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もし君を助けれるなら  作者: 葉月志貴
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怒りの鎮まり

遅くなりました!


 あいつに会ってから、僕は全てがどうでも良くなっていた。

 僕の食欲は衰え、他人と距離を置き、1人になる事が多くなった。

 そんなある日の事だ。

 小中高同じ学校の幼馴染が声をかけてきた。

 

 「アンタ大丈夫?かなり痩せてるけど。悩みとかあるなら相談乗るよ?」

 

 「うるさい!!君には関係ないだろ!ほっとけよ!」

 

 「何でそんな言い方のするの!?アンタを心配してるこっちが馬鹿みたいじゃない!もう知らない!」

 

 彼女は関係ない。僕の八つ当たりだ。

 彼女は僕がいじめられている時、他クラスで、あの教員達が他クラスには他言無用としていた為知る事も無かったはずなのだから。

 僕にはそのくらいの事も考えられないくらい自分を追い詰めていた。

 僕はもう死んだ方がいいだろうか?

 復讐も出来ずに死ぬのか?

 

 別に良いかもな…

 

 ネットで知り合った僕より不幸なあの彼女を見捨てるのか?

 

 ・・・多分大丈夫だろう。

 

 何で言葉に詰まったんだ?

 

 彼女には幸せになってもらいたいからだ。

 

 でも死ぬのか?

 

 それしか無いだろ!?生きる価値なんて無いんだから!

 

 彼女を見捨てるのか?

 

 自分で自問自答をしてようやく気づいた。

 僕には生きる意味がある。

 彼女を助ける。

 今は無理でも頑張って助ける。

 こんなクズな僕でも頼ってくれている人が居るんだ!

 その人の為に動かずにどうする!

 僕の中でスッと何かが収まった。

 もう迷わない。

 僕は前を向いて歩く。

 

 僕の中で整理が出来てから、しばらく過ぎた頃。

 彼女から電話が来た。

 

 「もしもし?」

 

 「もしもし、あのね?聞いて欲しい事があるんだけど…」

 

 悩み事だろうか?それなら僕でも助けられるかもしれない。

 

 「いいよ。教えて。」

 

 「実は別れようかと思ってるんだけど、何て言えばいいかな?」

 

 へ?

 

 「あ、あの~、差し出がましい様ですが、理由をお聞きしても?」

 

 「実は病気の治療を受けさせてもらえなくて、悪化してきてるんだ。それでね?彼とも会えなくなるから、別れたいんだけど、病気の事は内緒にしてるの。だから、何て言えばいいか分からなくて…」

 

 治療を受けさせてもらえない?

 それは親の責務を放置してるだろ!?

 何でそんな事するんだ!?

 

 「それは本人に直接言うのが1番だよ。理由もしっかり言ってね?じゃないと、その後の関係も壊してしまうからね。」

 

 「やっぱりそれしか無いよね…うん。頑張ってみる。」

 

 「うん。応援してるよ!」

 

 「ありがとう。ばいばい。」

 

 「うん。ばいばい。」

 

 ツーツー…

 

 彼女の親をどうにかしないと彼女は死んでしまうかもしれないな…

 でも、どうすれば良いんだろうか…

 僕は歯痒い気持ちでしばらく考え込む事しか出来なかった。

 

読んで下さりありがとうございます。

この作品は平日毎日更新を目指しますので、どうか見て貰えると嬉しいです。

ストレスが溜まると八つ当たりをしたり、食欲の低下、自傷行為などをしてしまうかも知れません。

しかし、そう言った時は冷静になれるかが1番大事だと思います。

自分の行動は正しいか自問自答をしてみて下さい。

答えはきっと見つかるはずです。

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