宿幼決戦編 二十一章 過去を断ち、覚醒する勇者
午前九時。
朝食を終えた中央隊のメンバーは談笑しながら巡回を行った。
戦いが終わったミリアの町にはのんびりした時間が流れている。
午後六時二十三分。
巡回を終えたアージヴァイズたちはシャワーを浴びて食堂に行き、少し話して食事を食べ始めた。
「ご一緒よろしいですか?」
ローランはアージヴァイズたちを見て笑みながら言った。
「席たくさん空いてるし、今日はちょっと疲れてるからさ~。ごめんね~」
眉を顰めたアイリアはローランを見て笑みながら言った。
「・・・・・・どうしてですか?」
ローランはアイリアを見てそう言った。
「基地長。こっちで食えよ」
少し遠くの席に座るグラディスはローランを見て笑みながら言った。
「は、はい・・・」
ローランはグラディスを見て少し動揺しながらそう言った。
「・・・」
ローランは去り際、アイリアを睨んだ。
「・・・」
アイリアはローランを見て笑んだ。
午後九時十七分。
アイリアの寝つきの良さを話題に少し談笑していたオレンジたちが眠った。
「・・・」
ミッケたちが寝ていると、ドアが開いて手に包丁を握ったローランが姿を見せた。
包丁を握ったローランはアージヴァイズを見ながらアージヴァイズに近づいた。
「何か御用?からくり人形さん」
ベランダに置いてある椅子に座ったアイリアは笑みながら言った。
「・・・」
包丁を握ったローランはアイリアを見た。
「どうして睡眠ガスが効かないのか・・・その足りない脳で考えつくかなぁ~?」
アイリアは包丁を握ったローランを見て少し笑いながら言った。
「・・・」
包丁を握ったローランが退こうとしたその瞬間、アイリアがローランの首を掴んでへし折った。
ローランは脱力して動かなくなった。
「よ~く覚えてるんだよねぇ~・・・この臭い」
アイリアは脱力したローランの首から漏れる液状疑似神気を見てそう言うと、脱力したローランを窓から外に投げた。
アイリアは握り込んだ剣を振り、ローランを粉々に切り裂いた。
「・・・」
剣を握り込んだアイリアはローランだったものを見ると、振り返って部屋に戻った。




