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最強の魔王が異世界に転移したので冒険者ギルドに所属してみました。  作者: 羽海汐遠
プロポーズ編

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502/2338

490.配下への労い

※加筆修正を行いました。

 リラリオの世界にディアトロス達が来てから一週間が過ぎた。レイズ魔国の女王『シス』も国の仕事に復帰して今は復興活動に尽力をしている。


 まだシスとゆっくりと話をする時間は作れないだろうと判断したソフィは、もう少し国が落ち着くまで待つ事にするのだった。


 現在そんなソフィは『ラルフ』を連れて『レイズ』魔国にある首都『シティアス』周辺の平地にその姿を見せていた。


「おお。しっかり見張りをやっておるな」


「そうですね。キーリさんに会うのも久しぶりです」


 ソフィが空を見上げると龍族数体とその龍族の頂点の座に居る『キーリ』が、しっかりと『レイズ』魔国の上空を見張っていた。


 今回ソフィがシティアスまで来た理由はユファやシスに会う為ではなく、彼の配下である『キーリ』の仕事ぶりを見に来た為であった。


 そして上空に居るキーリは自分の主である『ソフィ』の魔力を感知したのだろう。こちらを一瞥するとすぐに周りの龍達に何かを伝えた後、こっちに向かって急降下してきた。龍の姿だったキーリはソフィの前に来る頃には人型に戻っていた。


「ソフィ様! 何かあったのか!?」


 血相を変えてこちらに向かってきたキーリだったが、ソフィ達が自分の仕事ぶりを見に来ただけだと伝えると溜息を吐いて不機嫌そうになった。


「なんだよ、俺はサボっていると思われていたのか?」


 口を尖らせて不満そうにするキーリに、ラルフがフォローを入れる。


「いえいえ。ソフィ様はそんなつもりでここへ来たわけではありませんよ。キーリさんの顔を見たいと常々仰っていたのです」


「な、なんだよ そうだったのか! お、俺もソフィ様に会えて嬉しいぜ!」


 はにかみながら満更でもなさそうに、笑顔をソフィに向けるキーリであった。


 ソフィは心の中で()()()()()()()()()()()()()()()()()()と漏らしたが、配下がわざわざ取り繕ってくれたフォローに文句を言う訳にもいかず、頷いておいた。


「それにしても復興は順調のようだな? ここから見える建物等は元通りに見える」


 少し前まではシティアスの街の建物はほとんどが半壊しており、レイズ城より復興が難しいだろうと思われていた程だった。


「ああ。そりゃそうだよソフィ様。あの戻ってきたシスとユファと()()が、必死に修復して周っているんだからな!」


 レアの名を強調している辺り、本当にキーリはレアをお気に入りに思っているようだった。


「そうか。先日リーシャと遊んでいたレアは、仕事を終えた後の気分転換だったか」


 約束した通りに遊んでばかりではなく、しっかりとやることを済ませていたレアに、ソフィは『よく頑張ったぞ』と心の中で友人の子供を褒めるのだった。


「ん? リーシャってあの女か? 俺がずっと仕事してる間、あいつはレアと遊んでいるのかよ!」


 しかし今度はキーリが『レアと遊んでいたリーシャ』という言葉に反応した。ソフィは嫉妬心丸出しのキーリを見ながら()()()()という表情を浮かべる。


 横に立っていたラルフは主の失言に、やれやれとばかりに溜息を吐くのだった。


「なぁ! ソフィ様。ここのところ奴らが攻めてくる事もないしさぁ! 俺もレアと遊びに行かせてくれよぉ!」


 まるで兄にせがむ妹のように、キーリはソフィの周りをウロウロし始めるのだった。


「いや、うむ。そうじゃな……」


 耳をぴくぴくと動かしながらキーリは、ソフィの許しの言葉を聞いて両手をあげて喜ぶ。


「やった! ふふ。あいつ俺と遊べると知ったら喜ぶだろうなぁ!」


 ――いや、お主が喜んでおるではないか。と口に出しそうになるのをなんとか堪えるソフィであった。


 ルンルン気分で口笛を吹きながら、レアと何して遊ぼうかと考えていたキーリだったが、何かを思い出したかのように、ソフィの顔を見ながら口を開く。


「あ! そうだった。ソフィ様! さっきレルバノンの奴から聞いたんだけど『トウジン』魔国の方の復興も順調に進んでいるらしくて、近々闘技場も再開されるらしいぜ? まぁ、俺に言われたところでもう闘技場に出る暇はねぇだろうけどな」


 今は『レイズ』魔国の警備が最優先で、闘技場のランクボスをやってる暇はないだろうけど。と呟きながらソフィの方を一瞥する。


「そうか。もう闘技場が再開するのか。では、そちらも色々と見て回った方がよさそうだな」


 ソフィはキーリの頭に手を置きながら、もうレアを誘いに行ってもいいぞと告げる。


 キーリは目を丸くして驚いた後、顔を綻ばせて喜びながら龍の姿へ戻って一直線に『ラルグ』魔国へと突っ切っていった。


 どうやらキーリは余程嬉しかったのだろう。同胞の龍達に何も告げずに『ラルグ』魔国の方角に向けて突っ込んでいった為、他の龍達は追いかけるべきか、この場の警備を続けるべきかで悩んだ末に『ソフィ』の元へ指示を仰ぎに来るのだった。


 ソフィはキーリが戻った理由を話して、少しの間だけレアと遊ばせてやって欲しいと告げると、龍達は顔を綻ばせて喜んだ後に、ソフィに頭を下げて各々が警備をしていた持ち場へ戻っていくのだった。


「主にして配下ありですね?」


 ラルフはキーリの方角を見ながら、ぽつりとそう漏らす。


「何かいったか?」


「いいえ。なんでもありませんよ」


 不満気にラルフの顔を見るソフィの視線を受け流しながら、クールな表情を浮かべるラルフであった。


 ……

 ……

 ……

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