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最強の魔王が異世界に転移したので冒険者ギルドに所属してみました。  作者: 羽海汐遠
マジックアイテム編

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620/2217

607.死神を束ねる王

※加筆修正を行いました。

「――」(大魔王フルーフよ、私を使役する覚悟を持ったか)


「ああ。ワシはあの子の為に、レアの為に会わねばならぬでな。悪いが力を貸してくれるかの? ()()()


「――!」(勿論だとも。お前がその気なら私は何時でも力を貸そうではないか!)


『死神皇』と呼ばれた『死神』は邪悪な笑みを浮かべてそう言うと、どす黒いオーラを纏い始めた。


「――」(死神共よ命令だ、さっさと退け)


『死神皇』に跪いていた『死神』達はその言葉に顔をあげたかと思うと、姿がボヤけ始めたかと思うと、ゆっくりと消えていく。どうやら自分達の世界へと帰ろうとしたようだった。


 ――しかし消えようとする死神達は、突然苦しみ始めたかと思うと、再び現世に姿を現し始めた。


「おいコラ屑野郎共! 勝手に俺の命令に逆らおうとしてるんじゃねぇっ! お前らは俺と契約している以上、逆らえる立場にないだろうが!」


 大魔王ヌーと契約を交わしているとみられる死神達は、苦渋に顔を歪ませながら、死神皇の命令に背き、契約主ヌーの言葉に従う。


「なんと愚かな事を……っ! すまぬな『死神皇』。操られておったとはいえ、アレに死神達を従える魔法を生み出させて教授したのはワシのようなのじゃ」


「――」(何を言う親愛なる大魔王よ。全く構わぬよ。つまらぬ契約ごと私があの魔族を消し去ってやろう)。


 死神皇はそう言うと漆黒のマントを靡かせながら戦闘態勢に入った。


 そしてそれと同時にフルーフが開けた穴からもう一人乱入者が現れるのだった。その乱入者の名は大賢者『ミラ』だった。


「ヌーよ。見慣れぬ者が居るようだが、一体何があった?」


「お前が()()()()()()()()()に『フルーフ』の野郎が死神を呼び出しやがったんだよ」


「死神を? フルーフの奴はお前の新魔法『邪解脱(リベラシオン)』を使ったのか?」


「いや、どうやら魔法での契約はなく、直接死神と契約を交わしてやがるようだ」


 ヌーの言葉にミラは、感心するような表情を浮かべた。


「ほう。それは驚いた。魔法で一時的に従わせるだけでも大変な筈だが、直接()()()()をするなど、余程気に入られなければ出来ない事だが」


 ミラが驚くのも無理はない。


『死神』は『魔神』と比べるとそこまで『()()』は高くはないが、それでも『()』なのである。


 ――間違ってもいち人間や、いち魔族と契約を交わす程安くはない。


『大魔王最上位』領域(クラス)に居るヌーでさえ、神と直接契約を果たす事は叶わず、神域魔法で強引に契約して従わせる事が精一杯なのである。


(※もちろん『死神』を一時的にでも従わせるだけでも相当に驚く事であり、魔族としての質が相当に高くなければ、魔法でさえ従わせる事は非常に困難なことである)。


 それもフルーフを守るように立つあの死神は、どうやら普通の死神ではなく相当に身分が高い存在なのだろう。ミラが今まで見てきた『死神』など、比べ物にならない程の威圧感を『()()()』から感じていた。


「ミラ、どうするよ? 神格持ちの『死神』は倒す事が出来てもすぐに再生されるぞ」


「面倒な事になったのは間違いはないが、私の新たに()()()()()()を試すいい機会ともいえるな」


 そう言うとミラは金色のオーラを纏い始める。どうやらヌーと共に『フルーフ』達と戦うつもりなのだろう。


「まぁいい。お前もやるというのであれば、俺の力を向上させろ『仮初増幅(イフェメール・アンプ)』の効果が更に増す筈だ」


(※現在のヌーは、通常時の状態から『金色のオーラ』で魔力が増大している上に、彼の魔法である『仮初増幅(イフェメール・アンプ)』で、更に魔力といった能力が向上している。更にそこへミラの神聖魔法によって『基本値』となる部分の能力が向上すると、すなわち『仮初増幅(イフェメール・アンプ)』の威力が増して、ヌーは通常時からは考えられない程に能力が向上する事となる)。


「ああ、構わんよ」


 一言そう告げるとミラは、ヌーに『神聖魔法』を使う。


 次の瞬間にヌーは『青い光』や『赤い光』に包まれたかと思うと、ヌーの基本値の速度や防御力。そして攻撃力に魔力が格段に上昇するのだった。


「クククッ! 力が漲ってきやがるっ!」


 ヌーは再び目が金色に輝き『ミラ』の『能力強化(バフ)』によって向上した魔力で、更に死神達の数を増やすのであった。


「やれやれ。全く難儀な事じゃわい」


『死神皇』を呼び出した事で『魔力枯渇』の状態だった為か、ヌーは軽い立ち眩みを起こしていたが、少し魔力が回復してマシになったようで、立ち上がりながらそう口にするのだった。


 ……

 ……

 ……

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