秋の空
秋風が肌をなぞる。
柔らかな冷風を朝夜と受けて、今が10月であることにようやくと気づいた。
変化は突然。
時折に寒い風が吹くも、数日のうちには暖かな日差しへと戻る。
半袖で過ごすことも納め時か、振り返ってみれば過ごしやすい季節だった。
これから冬が来る準備期間。
友人は奈良だったか、2人で旅行に行っている。
その片方から、既読無視をくらっていた。
いいんだけどね。
私が悪いのだから。
なんて自虐を一応してはみるものの、納得はしてない。
そりゃ、私が勧めた男だけども。
勝手に振られておいて、ヘラるだけで、連絡もらってカモにされて、どうしろというのだ。
仲人が責任持ってどうにかしろといえばその通りだ。筋はあっている。
けれど、彼女は私の介入を酷く嫌っている。
そりゃ元彼ですから、まだ私のことが好きみたいですから……嫌な女すぎないか私。
でも、そもそも彼女も彼女だ。
他に出会いがないのだから、元彼と彼女の関係は幼馴染なのだから、とりあえず男友達の一人でもつくればいいくらいの紹介なのにガチ恋している。
これってどうなん。
他に男がいないから好きになっているだけじゃないのって話。
くそが、非モテはこれだから嫌いなんだ。
うそだ。きらいではない。
善人アピはこんなもんでいいだろ。
うっぜー。
話を聞いてほしいだけなら占いにでも行けよ。
面倒なんだよ、話聞くだけでも、アドバイスしても、励ましてもヘラるクソ女。
結局落ち込むって何がしたいんだよ。
でも大事な友達ではある。
距離感が難しいんだよな。
遠くの友達とはいっそ、連絡を一切取らないくらいが丁度いいんだと思う。
肌寒く、衣替えも手前に、人寂しさが胸を刺す。
けれど、いくら電話で埋めようと、声はとどけど満たされない。
亡霊と何が違うか。
友情ってのは、相互利益と少しの情けで成り立っている。
まぁ、助けられたことも何度もある親友なのだ。
うーん。
どうでもいい。なーげた。