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ミーナ・ファロン物語  作者: オサ
6歳頃の話
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20 宝物

20 宝物


一番大切な存在は妹よ。

 どんな花よりも美しいし。

 どんな宝石よりも輝いているし。

 どんな剣よりも強いし。

 食べたことはないけど、どんな果物よりも美味しいとは思うわ。

 とても貴重な存在よ。国王陛下よりも貴重な存在と言えるわ。これは、私にとってだけでなくて、世界において、そうなのよ。

 ただ、妹の可愛さを知っているのは私だけ。いえ、兄達も両親も、知っているけど、誰よりも深く知っているのは私よ。


 え、違うわよ。クレアは確かに妹だったけど、それは出会った時だけだもの。信頼できる親友と言った方が正しいかも。

クレアが私を姉というのは、従妹の関係ではあるから、間違いではないわ。オズボーン公爵家の縁者の中で言えば、私が長女であるから、クレアを妹と呼ぶことは可能だけど、あれだけ1人立ちしているのだから、妹だというのは失礼よ。本人が私に事を姉として敬ってくれることはうれしいけどね。


 それよりも妹の話よ。


 剣よりも強いと言うより、杖よりも強いと言い換えた方がいいのかしら。

 ん、慈愛の女神と強さそのものの関係が理解できないって。

 ああ、そうね。妹の強さを皆知らないのだったわ。

 私達は、あのレイティア・ファロンの娘達なのよ。弱いはずがないでしょ。

 いえ、そこでリースとバルドの名前を出しても、私達の強さは伝わらないでしょ。2人の兄達は確かに強いけど、正直地味でしょ。もの凄く。


 とにかく、この世で一番大切な存在は妹よ。そもそも、この世の妹と言う存在自体が大切なのよ。

え、弟の素晴らしさはどうなのかって?

知る訳ないでしょ。私には弟はいないもの。別に弟の素晴らしさを否定はしないけど、知らない事は何とも言えないわ。まあ、従弟達は数多くいて、全員が頼もしくて、良い子たちだけれど。


聞きたいのはエリカティーナの話なんでしょ。


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