春山陽登 21歳 ★★★★☆
春山陽登 21歳 ★★★★☆
《基本プロフィール》
春山陽登 21歳 右投右打
身長178cm 体重90kg
守備位置:外野手
経歴ー高田イーグルス-五條リトルシニア-敦賀気比高-大阪商業大
《総合評価》★★★★☆
「関西六大学の通算本塁打記録を更新した、強烈な飛距離を誇る右の長距離砲」
春山は、178cm・90kgの強靭な体格から、規格外の打球を放つ大阪商業大の右打ち外野手である。
プロ志望届は9月6日に提出済みで、秋には12球団29人のスカウトが視察し、阪神を含む複数球団が継続して注視している。
ドラフトでは上位〜中位での指名が想定される。右打ちの長距離砲として希少性は高いが、外野守備が右翼中心であること、プロの速球と変化球に対するコンタクトの再現性が評価の鍵となる。打撃の爆発力を買う球団なら、早い巡目での指名も考えられる。
《簡単な球歴》
中学時代:奈良県大和高田市出身。小学1年時に高田イーグルスで野球を始め、6年時にはタイガースジュニアに選出された。中学では五條リトルシニアに所属し、硬式野球で経験を積んだ。
高校時代:敦賀気比高では2年秋から背番号7でベンチ入りした。甲子園で注目を浴びた投手陣の陰で出場機会は限られたが、高校2年秋には32打数18安打、打率.563を記録。素材としての打撃能力を持ちながら、大きく注目される前に大阪商業大へ進学した。
大学時代:大商大では1年秋からリーグ戦に出場。2年春までは控えで、本塁打もなかったが、体幹強化を中心とした体づくりに取り組んだ。体幹トレーニングを練習時間の約7割に置く形へ変えたことでスイングの軸が安定し、2年秋に才能が一気に開花した。
2年秋には関西六大学リーグ史上初となる1試合3本塁打を達成し、ベストナインを受賞。3年秋、4年春にもベストナインに選ばれ、リーグを代表する強打者へ成長した。
4年春は打率.393を記録し、5月の大院大戦でリーグ通算10号となる3ラン本塁打を放った。大学選手権でも豪快な一発を記録し、夏には大学日本代表入り。9月6日にプロ志望届を提出した後、秋季リーグでは通算12号で佐伯貴弘のリーグ記録に並び、続く大院大戦で13号を放ってリーグ新記録を打ち立てた。
《強み・アピールポイント》
最大の魅力は、右打者としての突出した長打力である。体幹の強さと下半身の粘りを使い、コンパクトに見えるスイングでも打球へ強い回転を与えられる。大学選手権ではカージナルスのスカウトから「右打者では昨年の立石と似て、とにかくパワーがすごい」と評価された。
長打を狙いながら、打率と出塁率も残せる点が重要である。大学通算では打率.353、出塁率.497、長打率.647を記録し、2026年も打率.348、出塁率.508を残している。強打者でありながら四球を選べるため、相手投手が安易に勝負しにくいスラッガーである。
勝負どころでの集中力も評価される。通算12号となった京産大戦では、フルカウントから先制本塁打を放った。DeNAスカウトは「大事な場面で打てる集中力がすごい。長打力は魅力」と評価しており、得点圏で試合を動かす打撃はプロでも武器になり得る。
4年時に三振率を改善している点も前向きな材料である。リーグ通算の三振率22.2%に対し、2026年は15.9%まで低下。長打力を維持したまま、ボール球を見極め、打席の確実性を高められている。
《弱点・課題点》
最大の課題は、プロで右翼手としてどこまで守備価値を出せるかである。大学では右翼での出場が中心で、中堅での先発経験は限られる。50m走6秒2〜6秒3、遠投100mの能力は平均以上だが、プロで中堅を継続して守るためには、打球判断、一歩目、広い守備範囲をさらに磨く必要がある。
また、全国大会では通算11打数2安打という成績にとどまり、上位レベルの投手への対応は確認材料である。大学リーグでの本塁打量産は評価できる一方、プロでは150km/h超の速球、鋭く落ちる変化球、内外角を使い分ける配球に対して、長打を維持しながらコンタクト率を落とさないことが求められる。
走力は最低限あるが、俊足で守備範囲を補うタイプではない。したがって、プロでは外野守備の安定、右翼からの正確な送球、そして何より右の長距離砲として打撃で明確な価値を示す必要がある。
プロでは、まず右翼を守る中軸候補として育てたい。代打やDHを含めて打席数を確保し、直球への対応力と選球眼を一軍レベルで磨くことが重要になる。将来的に20本塁打前後を期待できる右打者へ育てられれば、ドラフト順位以上の価値を出せる可能性がある。




