15/27
廃棄予定のトンカツ弁当
私がまだ若かった頃、近所のコンビニで夜勤のアルバイトをしていたときの話です。
あるシフトで、一緒に働いていたイスラム教徒の青年が、廃棄予定のトンカツ弁当をバックヤードで思い切り食べ始めたのです。
豚肉が入っているのに、美味しそうにガツガツと平らげていく姿に、私は思わず
「宗教とかあるんじゃないの!?」
と聞いてしまいました。
すると彼は少し困ったような笑顔を浮かべ、
「内緒にしていてね」
と言いながら、残りをあっという間に完食してしまったのです。
私にとって、その一言と行動は大きな衝撃でした。
廃棄弁当の処分をしながら、ふとその夜の光景を思い出すたび、個人ごとの多様性の複雑さを実感するのです。
あと、期限切が切れて廃棄予定の商品をバイトの人が食べるのは、昔ではよくある光景でした。
近年ではルールが厳しく、考えられない話です。




