「 」
星はこの作品が気に入ったら入れていただけると幸いです。星の数なども参考にして、次回作の執筆を開始いたします。
「ねえ、お姉さんそんなところで何してるの?自殺?」
僕は病院の会談で黄昏ているお姉さんを見つけたのだ。その姿は酷く物憂げで今にも飛び降りそうなふにきだった。
「坊ちゃん、だれ?」
「僕はただ、このあたりで生活しているただの子供だよ。」
「こんな時間に子供が一人でであるいてちゃダメでしょうに。あなた、親は?」
「親なんていないよ、3年も前にみんな死んでるから。」
「そう、親戚は?」
「もういいでしょ。そんなことより、質問に答えてよ、自殺しようとしてたの?」
「はぁー、違うわよ。」
「つらいの?顔色が悪いよ。」
「お姉ちゃんはね、病気なの。なんの病気か当ててみてよ。」
「肺炎?」
「いいえ。」
「それじゃあ、癌?」
「正解。ちなみに、顔色が悪いのは向精神薬の影響よ。たぶんね。」
「だから死ぬの?」
僕の家族はみんな何かしらの病気で亡くなった。その上、親戚の人達とは、もう何年も、何年も連絡を取っておらず、僕の家族が死んだときにも、呼ぶことが出来ず。結局、親戚は家族が亡くなっていることすら知らない。
「死なないって言ってるでしょ。」
「でも、なんだか死のうとしているように見えたよ。」
「僕、お姉さんのこと見たことあるよ。いつも歌を歌ってるお姉さんでしょ。」
そう、このお姉さんはあまりテレビを見る機会のない僕ですら知っているような
すごい歌手なんだと思う。
「よく知ってたわね坊ちゃん。けど、だから何?」
「んーん。ただ、お姉さんが死んだらいろんな人が悲しむんだろうなぁって思って。」
「あっそ。」
「でも、死ぬんだったらいいよね。もし死んだら、見なくていいんだもん。みんなが悲しむ顔も、そのあとみんなが立ち直っていく姿も。」
「結構、嫌みな言い方をするわね。」
「そうかもしれないね。でも、死ねない理由程度には、できるかもしれないよ。だって、感情は理屈じゃ説明できないから。」
「そうね。ねぇ坊ちゃん、歌は歌える?」
このお姉さんも少しは表情が明るくなったのかもしれない。心の底は分からないけれど表面上で笑える程度に余裕ができたのは良い事だと思う。
「少しだったら歌えなくもない、かな。あっ!そうだ、僕が今のおねぇさんにぴったりな曲を選んであげる!まけないで!なんてどう?」
そう、病気に負けずに、最後の最後まで戦い抜くことが出来るように、そんな思い出をこの曲で作れたらいいな、とそう思って選んでみた。
「…いいわね。それにしましょうか。じゃあ、あした、忠犬ハチ公の像の前に12時に集合ね。約束。」
どうやら、お姉さんも気に入ってくれたようだった。良かった。一安心だね。
「うん!約束。それじゃ、また明日だねお姉さん」
「ええ、また明日。」
こうして僕らは、新たに物語を開いていく。
この度は私の作品を読んでいただき誠にありがとうございます。この作品はいかがでしたでしょうか。この作品を読み、「感動した、面白い」と感じていただけたのであれば幸いです。次回作を書くことがあればよろしくお願いいたします。