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等身大《ありのまま》に

作者: 最幽鬼

初投稿です。


未熟な部分はおいおい直そうと思います。

作者の我がままな感じ方もあるでしょうが、そこは、一つの作品してご容赦下さい。

「ただいま…。」


一人暮らしの暗い部屋で響く虚しい声


帰りを待つ者は…


当然のように居ない。

いつものように、風呂に入って

寝るだけだ…。




RRRRRRRR…




電話が鳴った。


「誰だ?こんな時間に…」


時計を見ると、ちょうど2時を過ぎたところだった。


「もしもし?」

『もしもし…?』


電話の相手は知り合いの女性の先輩だった。


『迷惑じゃなかったん…?グスッ…』

(泣いてる。また何かあったんかな…?)

「ん?大丈夫やで〜…。何かあったん?」

まぁあったのだろう。泣きながら電話をして来るなんて、私にとっては日常茶飯事だ。

(とは言っても邪険には出来ない。先輩が落ち着くまで話を聞こう…。)


『実はな…────』





(ふむ…)

何の事は無い。親への反感と兄弟喧嘩が重なって、感情の捌け口が無かったらしい。

そして、喧嘩をした自分が嫌で考えてたら泣けてきた…と、

そんな感じらしい。


こういう時は静かに話しを聞いてやればいい。




『………ふぅ………。』


「落ち着いた?」


『……うん。』

 

 

暫く沈黙はあるものの、しっかりした返事が返ってくる。

 

 

「そっか…。」

 

 

『…なんか、いつもの事やけどごめんな…。』

 

 

「…いいよ、今更やろ〜(笑)」

 

『…せやな(笑)』

 

「でも、一つだけ言わせてもらうわ…。私らは人間やねんから、どうしても嫌になる部分はある。だからこそ、等身大ありのままでええんとちゃうか?」

 

『…ありのままって…?』

 

「何か自分や相手に対して、嫌なふうに思ったんやろ? 」

 

『…………うん。』

 

「その気持ちを忘れんようにしたらいい。ただそれだけの事や。」

 

『……なんでなん?……』

 

「それは自分の正直な気持ちやからや。相手の言葉も正直な相手の気持ちやからや。」

 

 

さらに私は続けた。

 

 

「自分には、耳に痛い言葉かもしれへん。でも相手の気持ち は自分の悪い所を写す鏡みたいなもんやから…。今はわからんでもいいから、もうちょっと落ち着いたら考えてみて?」


 

『……うん、よう分からんけどわかった。』


 

 

ふう…

今夜はやっと寝れそうだ。

そして、これが今の私の等身大ありのまま

ただ、布団が恋しい。

もう4時を過ぎている…

 

さっさと寝よう。

 

まどろむ意識

途切れる記憶

携帯の充電も忘れて…夢の中


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