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最強の魔王が異世界に転移したので冒険者ギルドに所属してみました。  作者: 羽海汐遠
サカダイ編

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1125.瑠璃色をした青の形成付与

※加筆修正を行いました。

 ナギリの周囲に『瑠璃色』の青のオーラが纏われ始めたのを見て、ソフィはここからが本番なのだと、気を引き締め直す。


(青は我々の持つ知識では、魔力値と戦力値を上昇させるものだとされていた。そしてこの世界でヌーが『()()()()』に到達した時に、青はその戦力値等の上昇の中で、防御率を表しているのだと知った。


 ――では、こうして青の中でも僅かに色の濃さが表す事も何か解明がなされていない秘密が隠されているのかもしれない)


 本来『青』のオーラは大魔王の領域を踏破した者達にとっては、そこまで意識を向ける力の類ではなかった。


 何故なら誰もが青の練度を最高値まで到達しているのが当然となり、そこからはもう『()()()()()』や、他の足りない『基本研鑽演義(きほんけんさんえんぎ)』を追求し始めるからである。


 しかしこうして学び終えたと思っていた過去の力の一つに、更なる強さが隠されていたとあっては、強さや魔力を追求し続けている『フルーフ』や『ヌー』ではなくても興味を抱くというのは、ソフィであっても例外ではないようであった。


 というよりもソフィにとっては、その新たな力の秘密を知りたいというよりもその力を会得している相手と戦うという事の方が重要なのであった。


 ここら辺は純粋に強さや知識を追求する者達と、明確に違うところなのだろう。ソフィにとっては未知なる力を持つ至高の存在とこれまで自分が築き上げてきた基本研鑽演義等々。その全てを掛けて真っ向からぶつかりたいと考えている。だからこそこうしてこれまでの数千年間で見た事のない、青のオーラの色を放っているナギリを見て自分のナギリから感じたあの感覚は、間違っていなかったのだと気分を昂揚させていくのであった。


 ソフィが思考を張り巡らせていると、ナギリの濃い青がかったオーラが少しずつ彼の持つ得の刀に宿る様に移っていく。


(あれは青の形成付与か、いやあの色はもう青というより紫に近いな……)


 紅の創成具現を用いて刃を模る事は正に今のソフィが行っている事なのだが、こうして既にある武器に青の形成付与を行うというのは、ソフィ達魔族達にとってはとても珍しい事だった。


 リラリオの世界でいえば『リディア』が似たような事をして見せた事があった。それは『リディア』がまだ『光り輝く柄の無い二刀』を持って『魔法』を打ち消して見せる前、彼の持っていた刀に金色のオーラを宿して戦っていた時の事である。


 あの時は今のナギリとは違い『青』ではなく金色のオーラを用いて形成付与を行っていたが、やっている事は、あの時のリディアと同じことを行っている。


 ソフィは過去のリディアとの戦闘の経験からもしかするとあのオーラで包まれた刀は『魔法』等を打ち消す事やそれに近い事をやってのけるのかもしれないと、咄嗟に考えが頭に過るのであった。


 やがてナギリの準備は整ったのか、自身を覆う『()()()』と同じく、彼の持つ刀にも同色の青のオーラによって形成付与がなされていた。


 完全な闇でもなくそしてリディアのような光り輝くわけでもなく、またヌーが用いたような三色併用に目覚める為の鮮明でくっきりとした青色でもない。


 ――明るさが届かない深海のような、そんな暗い青の色をしていた。


(ヌーの時に確かめたが『青』のオーラの色が変わったところで基本値となる『青』の上昇力と数値上では変わりはない。しかし確かめておくに越したことはないだろうな)


 準備が整いつつあったナギリに向けて、ソフィは今の形態の魔力を用いて一つの『魔法』を試みる。


 その魔法は相手の強さを正確に数値として測る上で、必須と呼べる『漏出(サーチ)』であった。


 ――『漏出(サーチ)』。


 その『漏出(サーチ)』の魔法の効力によって、ソフィの視界に数値だけが具現化されていく。


「クックック、素晴らしい!」


 『瑠璃色』の青のオーラを自身と得の刀に覆わせている今のナギリに放った『漏出(サーチ)』で算出されたその数値の結果に、ソフィは満足気な顔を浮かべるのだった。


 【種族:人間 名前:ナギリ 年齢:24歳  状態:青のオーラ 練度5.0

 魔力値:4万7000 戦力値:5500億 所属:妖魔退魔師】。

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