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僕とミライの傑作小説  作者: cry-me
85/94

文章力2

[2]


「よっし、そこまで言うなら文章力の深淵、とくと見るがいいわ」

「ばっちこーいです!」

「まずは5W1Hをしっかり意識する事ね、読者に、Who(誰が)・What(何を)・When(いつ)Where(どこで)Why(なぜ)How(どのように)が説明できていれば、どのような場面でも読者を置いて行く事は無いわ。それに加えて、読み易く、読まれやすい文章を心がける事ね。矢鱈難しい言葉遣いや、難読漢字なんかは避けるのがベストよ」

「なるほど、書く時点で読者目線を気にするんですね?」

「そう言う事、読者の目線や読者の身になって書けるようになれば、かなり上達できるはずよ、後は文章の質を上げる為に様々な事に挑戦したり、体験したりする事」

「でも、物語は空想じゃないですか」

「だとしても、リアリティを上げる為なら、作者は体験を惜しんじゃ駄目よ、想像では限界が来るものよ、なるべく多くの事を体験して、日記やメモに書き残しておくのよ、作者は読者に物語を通して疑似体験をさせてあげるようにしないと」

「疑似体験、ですか?」

「まぁ何も冒険物を書くからって、実際に冒険に出る必要はないわよ? でも冒険物の映画を見るとか、ちょっと旅行に行くとか、限りなく近い状況に身を置いて、主人公の心境と同調させる作業はした方がいいわね、その方が、文章に臨場感やリアリティが生まれるわ」

「到底体験不可能な事とかは? 例えば死ぬとか」

「それこそ、作者の想像が生きる場面よ、誰にも体験不可能な事こそ、作者の妄想を炸裂させて、読者を自分の世界に引き込むのよ」

「おお、何だか玄人っぽいですね!」

「それには何はともあれ、作者が経験豊富じゃないとね! ほら、これ食べて」

「え、何ですか辛っ!?」

「じゃ、次はコレ舐めて」

「それより水を、今度は苦っ!? 舌が麻痺しそうですよ!」

「んでコレね」

「臭っ!? 鼻が曲がるとはこの事です! 何なんですか行き成り!」

「だからこのように色々な経験を積む事で、読者によりリアルな疑似体験をね」

「だとしても何で辛い経験ばかりをチョイスするんですか!? もっと幸せな経験だってあるでしょう!」

「や、だって他人の不幸は蜜の味って言うじゃない?」

「言いますけどねっ!? 誰ですかこんな非人道的な言葉残したの!」

「ほらほら、折角の体験を無駄にしない! さっそくメモメモ!」

「あ、そうですね。嬉しくもなんともない経験ですが、執筆の糧になるのなら無駄には出来ません、えっと、今日はあの糞貧乳ドチビに辛いやら苦いやら臭いやらでいつか復讐を誓った、と」

「じゃ一丁、極上の痛い経験してみる?」


[続く]


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