第五話 新エリアと謎のメッセージ
メガミックスキューブを倒し、元の世界に戻って数日。俺、タカシは、悠真のポケットで揺られながら、なんかモヤモヤしてた。六色のステッカーはボロボロだけど、キューブ界での冒険が俺を変えた気がする。
「なあ、悠真。俺、なんでキューブに転生したんだろ。」
「ハハ、深えこと考えるなよ。カッコよく回転してりゃいいじゃん。」
悠真の脳天気な笑顔に、俺も苦笑い。まあ、こいつと一緒なら、悩む暇もないか。
その夜、悠真が部屋で俺をテキトーに回してると、突然、俺の内部で「ビビッ」と音がした。ステッカーが微かに光り、テレパシーの向こうから知らない声が響く。
「六色の魂よ…『色宮殿』へ進め…全ての答えがそこに…」
「…何!?誰だよ!?」
「うわ、キューブ、急に喋った!また異世界フラグ!?」
悠真、目をキラキラさせてる。いや、フラグって言うな。
光が溢れ、俺たちはまたキューブ界へ。今回は、キラキラしたエリアとは打って変わって、巨大なクリスタルキューブが浮かぶ荘厳な空間。遠くに、虹色に輝く宮殿が見える。
「アレが色宮殿か。めっちゃ映えるな。」
悠真がスマホで写真撮ろうとしてる場合じゃねえ。そこへ、キラキラした2×2キューブが高速回転で突っ込んできやがった。
「タカシ!悠真!やっと会えたー!アタシのキラキラ、寂しかったんだから!」
ミオだ。相変わらずのスリスリ攻撃。
「…やめろ、くすぐってえって!」
「ハハ、ミオ、元気すぎ!」
悠真が笑う中、レイのテレパシーも繋がった。
「よ、新入り!また騒動か?俺も行くぜ!」
レイ、豪快に登場。クリスタルキューブをガンガン弾き飛ばしながら合流。チーム再結成だ。
ミオが言うには、色宮殿には「キューブ界の起源」が隠されてて、最近、謎の「シャドウキューブ」が宮殿を封鎖してるらしい。
「シャドウキューブ、めっちゃ暗い感じ!アタシのラメが映えないの!」
「…お前のラメ基準、どーでもいいけど、行くしかねえな。」
悠真が拳を握り、レイが「ガハハ!ぶっ壊すぜ!」と気合い。俺も、六色の魂がザワつくのを感じた。
色宮殿へ向かう道は、クリスタルキューブがパズルみたいに動く迷路。ミオが「アタシ、方向音痴なのー」とか言いながらグルグル回転して迷うから、俺とレイでフォロー。
「ミオ!右!右!左じゃねえ!」
「テヘ、間違えた☆」
「…お前、アイドルじゃなくてギャグキューブだろ。」
悠真、腹抱えて笑ってる。こいつ、戦力になってくれ。
迷路の奥で、シャドウキューブの部下、4×4の「モノクロキューブ」と遭遇。ステッカーは真っ黒で、声は不気味に低い。
「六色の魂…色宮殿には行かせん。」
「うるせえ!俺の六色、モノクロなんかに負けねえ!」
バトル開始。モノクロの攻撃は、色を「黒く塗り潰す」波動。俺の黄色いステッカーが一瞬暗くなり、ミオのラメが曇る。
「アタシのキラキラがー!許さない!」
ミオ、ギャグっぽくキレつつ、キラキラ回転で波動を反射。俺も負けじと回転全開。
「悠真、レイ!タイミング合わせてコア狙え!」
「オラッ!」
レイの豪快な回転と悠真の「今だ、キューブ!」で、モノクロを撃破。だが、倒れる間際、モノクロが不気味に笑った。
「シャドウキューブは…全ての色を…」
なんか、嫌な予感しかしねえ。
続く