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最強の魔王が異世界に転移したので冒険者ギルドに所属してみました。  作者: 羽海汐遠
イダラマの同志編

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1510.互いに膠着状態

 イダラマとコウエンが一触即発の空気となった頃、エヴィもまた『金色』を自分の周囲に纏わせながら、コウエンと共にこの場に現れた二人の『妖魔召士』を眼光鋭く睨みつけるのだった。


「くっ……! コウエン殿の補助に回りたいが、あの面妖な術を使うガキが非常に厄介だ!」


「ああ。それにどうやら『同志』はあのガキが原因で操られているようだぞ。まず間違いなく我らがコウエン殿の元へ向かおうとすれば、あやつは『同志』を我らに嗾けてくるだろうな。これでは下手に動けぬ……!」


 この『妖魔召士』が口にしたように、大魔王エヴィは『金色のオーラ』を自身に纏っているだけではなく、その眼光鋭くさせている目も『魔瞳(まどう)』の影響で金色に光輝いていた。


 どうやらこのまま二人の戦いの邪魔をしないのであれば、エヴィも手を出さない様子を醸し出しているが、彼らがコウエンの助けに入ろうとするならば、エヴィは使える札を切った上で、存分に自身の力を発揮して『()()()()()()()()()()()()()()()()()


 当然そのエヴィの持つ切り札の中には、彼ら『妖魔召士』の『同志』である虚ろな目を浮かべている『妖魔召士』が含まれているであろう。


 この虚ろな目を浮かべている『妖魔召士』と、彼ら二人組の『妖魔召士』も互いに誤差はあれども『上位妖魔召士』として拮抗する『力』を有している。


 前時代の『上位妖魔召士』である為、現在の『上位妖魔召士』よりもその力は上である。


 つまりは『ヒュウガ』一派の『キクゾウ』や『ジンゼン』よりもその『魔力』は上であり、当代の『妖魔召士』組織であれば『最上位妖魔召士』に片足を突っ込んでいる状態といえる。


 彼らは『守旧派』の『妖魔召士』である為に『禁術』などは一切使う事はない為に『式』にしている妖魔のランクを上げる事などは出来ないが、その分『式』にしている『妖魔』との関係性は当代の『妖魔召士』とは比べ物にならず、先程の虚ろな目を浮かべている『妖魔召士』が使役した『妖狐』と同様に、契約主である『妖魔召士』を死ぬまで守ろうとする程であった。


 そんな『式』を使役する事の出来る『上位妖魔召士』達は、契約している『妖魔』も元々のランクは高く、この場に居る『同志』達はその全員がランク『6』からそれ以上の妖魔を『禁術』なしで使役出来る状態である。


 つまりはそんな『同志』を操っている少年を敵に回せば、彼だけではなくそんな『妖魔』を『式』に出来る『同志』をも同時に相手にしなくてはならず、またそれ以外にも『妖魔退魔師』組織の本部付けクラスの『予備群』を二人も相手にしなくてはならなくなる。


 ――下手に動けば命取りだと彼らが口にした理由は、こういう事なのであった。


(うーん。やっぱりここに居る人間達は賢いし厄介だなぁ。彼らも下手をすれば『ディアトロス』のじっちゃんや、あのブラストさんより『魔力』が上だろうにその力を過信して動くこともなく、冷静に僕のやろうとしている事を意識して下手な行動をしてこないや。僕が先に動いてもあの二人を足止めは出来るだろうけど、流石に仕留める事までは難しい気がするね。かといってあのピアスの兄ちゃん達と協力して戦ったとしても、この人間達相手なら僕一人で戦うのとそこまで結果は変わらなさそうだしね。あーあ、こんな場面を色々と動かす事の出来る()()()()()()使()()()()()()()()()()()()()()()!)


 結局は互いに膠着状態となり、ここは『待ち』の場面だと結論付けたエヴィは、戦闘態勢を伴ったまま動かずに『イダラマ』達の戦闘を大人しく観戦するのであった。


 ……

 ……

 ……


 そんなエヴィや『同志』達が見つめる先、互いに『最上位妖魔召士』の『イダラマ』と『コウエン』は、本来はその『妖魔召士』の戦闘術といえる『式』の札すら手にせずに、互いに魔力を自身に伴わせるだけでこちらも互いに膠着状態に入っていた――。

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