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僕とミライの傑作小説  作者: cry-me
33/94

SFセオリー2

[2]


「宇宙には何もない。水も空気も重力さえも。

 人が宇宙に行く為には、多くの技術が必要となる。

 宇宙船は、人が宇宙へ行く為のただの船では無い。

 水も空気も重力さえも完備し、人が宇宙へ行く為の助けとなる頼もしき相棒なのだ。

          ――宇宙船」


「やっぱりいきなり宇宙に居るとか唐突過ぎます!」

「えー、男の子だったら一度は宇宙に憧れるもんでしょ?」

「こんな真っ暗闇観て何が面白いって言うんですか……」

「そうなのよねぇー、ある程度惑星と化に近づかない限り宇宙って基本なにも無い暗闇なのよねー」

「そもそも何で今宇宙に居るんですか?」

「冒頭で文字流れたでしょ?」

「帝国と連合がどうとかいうアレですか」

「そうそう、私達はフリーのトレジャーハンター、この宇宙船一隻を元手にどーんとでかい山を当てようと宇宙を彷徨っている訳よ」

「今回はそう言う設定なわけですか」

「と、言う訳で大変よ!」

「いきなりどうしたんですかミライさん」

「謎の船が急接近しつつあるわ! こちらの通信にも応答してこないわ!」

「ええっと……つまり?」

「不審船ね、事故で廃棄された船かもしくは……はっ、目標より高エネルギー反応! 攻撃が来るわ! 捕まって!」

「えええ、行き成りですか!?」

「攻撃は本艦スレスレを通過、威嚇射撃ね。通信来るわ」


 宇宙船に備え付けられたモニターに、青い髪の美女操舵士と、赤い髪の幼女の船長らしき姿が浮かび上がる。

「今のは警告よ、大人しく船を停止して艦橋を繋ぐなら手荒な真似はしないわよ? こっちだって折角見つけた獲物を宇宙の藻屑にしたくは無いしね♪」

「おとなしく投降するの」


「やっぱり宇宙海賊だわ!」

「はぁ、やっぱり今回はそういう配役ですか……でこう言っていますけど?」

「宇宙には法も警察も存在しないわ、自分の身は自分で守らないといけないのよ! 守りを固めつつ出力を全開にして引き離すわ!」

「でも今の攻撃にこの船耐え切れるんですか?」

「宇宙と言えばビームが定番よ! 大丈夫この船にも対攻撃兵器用防壁は用意してあるわ」

「ミサイルとか撃たれたら?」

「ここは広大な宇宙よ、ミサイルなんてこの船の標準速度にすら追いつけないわよ! 光の速度で到達するビーム、光学兵器じゃないと通用しないわ 光子魚雷や転移爆弾なら先に察知して躱せるしね」

「でも逃げるんですね?」

「海賊とやり合ったって何の得にもならないでしょ? 大体宇宙海賊って貧乏で困窮してるもんだから賞金稼ぎならいざ知らず」

「地球の海の海賊は金持っているイメージなんですけどね」

「宇宙はほら、お金かかるから。特に他の船を襲撃するにはそれなりに節義投資する必要があるとかそういう印象があるんじゃないかしら……ってそんな雑談している場合じゃないわよ、とっとと逃げないと!」

「って言うか、この船誰が操縦してるんですか? ミライさんはさっきからオペレーティングと指示出ししかしてないですけど」

「ふふん、この船は私の思考とリンクして半自動操縦なのよ、だから私が操縦していると言えるし、そうでないとも言えるわ」

「す、凄いミライさん、何だかアンドロイドみたい!」

「……いや、私元々アンドロイドの一種なんだけど……」


[続く]


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