表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

フードを被った彼女を見つけて1

「さっきは助かったよ姉ちゃん!ありがとな!」


 荷馬車を運転していたおじさんが笑いながらそう言った。


「護衛も兼ねて乗せてもらってたんだし、気にしなくていいよ。こっちはタダで乗せてもらったわけだしね」

「そりゃあんなバケモノ現れたら運賃もタダになるさ。姉ちゃんがいなかったら今頃死んでたぜ。むしろ金貨を上げたいくらいだよ!」

「大げさだよ」


 と謙遜はしてみたが、実際は危なかった。あんな大きな魔物が出てくるとは思わなかった。高火力の一撃が出せる人間がいなかったら今頃全滅だっただろう。


 元々強い魔物もいない場所を移動、そして護衛する簡単なものだった。本来ならお金を払って移動するものだったのだが、この展開はおじさんも全く予想していなかっただろう。払うはずの賃金がタダになるのも頷ける。あのレベルの魔物はギルドに討伐依頼をして、報酬を貰うほどのものだ。


「そういえば姉ちゃんはこの街に何しに来たんだ?」

「特に目的はないよ。フラっと寄っただけ」

「そうか……。しかし姉ちゃん一体何者なんだ?俺はてっきり王国の騎士様かと思ったぜ」

「本当に大げさだな」

「いや本気で思ったぜ!で、実際のところどうなんだよ」


 どうと言われても別に名乗るほどの者でもない。ただ世界を一人で自由気ままに旅しているだけだ。王国の騎士なんてものになった覚えもなるつもりもない。まあ、王国の騎士と間違えられるほどの強さだったと思えば嬉しい限りだが。


 困った私は少し考え、とりあえずこう答えた。


「まあ、しがない旅人ってとこかな」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ