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宿幼決戦編 六章 決戦、天道の勇者対アルフ 其二

「・・・アイリアッ・・・!!」

鞘に納まった刀を握ったオレンジは苦しそうに言いながら立ち上がった。

「クソ・・・マジかよ・・・!」

倒れたアージヴァイズは苦しそうに言った。

「・・・」

赤炎を纏った剣を握ったアイリアは大剣シュタルケを避け、アルフに斬りかかった。

アルフは腹部に力を籠め、剣を受け止めた。


宿幼魔塊第二番眷属、アルフ。

大剣シュタルケを持ち、魔剣技を使う強力な魔塊眷属。

耐久性も高く、並みの剣技なら直撃でも受け止め切れる。


「久々だね・・・」

赤炎を纏った剣を握ったアイリアはアルフを見て笑みながらそう言った。

「アルフ!!」

アイリアは目を見開いて怒鳴った。

「・・・」

アルフはアイリアを見て笑んだ。

「とりゃぁぁぁぁ!!!!」

その時、大業物心宮を握ったオレンジは叫びながらアルフに斬りかかった。

「止せ!!」

赤炎を纏った剣を握ったアイリアはオレンジを見て慌ててそう言った。

大業物心宮はアルフの首を捉える。

散る火花、赤熱する刃。

しかし、アルフの首は皮一枚と斬れていない。

「雑魚がわらわらと・・・」

アルフはオレンジの胸ぐらを掴んでそう言うと、オレンジを地面に叩きつけた。

オレンジは血を吐いて気を失った。

「天道」

赤炎を纏った剣を下段で構えたアイリアはそう言うと、アルフに向かった。

「少しは強くなったようだな」

アルフはアイリアを見て笑みながらそう言うと、大剣シュタルケを生成して握った。

「一閃!!」

赤炎を纏った剣を握ったアイリアはそう言うと、赤炎を纏った剣を振った。

「小娘!!」

アルフは大声でそう言いながら大剣シュタルケを振った。

赤炎を纏った剣は大剣シュタルケに接触し、衝撃波で土煙が舞った。

アイリアは光を置き去りにするような素早い剣撃を繰り出す。

しかし、アレフはそれを全て回避していく。

「・・・」

アルフは右足で地面に踏み込み、大剣シュタルケで赤い炎を纏う剣を受け止めた。

「うあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

アイリアとアルフは叫びながら鍔迫り合いをした。

アイリアとアルフは互いに吹き飛び、滑りながら止まった。

「まだ余裕があるぞ!世の主に認められた私をお前は止められるか!?」

大剣シュタルケを握ったアルフは両手を広げ、アイリアを見て笑みながら言った。

「世の主・・・?」

赤炎を纏った剣を握ったアイリアはそう言うと、大剣シュタルケを剣で受け止めた。

(この宿幼眷属はガチで最強格だ。リベードリヒが器になったことで増々強くなったんだろう)

アイリアはアルフを見つめる。

(でも、あいつよりは・・・ラーフィアよりは弱い)

アルフから離れたアイリアは赤炎を纏った剣を一振りした。

「・・・」

アイリアとアルフは激しく打ち合い、神気風を幾度も激突させた。

(時間はかけられない)

剣を握り込んだアイリアは大剣シュタルケを避けた。

大剣シュタルケに触れる雨粒が斬れ、飛び散る。

(属性権能を宿す剣技しか使えない剣士たちではどうにもできないから)

剣を握り込んだアイリアは剣身に炎を纏わせ始めた。

剣身を包む炎は赤く染まる。

「天道!炎華(えんか)烈散(れつさん)!!」

赤炎を纏った剣を握ったアイリアはアルフを見てそう言うと、赤炎を纏った剣を振った。

「あ、熱いッ・・・!」

首に剣技を受けたアルフは苦しそうに言うと、赤炎を纏った剣を掴んだ。

(ひよった・・・)

アイリアはアルフの首を捉える剣を見つめた。

(何とかカバーする!!)

アイリアはより多くの赤炎を剣に纏わせた。

「こ、これが陽の力・・・!!」

笑みながらそう言うアルフの手が崩れ、剣が首を斬り始めた。

「ねんねの時間だ!!このクソタフ闇塊!!」

赤炎を纏った剣を握り込んだアイリアはアルフを見て大声でそう言った。

その時、赤炎を纏った剣が折れ、アイリアが少し体勢を崩した。

アルフはアイリアを押し飛ばし、逃亡した。

アイリアは焦り過ぎた。

アイリアが使っているのはただの鋼鉄剣。

強力な剣技に耐えられるわけがない。

「追え!!アイリア!!」

ミッケは逃げるアルフを見て呆然とするアイリアを見て大声でそう言った。

ミッケの言葉がアイリアの中に響く。

アイリアはいつの間にか最上大業物日炎(ひえん)を握って走っていた。

(奴はどこだ。どこに居る!!)

最上大業物日炎を握ったアイリアは道に垂れた液状闇をたどりながら走る。

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