近未来人的資源
国家としての隆盛は、人生で見ると緩やかだが、歴史として見ると激しく変貌する。
2XXX年。どの国家もそれなりに裕福となり、しかしその順番から衰退していく。
国民は子供を産まず、人口減少は留まることを知らなかった。すなわち、少子高齢の結末である。
地球温暖化も解決した地球人類は一つの解決策を見出す。それは国民のクローン化と、安楽死制度の導入であった。
安楽死制度が流行しなかったのは単に、人的資源の浪費を恐れたため。
死刑囚となった犯罪者であっても人道という観点からの説得で、労働者として管理できる便利さから終身刑のような扱いを渡していた。
それをクローン技術の普及によって一発解決、からの国民の死が許されるようになった。
まだまだ普及率は低い。しかしモラルを外した人類は効率的に人間の形をデザインする。
快楽は問題を取り除き、オリジナルに奉仕すること。ロボット三原則と同じくして、絶対に裏切らない勤勉な国民の誕生である。
並行して新たな考えが流行り出す。死は救済。
犯罪者になると死ぬことの権利を剥奪される。自殺は流石に見過ごせるが、苦しんで死ぬことが出来ることには感知しない。
そもそも手首に取り付けた生体管理システムで、死のうとしても現代の医療で解決される。
腕が曲げようと心臓が止まろうと、死後数日以内に発見されれば移植再生されてあっという間に元通り。
同じものがクローンにも付けられており、この場合は裏切りを考えた瞬間に首チョンパである。南無。




