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最強の魔王が異世界に転移したので冒険者ギルドに所属してみました。  作者: 羽海汐遠
イダラマの同志編

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1570.イツキの新たな目標

『ライゾウ』や『フウギ』達は、すでに『サカダイ』の町から離れる事に成功し、このまま『旅籠町』に数日の間逗留し、ほとぼりが冷めた頃に『コウヒョウ』入りをしようと計画を立てていた。


 確かに彼らの計画は中々によく出来ているモノであり、人通りの多い『旅籠町』で時を待つというのは非常に効果的といえただろう。


 ――しかしそれは、()()()()()()』という()()()()()()()()()()()()()()()()である。


 当代の『最上位妖魔召士』である『エイジ』や『ゲンロク』でさえ、()()()()()()()()()()のソフィの『魔力』。


 ()()()ランク『6』程度でしかない『妖魔召士』達では、今の形態を維持しているソフィの『逆転移』から逃れるには、逐一交代を行って警戒を続けて『結界』を張り続けるしかなかったのだろうが、ソフィという存在を理解していなかった彼にそこまでを望むのは酷というものである。


 つまり何処まで時間を掛けて逃げようとしても、人混みに紛れてほとぼりが冷めるのを待とうとしようとも、最早ソフィという『大魔王』から逃げる事は現実的ではない。


 『サカダイ』の町にある『妖魔退魔師』本部の襲撃を行ったイダラマの『同志』達は、その逃げた全員が再び『サカダイ』の町の本部の中、大魔王ソフィの目の前へと転移させられるのだった――。


 逃げ(おお)せると信じて疑わず、逃亡を続けていた彼らの時間の全てが、水泡に帰した瞬間であった。


「はっ――!?」


「なっ!?」


「ば、馬鹿な!?」


 ライゾウにフウギ、その他『妖魔召士』達は、現実に起きた出来事に理解が追い付かない。


「さて、またこの場で暴れられでもして、せっかく生き返らせた者達にまた怪我でもさせられては困るしな」


 彼らをこの場に転移させた張本人である大魔王ソフィが、そう口にした瞬間であった――。


 キィイインという音と共に、ソフィの目が『金色』に輝き始めると同時、この本部内全域に『魔力吸収の地アブソ・マギア・フィールド』が展開されてしまうのであった。


 ――それはつまり『(ことわり)』が用いられていようが、そうでなかろうが、最早関係はなくなっていて、この大魔王ソフィという存在が居る限り、この本部内では『魔力』伴う全ての効力が、彼に封じられたという事と同義である。


 更にはこの場には『妖魔退魔師』総長『シゲン』に副総長『ミスズ』、更には最高幹部の『組長格』の三人もいる為に、たとえ『魔力』を用いず『式』を展開しようとも、ランク『6』や『7』程の()()()()使()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()となってしまうのだった。


 …………


 そしてソフィが『死の結界アブソ・マギア・フィールド』を展開した直後、イツキ達はその違和感に直ぐに気づき、イツキとユウゲは顔を見合わせて苦笑いを浮かべていた。


「な? あの化け物が現れた以上、下手に動かなくて良かっただろう?」


「は、はい……。こりゃ、駄目ですよ。何をされたのかよく分かってはいませんけど、この場にワシ程度ではどうにもならない『魔力』が満ち満ちているという事だけは理解が及んでいます」


「間違ってもこの場ではもう『捉術』や『スタック』を行おうとするなよ? ()()()()()()()()』で()()()()()()()()()()


 イツキはいつでも抜け出せる見張りすらもいない無意味な『牢』の中で、溜息を吐きながら注意を行うのであった。


(確かにとんでもない『魔力』だ。だが、どうやらこの化け物や『ヌー』って野郎は『(ことわり)』とかいう奴を使う事で『魔力』をあげる事が出来るとか口にしていやがった。それはつまり俺が今以上に『魔力』を高める事が出来る方法が存在しているという事だ。奴らとは違って俺はこの世界でここまで『魔力』を高める事が出来たんだ。俺が『(ことわり)』とかいう奴を覚えれば更に『魔力』を上げられる筈だ。みてろよあの野郎、俺を雑魚だとばかりに罵りやがったヌーって野郎には、()()()()()()()()()()っ!)


 どうやら『イツキ』はソフィとヌーの強さを認めた上で、追いつけないと諦観するのではなく、認めた彼らと同じ道を歩む事で最短で追いつき、そして大魔王ヌーを打ち負かすという新たな目標を見つけたようであった。


 ……

 ……

 ……

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