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空を自由に飛びたいな(異能)

 空を飛べる能力を手に入れて、当然だけど飛んでみるわけだけど、普通に炎上した。


『いや、迷惑じゃね?』

『マンションのガラス戸から侵入されそう』

『覗かれない? カーテン閉じるけどさぁ』

『不法侵入だよね、空だけど』

『頭に何か落ちてこないか怖い』


 そんなこともあって、普段から飛ぶことはやめた。何かしら役に立つかも知れないけど、すぐに思いつくものでもない。宅急便でもしろと。

 速度は自転車くらい。がんばったら原付くらい。それ以上は飛んでる虫とか鳥とか避けれないのでNG。


 なんとも夢のない話だけど、そんなものだと割り切った。時折、人の少ない山や海の上を浮かんでいる。

 あと学校の昼休みね。屋上の上に人がいても気にするのは陸上部くらいである。上を見上げるんじゃねえ。これでも気を遣ってんだ。飛ぶ時はポケットの中身をバッグに全部入れてたり。


 それも曇り空の時だけだ。晴れていると、太陽に近づく分だけ日差しが辛い。油断すると下に置いた荷物を取られる。


 そうしてたどり着いた答えが布一枚。日陰を作り、地上を監視できるモモンガスタイルである。

 ぷかぷか浮かんでいると、風の強い日には墜落しかけた。風の力に飛行能力の馬力が負けた瞬間である。

 そりゃあ、帆船なんてものが歴史上に存在するわけだよ。ちくしょう。


 それでも、飛べるというのは便利だ。

 低空移動していると、野生動物を見かけることがある。山だと熊、キョン、猪、鹿。海だと魚、イルカ、シャチ、クジラ。


 調子にのって沖まで飛んでいると、海上保安庁から怒られた。海外旅行には行けそうもない。


 ちなみに所持品として持ち上がるのは、自分の体重まで。それも、体重に近づくほど上昇は遅くなる。飛び方はどうも、自らの反重力化ともいえる。調整可。


 人助けには間違いなく使える。火事場の救出とか。もろに煙をあびるけど。そもそもそんな頻繁に火事も起きない。


 ドローン禁止の公園で飛ぶと捕まるよ。気をつけよう。俺はドローンじゃねえ。



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