市場
遅くなってごめんなさい!!
ネタが思いつかなかったんれす。
ゆるしてくらはい。m(_ _;)m
ゲインは今ちょうど、王都内へ戻ってきた。
当面の食料を調達しようと、市場へ向かったのだが…
『この者、王国の反逆者なり』
と書かれた指名手配書を見て絶句した。ただそれが貼られているだけならば別に気にもしないのだが、なんとそこにはゲインの顔が載せられていた。
(…ッ!冗談じゃねえ!?)
さらに、指名手配ならば捕まえた時の懸賞金もあるのだが、
『懸賞金:1000000G』
あまりの丸の多さに、ゲイン再び絶句した。
(いやいやいや!100万ってどんな破格の金額だよ!?いまの俺の所持金の20倍以上じゃねえか!?クソ王にしろクズ勇者とその取り巻き共にしろ、たかが俺を捕まえることごときに躍起になり過ぎだろ!!)
100万もあれば、余程馬鹿な使い方をしなければ、当分は裕福に過ごせてしまう。その明らかにやり過ぎな金額に、思わずため息をつくゲイン。
だが、ここでゲインはある事実に気付き、体が硬直した。
(ちょっとまて…?それって、つまり、市場なんかに出たら王都の住民達に追いかけ回されるハメになるんじゃあ…?)
それでは、食料調達もままならない。それどころか埋めた金を掘り返した意味さえなくなるではないか。食料がなければ流石のゲインも生きてはいけない。野生の獣を狩る、という手もあるが、野生ではどんな危険があるかわかったものではない。そのため、ゲインが取った手段は…
◇◇◇◇◇◇
「親父さん、その果物を2つくれ」
「はいよ。200Gだ」
王都の市場は今日も今日とて平和な日常があった。
八百屋の親父から代金を払って果物を2つ受け取った男は、そのまま何事もなかったようにその場を立ち去る。
「まいど〜」
親父の声が八百屋の方から聞こえたが、気付かないフリをして歩いた。
(うまくいってよかった)
男は汚れてくすんだような茶色の髪で、青よりの濃い紫の目をしていた。これでは誰も、この男がゲインだとは気付くまい。ゲインはもともとは黒髪と、少し赤も入った黒い瞳である。それをゲインは、自身の魔法を使って変装しているのだ。
市場を歩きながら、ついさっき買ったばかりの果物をシャクシャクと食べていると、ある一角に人が集まっているのが見えた。さらに言えば、その中心にさっきまで一緒にいた少女がいるところも。
(見つかる前にさっさと逃げよう。俺には自ら進んで危険に突っ込むような狂った趣味はない)
そそくさとその場を退散しようとしたゲインだったが…
「あれ?キミって確か…さっきの?」
運悪く、リスにばっちり見つかってしまった。
(嗚呼、神よ…なぜそこまで俺に茨の道を歩ませようとするのですか…)
思わず天を仰ぎながらそう祈ったゲインの頬は、透明な雫によって僅かに濡れていた。
現在の目標:ランキング入り!
もし入ってたら教えて欲しいです。たぶん気付かないので…(汗)
そのためにも、ぜひぜひ評価をくださると嬉しいです!きっと作者が嬉しさのあまり滂沱の涙を流すでしよう。