が残した純度の高い金貨で、魔力を帯びている。

通常の金貨の一・五倍から二倍の価値を持ち、神殿や貴族の間では「真なる金」として崇められている。

古代金貨は魔力の共鳴によって真贋を判定できるため、偽造は不可能とされる。


銀貨は一般市民の生活における標準通貨であり、一枚が〇・〇一ゴールドに相当する。

日々の商取引や宿泊費、衣料などの支払いに使われる。

銅貨は最も低い単位で、一枚が〇・〇〇〇一ゴールド。日用品や食料、街の屋台などで使われる小額貨幣である。


これらの貨幣は金属の含有率によって価値が定まる。

現行の金貨は八グラムほどで金の純度が九〇パーセント。

古代金貨は十グラムほどで九八パーセントの純度を誇り、微弱な魔力反応を持つ。

銀貨は銀八〇パーセントと銅二〇パーセントの合金で、酸化防止の加工が施されている。

銅貨は銅九五パーセントに錫や亜鉛を混ぜた実用重視の造りになっている。


通貨の信用度は四つの階級に分かれており、最も信用が高いのは古代金貨である。

神殿の魔印と金属刻印によって保証され、五段階の最高評価を持つ。

次に現行の金貨、続いて銀貨、最も低いのが地方で鋳造される銅貨である。


古代金貨の価値は国家の信用を凌駕しており、多くの王国では流通を禁止または制限する法令を出している。

しかし、貴族の婚約や大規模な取引、神殿への奉納などでは、古代金貨が「絶対の信用の証」として扱われる。


物価の感覚としては、パン一個が一枚の銅貨、中級宿一泊が一枚の銀貨、武具一式が一枚の金貨、貴族の屋敷が三百枚の金貨、王国規模の船団が一万枚の金貨に相当する。


この共通通貨を発行・管理しているのは、「中央通貨評議会」と呼ばれる超国家的機関である。

その本部は、空に浮かぶ中立都市「セレス=アルカナ神殿都市」に置かれている。

この浮遊神殿都市は、古代の浮遊石と魔導装置によって空に浮かび続けており、いかなる国家の支配にも属さない。

神殿と商業評議会が共にこの都市を管理し、「聖約によって守られた場所」として知られている。


中央通貨評議会は各国の財務官、神殿の高位司祭、大商人連合の代表によって構成される。

彼らは年に一度「天秤の儀」と呼ばれる会合を開き、大陸全体の金属備蓄量、経済動向、魔力循環の変化を調査してゴールド基準値を再定義する。

その決定は加盟国すべてに法的拘束力を持ち、「天秤律」として広く施行される。

この制度によって世界の経済は均衡を保っているが、裏では古代金貨をめぐる密取引や、神殿都市内での権力闘争も存在すると噂されている。


この「セレス=アルカナ神殿都市」は、夜になると金と銀の光が交差するように輝き、「空に浮かぶ秤」として信仰と畏怖の対象になっている。

そこでは神官と商人、魔術師と学者が共に働き、世界の経済と信仰を繋ぐ中心として機能している。





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