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最強の魔王が異世界に転移したので冒険者ギルドに所属してみました。  作者: 羽海汐遠
サカダイ編

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1151.シゲンの要求

※加筆修正を行いました。

 ソフィの探している『九大魔王』である『エヴィ』は、イダラマという『妖魔召士(ようましょうし)』と共に『妖魔山』に向かっているというところまで情報を得たソフィ達だったが、その『妖魔山』を管理しているのは『妖魔召士(ようましょうし)』組織であるらしく、表立ってはその『妖魔山』に入る事は出来なかった。


 しかし渡りに船というべきか、ちょうどその『妖魔山』の管理を行っている『妖魔召士(ようましょうし)』の者達とソフィ達の目の前に居る『妖魔退魔師(ようたいまし)』達が別組織同士ではあるが、運よく合同で山の調査を行うところだったらしい。更にはソフィ達の事情を知っている『妖魔退魔師(ようまたいまし)』に所属するスオウと、この『妖魔退魔師(ようまたいまし)』組織の副総長であるミスズが、総長シゲンにソフィを同行させてはどうかと進言してくれたのである。その時にもシゲンは協力をしてくれるとは言ってくれたのだが、イダラマ達がまだ妖魔山に入っていなければという話でもあった。


 『妖魔召士(ようましょうし)』と『妖魔退魔師(ようまたいまし)』の会合で決まった内容までは知らないソフィだが、どうやら『妖魔山』の管理は『妖魔退魔師(ようまたいまし)』側に移る事になるようではあるが、少し複雑な内容となっているようで現状の山の管理はまだ、彼ら『妖魔退魔師(ようまたいまし)』側ではなく『妖魔召士(ようましょうし)』側が握っているようであり『妖魔退魔師』側がソフィの同行を認めたとしてもゲンロク達『妖魔召士(ようましょうし)』側が反対をするようであれば、強引に入る他になくなってしまう為に少々面倒な事になってしまう。


 出来れば穏便に済ませたいと考えているソフィにとっては、荒事にしてしまう事は最後の手段と考えている。だが、どうやら今のシゲンとミスズ達の会話を聞く限り、シゲンの出す要求とやらをソフィが呑めばエヴィと合流する為に、この『妖魔退魔師(ようまたいまし)』の総長であるシゲンが全面的に協力をしてくれるらしい。


 つまりソフィが要求を呑むと一言言えば、シゲンはあらゆる手段を用いて『妖魔召士(ようましょうし)』組織にソフィ達を山に同行させるように、シゲンが便宜を図ってくれるという事だろう。


「ふむ、我々はどうしてもエヴィを見つけたい。その為に『妖魔山』に入るのを協力をしてくれるというのであれば、お主の要求とやらを呑みたいと考えているが、どういう内容なのだろうか?」


 先程ソフィ達は、ある程度シゲン達の話をこっそりと聞いていた為、シゲンの要求というものをある程度の予想出来ている。だが、実際に聞くまでは分からない為にソフィはシゲンにその先を促すのだった。


「端的に言わせてもらえばソフィ殿、()()()()()()()()()()()


「ほう?」


 ソフィはシゲンとミスズの会話を聞いていた為、内心ではやはりかと頷くのだった。


「我々と『妖魔召士(ようましょうし)』が山に入る目的は『妖魔山』の『禁止区域』の調査なのだが、その調査にお主にもついてきてもらいたいというのが俺の要求だ『妖魔召士(ようましょうし)』達の話では『妖魔山』の『禁止区域』は相当に危険が伴うだろう。もちろん『妖魔山』の調査は、組織の幹部クラスの精鋭達で向かうつもりだが、その『禁止区域』内がどうなっているのか、それが分からない以上は慎重を期しておきたい。そこでミスズ副総長やスオウ組長が認める程の力量を有するお主の力を借りたいというわけだ」


(あ、ソフィ殿が欲しいというのは『妖魔退魔師(ようまたいまし)』として迎え入れたいって事じゃなくて、調査を行う上で力を借りたいと、そういう意味の言葉でしたか)


 勝手な勘違いを行っていたミスズは、シゲンの要求をその耳で聞いてようやく自分の勘違いに気づくのであった。


「……成程」


「それに今回の妖魔山の調査を行うに至ったきっかけとなったのもまた、イダラマ殿が我々に『妖魔召士(ようましょうし)』から山の管理権を移させようとしたところから始まっている。つまり我々とは目的が違うにしても、彼も妖魔山を目的としていると推測できる。イダラマ殿とお主の仲間が行動を共にしているというのであれば、その行き先は我々が調査を行おうとしていた妖魔山だろう。我々の目的とお主の目的が同じ妖魔山である以上、俺の要求を呑んでくれるというのであれば、互いにいい話になると思うのだが、どうか検討をしてもらえないだろうかソフィ殿?」


 ソフィはシゲンの要求を聞いて、ちらりとヌー達の方を見る。自分一人であれば問題はないが、妖魔山の『禁止区域』内には危険が伴うと、こうして明言されている以上はセルバス達を連れて行くのは少々考えるところではある。


「エヴィの野郎に会う為にはその『妖魔山』だかに行かなければならねぇんだろ? だったらそいつの要求を呑む以外選択肢はねぇだろう? お前何を迷ってやがる」


「そうですよ旦那。今の身体の俺じゃあ大した戦力にはなれねぇだろうが、あんたについていくって決めた時から、死ぬ覚悟くらいはもう済ましてます。今更俺を置いて行くなんて言わんでくださいよ?」


 死神のテアはソフィの言葉は分からないが、ヌーの言葉は理解出来ている。どうやらヌーが行く先には、問答無用でついて行くとばかりに表情で表していた。


「分かった、シゲン殿。我々はその要求を呑む事にする」


 ソフィがそう言うと『妖魔退魔師(ようまたいまし)』の総長『シゲン』は、大きく頷いて笑みを浮かべるのだった。しかし『妖魔山』へ向かうという事が決まった彼らだったが、この後に意識を取り戻したシグレから予想だにしない言葉を聞かされる事となるのであった。


 ……

 ……

 ……

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