表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強の魔王が異世界に転移したので冒険者ギルドに所属してみました。  作者: 羽海汐遠
愛娘を探して編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

652/2219

639.スベイキアに向けて

※加筆修正を行いました。

 全ての龍族達を束ねているスベイキアの国の王である『イーサ』龍王に会う為、遥々と魔人達の大陸から見渡す限り大海の空を渡ってきていた。


 そしてようやく『アサ』の龍族達の大陸に辿り着いたエイネは、ここまで案内をさせていた『ヴァルーザ』龍王に止まるように合図を送る。ヴァルーザはそのエイネの合図に頷き、龍族達の大陸の空でそのまま制止する。


「ここが貴方たち龍族達の大陸なのね」


「ああ。()()()()()()()()()()()()()()()だ」


 変わった言い回しをするヴァルーザ龍王に、エイネは眉を寄せる。


「一応?」


「あ、いや……。私の治める領土で間違いはない。それでどうするのだ? このままイーサ龍王の居る国に向かうのか?」


 どこか誤魔化すような態度をとる『ヴァルーザ』龍王だったが、今は余り時間がない事を思い出したエイネは直ぐに頷きを返した。


「そうね。()()()()()()()()()()()は、直接龍族達を支配している王様に会わないといけないでしょう?」


「それでは移動を再開しても?」


 嫌そうな表情を浮かべながらヴァルーザ龍王は、エイネに声を掛けて再び動き出そうとする。


「ええ、案内してもらおうかしら」


 これみよがしに溜息を吐きながら、エイネについて来いと目で合図をして動き出す『イルベキア』の龍王だった。


 再び移動を開始したエイネの周囲には、エイネにビクビクしながら龍達が遠慮がちに空を並走する。本来は魔族など()()()()()()()()()()()()()と考えている龍族達だが、既にエイネが恐ろしい存在だという事を嫌と言う程知らされた龍達は、スベイキアに辿り着くまで生きた心地がせずに移動をするのだった。


 …………


 そしてイルベキアの領土だと告げられた場所から凡そ十分程空を飛んだ頃。一際大きな国を発見する。


 至る所に大きな建物が並び立ち、空にはこれまで見てきた龍族とは違う()()が並んでいた。


「魔族エイネ。ここがイーサ龍王の居るスベイキア大国だ」


 そう話すヴァルーザ龍王は、少しだけ緊張した面持ちで、こちらを見張るように睨んでいる同じ龍族だが、体格も色も何から何までも違う『()()』達を見る。


「どうやら貴方たちとはまた違う『龍達』が、この国にはいるようね」


「彼らは『コープパルス・ドラゴン』という龍族達の『()()()()()()だ」


「『コープパルス・ドラゴン』……」


 エイネはヴァルーザ龍王の言葉をオウム返しするように告げると『コープパルス・ドラゴン』の姿を見る。


 向こうもこちらに視線に気づいたのだろう。


 ヴァルーザ龍王の後に、エイネの方へと視線を向けて少し驚いた様子を見せた。やがてエイネを見ていたコープパルス・ドラゴンの一体がこちらに近づいてきた。


「ヴァルーザ龍王様。イーサ様からご連絡は受けています。さぁ、こちらへ」


「ああ、宜しく頼むよ」


 ヴァルーザ龍王はスベイキア大国の兵士の龍にそう言葉を返すと、自分達の配下達であるブルードラゴン達にこの場で待つように指示をする。


「こちらでお待ちいただく間。宜しければ『スベイキア』の駐屯地でお預かりしましょう」


 コープパルス・ドラゴンのスベイキア兵がそう言うと、ヴァルーザ龍王は素直に頷きを見せる。


「すまないな。そうしてくれ」


 その言葉にスベイキア龍兵は、満面の笑みを浮かべる。


「分かりました」


 そのスベイキア兵は周囲を見張っていた他の『コープパルス・ドラゴン』に合図を送ると、こちらに近づいてくる。


「イルベキアの方々を()()()()へ丁重に案内してくれ」


「ああ、分かった」


 コープパルス・ドラゴンの兵士がイルベキアのブルードラゴン達についてくるように合図を出した後、この場から一斉に移動していった。


 その後ろ姿を見ていた『スベイキア』兵は、改めてこちらを振り返る。


「お待たせしました。それではこちらへ」


 コープパルス・ドラゴンのスベイキア兵はそう告げると、エイネ達を先導して空から街の中へと入っていくのだった。


「……」


 ヴァルーザ龍王は難しい表情を浮かべながらも一度だけエイネの顔を窺った。そしてエイネに頷きを見せた後『コープパルス・ドラゴン』の兵士の後をついていくのだった。


「どうやら龍族達の間でも色々とあるようね」


 一人取り残されたエイネはぼそりと声を発した後に、龍族の後を追いかけるのだった。


 ……

 ……

 ……

『ブックマークの登録』や『いいね』また、ページの一番下から『評価点』を付けていただけると作者のモチベーションが上がります。宜しければお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ