ローナミア・フィエンゼ編 十九章 梨々香対サトリ
午前十一時七分。
黒眼、黒髪ロングヘア。黒いワンピースで身を包んだミステリアスながら可愛い少女が更地になった月浜を歩いていた。
「はぁ・・・ここまでのことをしたのに結局逃げられてしまった・・・」
黒眼、黒髪ロングヘア。黒いワンピースで身を包んだミステリアスながら可愛い少女はため息をついてそう言った。
「どこか方向がわかる目印は・・・」
黒眼、黒髪ロングヘア。黒いワンピースで身を包んだミステリアスながら可愛い少女は周りを見てそう言った。
「・・・」
黒眼、黒髪ロングヘア。黒いワンピースで身を包んだミステリアスながら可愛い少女は突然歩みを止めた。
そして、黒眼、黒髪ロングヘア。黒いワンピースで身を包んだミステリアスながら可愛い少女はとあるものを見る。
黒眼、黒髪ロングヘア。黒いワンピースで身を包んだミステリアスながら可愛い少女が見たものは遥か遠くにある大きな大きな鳥居だった。
その時、遠くから疑似神姫たちが走って来た。
「居たぞ!!追え!!」
青眼、金髪ツインテール。ピンク色と緑色が基調のスカートタイプの戦闘服で身を包んだ生者とは言い難い肌のTT-42B-14-01 エッグィー・ヒースアルティアは黒眼、黒髪ロングヘア。黒いワンピースで身を包んだミステリアスながら可愛い少女を見て大声でそう言った。
「夜光」
黒眼、黒髪ロングヘア。黒いワンピースで身を包んだミステリアスながら可愛い少女がそう言うと、向かってくる疑似神姫たちの目の前に小さな光柱が現れて爆発した。
多くの疑似神姫が爆発に巻き込まれて負傷した。
「く、クソ・・・!」
起き上がるエッグィー・ヒースアルティアは黒眼、黒髪ロングヘア。黒いワンピースで身を包んだミステリアスながら可愛い少女を見てそう言った。
その瞬間、黒眼、黒髪ロングヘア。黒いワンピースで身を包んだミステリアスながら可愛い少女が夜空の大翼を広げた。
夜空の大翼が羽ばたくと共に神気風が発生して吹き荒れ始めた。
吹き荒れた神気風は疑似神姫たちを消し飛ばす。
黒眼、黒髪ロングヘア。黒いワンピースで身を包んだミステリアスながら可愛い少女は夜空の大翼を羽ばたかせながら飛び去った。
一方、カエデは壊れたAZ-000を見ていた。
「・・・」
大量の缶と配線で繋げられた巨大な装置、AZ-000を見るカエデは部屋の奥に進み、新品みたいなソファーを見た。
(いない・・・掴めそうなほど濃い神気が漂っているのに・・・)
カエデは周りを見た。
一方、神軍アウス拠点に来ている元月浜打撃軍のメンバーたちは食堂に集まっていた。
「カーリンさんは今日も部隊長級の方々と一緒ですか?」
元月浜打撃軍の軍人1は椅子に座りながら言った。
「うん、そうみたい」
エコーは元月浜打撃軍の軍人1を見てそう言った。
「アージヴァイズも九日後には復帰するみたいだし、またみんなで任務に行きたいよね」
グリードリヒはエコーたちを見て笑みながら言った。
「そうだね」
エコーはグリードリヒを見て笑みながら言った。
一方、ミッケは中央庭園エリアに行って部隊長級組織員たちと話をしていた。
「ミッケ・カーリン。君の悩みはよくわかる。みんなが通る道だからね」
ウィムリー部隊長級組織員柄はミッケを見て笑みながら言った。
「まぁ、そうだよにゃ・・・」
ミッケは少しうつむきながら言った。
「私もその当時は嫌だって思ってた。上位なのに部隊長級並みの責任を負わされてるような感じがしたからね」
惣菜パンを持ったミジカン部隊長級組織員柄はミッケを見てそう言った。
「それに、君はカスミ部隊長級乙の妹として有名だ。君が背負っている期待は、私たちが背負ってきたものより重い」
ミジカンは惣菜パンを食べながら言った。
「辛い時はいつでも私たちに相談しなさい」
ミジカンはミッケを見て笑みながら言った。
「わかりました・・・」
ミッケはミジカンたちを見て笑みながら言った。
「ミッケ・カーリン!調子はどうですか!?部隊長級になる気はありますか!?」
ミューテはミッケを見て笑みながら言った。
「にゃぁぁぁぁ・・・!!」
ミッケは途轍もない勢いのミューテに驚いた。
「君は相当な実力者!!きっと、陛下も認めてくださいます!!!!」
「い、いや・・・うちにはまだ早いというか・・・責任負えないにゃ」
ミッケはミューテを見て弱弱しくそう言った。
「大丈夫です!!最初から部隊を持つわけではありませんので!!」
「おいおい、ミューテさん。勢いが良すぎるぜ」
眉を顰めたミジカンはミューテを見て苦笑いしながら言った。
「あの・・・」
ミッケはミューテを見てそう言った。
「はい!」
ミューテはミッケを見て笑みながら言った。
「誰かに頼りにされるって、辛くないんですか?」
「そうですね・・・」
ミューテは少し考えながらそう言った。
「少し真面目に話しますと・・・」
ミューテはミッケを見てそう言った。
「・・・」
部隊長級組織員たちはミューテを見つめた。
「辛いです。そして、怖いです」
ミューテはミッケを見てそう言った。
「・・・」
ミッケは少しうつむいた。
「それでも・・・私たちには才能があり、実力があります。私たちじゃないとできないことがあります」
ミューテは胸に手を当ててそう言った。
「やりがいがありますよ?とっても」
ミューテはミッケを見て笑みながら言った。
「やりがい・・・」
ミッケはミューテを見てそう言った。
「君はどんな宝石が出てくるのかわかってる世にも珍しい原石だ」
「いつでも待っていますよ」
ミューテは笑みながら名刺を差し出した。
「・・・はい」
ミッケはミューテを見てそう言うと、名刺を受け取った。
正午十二時。
黒眼、黒髪ロングヘア。黒いワンピースで身を包んだミステリアスながら可愛い少女は月浜大社に来ていた。
「・・・ここは・・・確か泣代連の総本山・・・だよね?」
黒眼、黒髪ロングヘア。黒いワンピースで身を包んだミステリアスながら可愛い少女は月浜大社を見てそう言った。
「僕の極限夜光に耐えるなんて・・・」
黒眼、黒髪ロングヘア。黒いワンピースで身を包んだミステリアスながら可愛い少女は大社に向かって歩みを進めながらそう言った。
「おや?どこかで見たことある姿だ」
梨々香の声を聴いた黒眼、黒髪ロングヘア。黒いワンピースで身を包んだミステリアスながら可愛い少女は目を見開き、声が聞こえた方を向いた。
「久しぶりだね。ヒルデガルト王女」
梨々香は黒眼、黒髪ロングヘア。黒いワンピースで身を包んだミステリアスながら可愛い少女、ヒルデガルトを見て笑みながら言った。
「・・・」
目を見開いたヒルデガルトは口元を振るわせ、噛みしめた。
「お腹空いてない?今日は奢るよ」
「梨々香・・・僕・・・」
ヒルデガルトは少しうつむいてそう言った。
「まぁまぁ、先ずは飯だ」
梨々香は軽くそう言うと、ヒルデガルトの背中を押した。
梨々香とヒルデガルトは焼き肉屋に入り、注文を始めた。
「特上コース。飲み物はお茶で」
梨々香は店員を見てそう言った。
「はい」
ペンを持つ店員は伝票に書きながらそう言うと、厨房に向かって歩いていった。
「目標が来ました」
店員をする月浜軍の新兵はサスキア・ベアトリス・スミスを見てそう言った。
「一か八か・・・どちらでも良い。捕まえてしまえばそれで良い」
サスキアは映像が映るモニターの方を向いてそう言った。
「・・・おしぼりを渡してきます」
店員をする月浜軍の新兵はおしぼりを持って厨房から出た。
店員をする月浜軍の新兵は梨々香とヒルデガルトを見ながら近づいた。
「・・・おしぼりです」
店員をする月浜軍の新兵は梨々香とヒルデガルトの前におしぼりを置きながら言った。
「ありがとう」
ヒルデガルトは店員をする月浜軍の新兵を見てそう言った。
「・・・」
店員をする月浜軍の新兵は一瞬ヒルデガルトを見て厨房へ戻った。
梨々香とヒルデガルトはおしぼりで手を拭き始めた。
「梨々香、今までごめん。僕は君に嫌われるのが怖くて君から逃げていた」
眉を顰めたヒルデガルトは梨々香を見てそう言った。
「悪いのはヒルデガルトだけじゃない。ヒルデガルトの気持ちを考えずに動いた私も悪かった。ごめん」
梨々香はヒルデガルトを見てそう言った。
「・・・僕の時間・・・やっと動き始めた気がする」
ヒルデガルトは梨々香を見て笑みながら言った。
「そうか。それは良かった」
梨々香はヒルデガルトを見て笑みながら言った。
「・・・」
サスキアは映像が映るモニターの方を向いていた。
「行ってきます」
緑茶入りグラスを二つ持つ店員をする月浜軍の新兵はそう言うと、厨房から出た。
店員をする月浜軍の新兵たちは梨々香とヒルデガルトに近づいた。
「飲み物です」
店員をする月浜軍の新兵は机に緑茶入りグラスを置きながら言った。
「ありがとう」
梨々香は店員をする月浜軍の新兵を見て笑みながら言った。
店員をする月浜軍の新兵たちは梨々香にお辞儀して厨房へ戻った。
「結構前に妻を助けてくれたみたいだね。妻に変わって礼を言うよ」
梨々香はヒルデガルトを見て笑みながら言った。
「・・・彼女の正体」
ヒルデガルトは梨々香を見てそう言った。
「・・・君ならもうわかっているか」
ヒルデガルトはそう言うと、グラスを持ってお茶を飲んだ。
「その名は多くの命を消し、土に還す」
グラスを持った梨々香は少し感慨深そうに言った。
「わかっていて助けようとしているのかい?彼女が奴のようになってもおかしくないというのに」
「妻が奴のようになる確率は五割。ならない確率も五割だ」
梨々香はヒルデガルトを見てそう言った。
「私たちがしていた勝算がない旅に比べれば気にすることじゃない」
梨々香はヒルデガルトを見て笑みながら言った。
「・・・はぁ」
ヒルデガルトは梨々香を見てため息をついた。
「ヒルデガルト」
梨々香がそう言うと、ヒルデガルトが梨々香を見た。
「私は棺の中に居た時、彼女に可能性を感じたんだ。疑似的な世界とはいえ、"望喰黄金世"に近いあの世界を破壊した。しかも、照赫の力を使って」
梨々香はヒルデガルトを見てそう言った。
「確かに・・・それは否定できない」
ヒルデガルトは梨々香を見てそう言った。
「お待たせしました。特上コースです」
店員をする月浜軍の新兵は肉が乗った皿を机に置きながら言った。
「ありがとう」
梨々香は店員をする月浜軍の新兵を見て笑みながら言った。
「・・・」
店員をする月浜軍の新兵は梨々香たちを見ると、足早に厨房へ戻った。
「やはり効かないか・・・」
月浜軍の軍人1はモニターに映るヒルデガルトを見てそう言った。
「もっと入れましょうか」
月浜軍の軍人2はサスキアを見てそう言った。
「いや・・・これ以上入れれば確実に気付かれてしまう」
サスキアは月浜軍の軍人2の方を向いてそう言った。
「さ、どんどん食べな」
トングを持った梨々香は肉を焼きながら言った。
「うん、食べる」
ヒルデガルトは笑みながらそう言うと、箸を握った。
「いつの間に箸を使えるようになったんだい?」
トングを持った梨々香はヒルデガルトを見て笑みながら言った。
「暇だったから、練習したんだ」
箸を握ったヒルデガルトは梨々香を見て笑みながら言った。
「そうか。上手じゃないか」
トングを持った梨々香は肉をひっくり返しながら言った。
「・・・」
箸を握ったヒルデガルトは照れた笑みを見せた。
梨々香とヒルデガルトは肉を食べ進めていくが、モニターに映されている神気波動は乱れない。
サスキアたちは神気抑制剤で弱らせて捕まえるという作戦を諦めた。
「美味しかった?」
梨々香はヒルデガルトを見て笑みながら言った。
「うん、とっても!」
ヒルデガルトは梨々香を見て笑みながら言った。
「僕はとても後悔しているし、この後悔は一生消えない。でも、やっと君にも謝れた」
ヒルデガルトは笑みながらそう言った。
「ずっと逃げやがって。会いたかったんだぞ?」
梨々香はヒルデガルトを見て笑みながらそう言うと、立ち上がった。
「君だって僕に会いに来なかったじゃないか」
立ち上がったヒルデガルトは梨々香を見て笑みながらそう言った。
梨々香とヒルデガルトはレジに行き、支払いを始めた。
「美味しかったよ。ごちそうさまでした」
梨々香は財布を生成して持ち、そう言った。
「・・・」
冷や汗をかいた店員をする月浜軍の新兵は梨々香を見ながらエネルギー弾搭載の拳銃に手をかけた。
「神軍方式ですか。打倒神軍を掲げているというのに・・・」
梨々香は店員をする月浜軍の新兵を見て笑みながら言った。
「クソ!!」
店員をする月浜軍の新兵はエネルギー弾搭載の拳銃を梨々香に向けながら言った。
「おや?随分と物騒だ」
梨々香はエネルギー弾搭載拳銃を握った店員をする月浜軍の新兵を見てそう言った。
「冷月剣技・・・月輪一閃!!!!」
名剣アリアを握ったサスキア・センノラはそう叫ぶと、梨々香の背に剣を振った。
梨々香が黒鞘に納まった刀で名剣アリアを防ぐと、衝撃波で店と辺り一帯が吹き飛んだ。
「どりゃぁぁぁぁ!!!!」
土煙の中、紅い剣身の剣、B-10H Phyllisを握った紅眼、白髪ツインテール。白色が基調のスカートタイプの戦闘服で身を包んだ生者とは言い難い肌のTT-42B-58-01 フィリス・フォッドーが叫びながら梨々香に向かって飛んだ。
「・・・」
黒鞘に納まった刀で名剣アリアを防ぐ梨々香は向かってくるフィリス・フォッドーを見た。
「・・・」
天星眼を開眼させたヒルデガルトは両手を広げた。
その瞬間、疑似神姫の疑似神気エネルギーが気化して抜け始めた。
「な、なにが起きてッ・・・!」
サスキア・センノラは苦しそうに言った。
「誰のおかげで呼吸できているか、誰のおかげでものを食べられいるか、誰のおかげで眠れているか」
「もっとよく考えるべきだったね」
ヒルデガルトはサスキア・センノラを見てそう言うと、袖で指した。
「お前が居なくても・・・私たちは生きられる!!」
冷や汗を垂らすサスキア・センノラは苦しそうに言うと、ポーチから金属製のキューブを取り出した。
「・・・」
ヒルデガルトは金属製のキューブを見た。
「お前たちはここで終わりだ!!」
サスキア・センノラがそう言うと、金属製のキューブはキラキラと音を立てながら高速回転して変形し、針になった。
その瞬間、ヒルデガルトが手ごと金属製の針を踏み潰した。
「・・・」
サスキア・センノラは冷や汗を垂らしながら唖然とする。
「我が子のような疑似神姫から希望を奪うなんて、とんでもない奴だ」
重海はヒルデガルトを見てそう言った。
「長くなりそうだ・・・」
梨々香はそう言いながら地面に座った。
「誰が我が子だ。僕は処女だぞ」
ヒルデガルトが重海を見て少し怒りながらそう言うと、サトリが重海に降って来た。
サトリはもう体を再生することができず、崩れかけでボロボロだ。
「・・・」
サトリを回避した重海はサトリを見た。
「・・・返せ・・・返せッ・・・!!」
サトリは重海を見てそう言った。
「・・・」
重海が刀を生成した瞬間、サトリが手を構えた。
「気気変換・幻想」
サトリがそう言った瞬間、重海の手と刀が幻想乱気になって飛び散った。
(・・・こんな技まで持っていたか)
重海は腕から出る液状闇を見ると、腕を振って液状闇をサトリに飛ばした。
「針!」
重海がそう言うと、飛び散った液状闇が血針塊に変わった。
高速で飛翔する血針塊はサトリの頬に刺さり、サトリが吹き飛んだ。
「こんな状況でも出てこないとは・・・流石は童憑きだ」
梨々香はサトリと重海を見てそう言った。
「閣下!」
赤紫眼、薄赤紫髪にロングヘア。赤紫色が基調のスカートタイプの戦闘服で身を包む色白な肌のTT-42B-44 ニーナ・カルジェルドは大声でそう言いながら重海の近くに着地した。
「橘皇堂部隊と合流した橘花軍が国境を越えて月浜に向けて進軍中。橘花海軍が東咲海域へ集結し始めているとのことです」
ニーナ・カルジェルドは重海を見てそう言った。
「・・・包囲される前に逃げるぞ」
重海はそう言うと、月浜内地に戻っていった。
「あぁ・・・天日の大君様・・・」
サトリは梨々香を見てそう言った。
サトリが梨々香に手を伸ばしたその瞬間、何かが割れるような音がしてサトリが苦しみ始めた。
「ヒルデガルト、童憑きの神核片は高咲 重海が持っている。最悪の事態に備えて追ってくれ」
梨々香は立ち上がりながら言った。
「わかった」
ヒルデガルトはそう言うと、空中に光の球を投げて光の球に瞬間移動した。
「アァァァァァァァァ!!!!」
もがくサトリは全身から霧状の闇と液状闇を噴き出して体が砕けた。
液状闇が地面を包み始めると、梨々香は飛び上がった。
「少し・・・戦うとしますか」
空中で静止した梨々香は神刀華炎を生成してそう言うと、ゆっくりと握った。
一方、神軍アウス拠点に来ていたエコーたちが月浜に向けて出撃していた。
「神気情報の黒色化を確認。発生地は月浜です。注意してください」
ヘルベルタ級衛星戦姫を装備した青眼、黒いメッシュが入った白髪ショートボブヘア。青色が基調の戦闘服で身を包んだ色白な肌の乙女のような女性、ミッキー・ウォートリー・フォックスは端末を見てそう言った。
「発生地月浜!?月浜の何とか県何とか町とかじゃなくて!?流石に規模がデカすぎない?」
AA-09A-6 ゼレヴィアンとその操縦士、エコーは驚きながらそう言った。
「攻撃するって言う時にこれか・・・」
グリードリヒ・フォンドレシアは少し嫌そうに言った。
「人為的に起こした可能性があるってこと?」
キャロル・オフィリアは少し考えながら言った。
「それはない。そんなことできるなら、陛下が黙ってるはずがない」
AA-09A-7 クイーンキャットとその操縦士、灰色と桃色が基調の戦闘服で身を包んだミッケは海を見ながらそう言った。
「春雫海を抜け、オレンジ・ゴールドマスターと合流してください」
端末からミッキーの声が聴こえた。
「了解」
エコー・ゼレヴィアンが春雫海を見て言ったその時、地鳴りのような唸り声と共に海面が揺れた。
「なんかヤバい奴いるでしょ・・・絶対」
ジュリア・アイノアは冷や汗をかきながら言った。
「・・・」
神刀華炎を握った梨々香が全長四百メートルはある超巨大な闇化生物を見ていると、超巨大な闇化生物にサトリの顔が出来た。
「グゲェェェェェェェェ!!!!」
超巨大な闇化生物のサトリの顔は梨々香を見て笑みを浮かべ、叫びながら口から闇を垂らした。
「おぉっき~・・・」
驚くヴェルベサは上空から超巨大な闇化生物を見てそう言った。
「・・・」
超巨大な闇化生物を見る梨々香は神刀華炎を握り込んだ。
超巨大な闇化生物が超巨大な触手を動かし、梨々香に向かって振り下ろす。
梨々香が神刀華炎を超巨大な触手に一振りすると、途轍もない衝撃波が発生して超巨大な触手が斬れた。
超巨大な触手は傷口から大量の淡い橙色の水晶片を噴き出す。
神刀華炎を握った梨々香は神刀赤閃を生成して握ったその瞬間、超巨大な触手が梨々香に振り下ろされ、超巨大な触手が地面を叩いて土煙と土砂が飛び散った。
「はぁあッ・・・!!」
超巨大な触手の上に現れた界から出てきた梨々香は神刀華炎と神刀|赤閃で超巨大な触手を切り刻みながら走る。
「グゲェェェェェェェェ!!!!」
超巨大な闇化生物は途轍もない速度で腕を切り刻みながら向かってくる梨々香を見て悲鳴を上げた。
「す、すごッ!!」
観測鏡を使って山岳から超巨大な闇化生物を見るII-141 レイスとその操縦士、青眼、黒髪ツインテール。銀色が基調のスカートタイプの戦闘服で身を包んだ色白な肌の少女、レジェニス・エリザベス・イヴは広がる光を見て驚きながらそう言った。
「天道、灼華炎冠」
神刀華炎を担ぐように構えた梨々香はそう言うと、神刀華炎を振って一回転した。
静寂と共に太陽と間違うような炎が生まれて広がった。
炎が収まると轟音が轟き、聖陽水晶が月浜に降り注いだ。
「・・・これが剣王・・・」
邪眼、赫灰色髪縦ロール。奇妙な金属製の装飾品がついた黒色のミニコルセットドレスを着た乙女は消える太陽を見てそう言うと、笑みを浮かべてどこかに立ち去った。




