Tutorial 「出逢い」
『今日も夜遅くまで一緒やってくれてありがとね。』
『全然、大丈夫だよ〜!!にゃすけっちまたやろ〜!』
俺の名前は、猫田翔真。至って普通の高校生だ。学校での俺はもちろん陰キャ。ただ、俺は周りとは違うと思っている。周りから見たら痛いやつかもしれない。なぜなら、俺は!女の子と夜遅くまでゲームをやっているのだ!
俺と彼女の出会いは協力型RPGゲームを野良でやったときだった。俺のゲーム内でのIDは『にゃすけ』。彼女は『あすな』と名乗った。お互いにこのゲームをやり込んでいるらしく、俺たちはすぐに意気投合した。それから毎晩夜遅くまでやっている。連携もうまく取ることができるし、その上、最近は何も言わなくても連携が取れるレベルにまで達した。
『今日はここまでにしよっか〜』
『うん、そうだね。限定装備も手に入ったしね!』
『うわぁ、明日テストじゃん…』
『あ、言ってたね……俺も明日テストなんだよ』
『お互いがんばろ!じゃあまた明日ね〜!』
ふぅ、明日テストか…早く寝ないと。
迎えたテストの日。俺は朝早く教室に入った。しかし、いつも通り俺の席は女子軍によって占拠されていた。しかもよりによって、俺の席にいるのは『工藤飛鳥』だ。この学年でトップクラスの美人と言っても過言ではないが……多分、俺は嫌われている。
「あ、あの工藤さん?席いいかな?」
「でさー、昨日夜遅くまでゲームしちゃっててー」
工藤さんは友人と話すのをやめない。
「工藤さん?席……」
「あ、猫田じゃん。何しにきたの?」
「いや、ここ俺の席です。」
工藤さんに睨まれながらも、俺は席を取り返した。席から離れていく工藤さんから『にゃすけ』と聞こえた気がしたがきっと気のせいだろう。工藤さんはきっとあのゲームはやらない。
【登場人物】
猫田翔真 高校1年生。ゲームIDは『にゃすけ』。
工藤飛鳥に嫌われてる(?)
工藤飛鳥 高校1年生。ゲームIDは『あすな』。
猫田翔真のことが嫌い(?)
【あとがき】
人生初のラブコメ作品です。正直、自信はありません!
でも、なるべく面白い作品を届けたいです!
よろしくお願いします!
感想やご意見・ご要望などいただけると幸いです。
どうか何卒完結までお付き合いいただけると嬉しいです。
続きは早ければ明日上がると思います。