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第一話 いつものような追放ばなし

見切り発車です、プロットどころか何も考えてません。

メインキャラの設定考えてたら気づけば書いてました。

文章力に関しては目を瞑ってください。

なので更新頻度に関してはごめんなさい。

短めです。

主人公の名前はミロヤです。ザマーミロヤ。

大陸風だとミロヤ・ザマー

 日が暮れ始めダンジョン帰りの冒険者によって盛り上がり始めた酒場の喧騒の中で、重たい雰囲気を纏うテーブルが一つあった。


「弥芦弥、悪いけどパーティーを抜けてくれないか?」


 目の前の男、パーティーリーダーの茶髪の青年ユーリに開口一番そう告げられた事に驚きは無い。

「あぁ、またこうなるのか」そんな諦念ばかりが胸を埋めるだけだ。

 今回こそはと思い66度目の加入だったがやはりダメだったようだ。


「そう、か…わかった。だが勇利、俺のどこが悪かったのか理由を教えてくれないか」


 次回に活かす為に、という言い訳の元悪あがきとばかりに自分の何が悪かったのかを尋ねるが、その瞬間他のパーティーメンバーの視線が鋭くなる。


「どこが悪かったって!?全部に決まってるじゃない!!」


 我慢できないといった様子で怒鳴るのはユーリの隣に座るエルフの魔女ユリアだ。

 彼女はとても優秀な女性でエルフとして未だ未熟な30歳と言う若さで魔導師の上位ジョブである魔女についた逸材だ。

 普段の彼女は明るく笑顔を振りまくパーティーのムードメーカーだ。

 そんな彼女が自分のせいで声を震わせ怒気を露わにし、大事にしているはずの杖を折らんばかりにしている事実にいたたまれなくなる。


「ユーリさんの手前黙っていましたがもう限界なんです。」


 続けてそう言うのはヒーラー系最上位職、聖女のエイラだ。

 伝承によると神の声を直接聞くことが出来るとされる聖女に就く者は、その伝承に違わず心根の清い人物が多い。

 綺麗な金髪の隙間から覗く透き通るような眼には罪悪感と僅かな怒りが感じられる。

 きっと、多くの我慢をさせてしまったのだろう。

 その視線から逃げるように視線を逸らすとその先で目が合ってしまう。


「………」


 俺と目があったはずのランドルフは何も語らない。

 剣聖と言われるジョブだけあってその剣筋は変幻自在、ダンジョンではパーティーの障害を文字通り斬り伏せてきた頼れる前衛の彼は寡黙な人物だ。

 だが、目は口程に物を言うとは東洋のことわざだが正にその通りだ。

 深く被ったヘルムのその奥の瞳は仕方なし、と納得しているようだった。


 期せずして目を向けた三者は、三様といった風だが共通している事が二つ。

 俺の脱退を支持している事と三人とも装備が異常に汚れている事だった。

 ダンジョンにおいて装備が汚れるとは様々な理由があるが、激しい戦闘の行った場合というのが最も多い。

 理由なんて一目瞭然だ。


「理由は、わかるだろう?ごめんね、弥芦弥」


 最後にそう締めるのはパーティーリーダーのユーリだ。

 魔女、聖女、剣聖という錚々たるメンバーを纏めるのは世にも稀有な存在、世界に100人といない勇者だ。

 魔王など遙か過去の話、御伽噺となった今もなお選ばれた特別な存在であると世間から認められている彼とはこの大陸に渡る前からの仲だ。

 東洋の島国から同じ船に乗ったよしみでここ3ヶ月を共にしてきたが、パーティーメンバーの不満を抑える事が出来なくなってしまったようだ。

 彼本人に思うところが無いわけではないが、感謝しなければならないだろう。

 常ならば1ヶ月、早ければ1回の探索で脱退させられてきた俺をここまで受け入れてくれたのだから。


「まぁ、そうだよな…今までありがとうな。勇利、それに皆も」


 諦めていたはずなのにどこか寂しい気持ちを残しながら、礼を言うと自分の取り分である硬貨の詰まった小袋を手に取りテーブルを離れる。

 そして、その勢いのまま夜の街を駆け出す。

 こんなのは慣れていた、今までだって何度も経験したはずだ。悔しくは無い、悲しくも無い。

 その筈なのに、その場にいたら無様にも泣いてしまいそうだったから。

 きっとユーリなら、ユリアなら、エイラなら、ランドルフなら、心優しい彼らなら。

 俺が泣いてみじめに縋り付けばあの場は収めてくれたろう、後何回かは仲間でいられただろう。

 だが、その時彼らは無事ではいられないかもしれない。

 怒られる事も笑いかけられる事もなく、土器色の表情で虚を見つめる彼らを想像したらそんな事できるわけなかった。

 それくらい気に入っていたのだ、居心地が良かったのだ。それを失ったのは自分のせい、役に立ちすぎるクソみたいな加護のせいなのだ。



 静止する衛兵を無視して高いステータスに物をいわせて走る事半刻。気がつけば街から離れた小川の傍に俺はいた。

 パーティー脱退勧告のたびに訪れたこの川辺には夜という事もあって人影の一つもなく、いつもここでその日の夜を明かしていた。

 月明かりの照らす水面に浮かぶ右肩には交差する杖と盾。その中央に立派な剣が刺繍されたエンブレムが映し出されていた。


「明日、返さないと行けないな。…ハハハ、どんだけ焦ってたんだ俺…」


 65回繰り返した筈のこの夜に、はじめて浮かべた表情に気がつかないフリをして俺は水面を掻き消したのだった。


 一人の夜は、いつも永い。

ユーリと勇利、ミロヤと弥芦弥は分けて書いてます。

東洋出身かどうかだけで分けてるのでぶっちゃけあまり深い意味はありません。

物語も追放もののテンプレ通りかどうか、作者にさえわかりません。

そこを楽しみにしてもらえればいいな、と思ってます。


そんなわけでこんなテキトーな作品でよろしければ皆さん根気よくお願いします。


感想評価もらえたら嬉しいです。

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