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最強の魔王が異世界に転移したので冒険者ギルドに所属してみました。  作者: 羽海汐遠
サカダイ編

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1138/2220

1121.手加減の有無

※加筆修正を行いました。

「成程。俺に会いに来た理由っていうのは理解出来たが、それで一体何を確かめようというんだ?」


「クックック、お主からはそこまで大きく魔力を感じることは出来ぬが、何やら大きな力を隠しておるように我には感じるのだ。先程の動きや青のオーラそのものも大したものではあったが、お主はそんなものよりも、もっと大きな力を持っておるのではないか?」


「……」


「ほう……?」


 ナギリという男は無言になって、ソフィに鋭い視線を向け始める。そしてスオウは感心するように、笑みを浮かべて声をあげた。


「どうだろうか、お主の本当の力を我に見せてもらえぬか?」


 ソフィがここまで相手の力を見たいと口にする事は珍しい。もちろん強い者と至高の戦いを繰り広げたいとは常々ソフィは思っている事だが、単に強い者と戦いたいというその気持ちとは、また別種の何かをソフィはナギリから感じているようで戦いたいと思う優先順位的には、スオウよりもこのナギリの方が上のようであった。


「ナギリ。ソフィ殿がこうして言っているのだし、今から一度試合をしてみてはどうかな?」


 ソフィの申し出にどう答えるか悩んでいたナギリだったが、横からのスオウの言葉に驚いたように視線を向けるのだった。


「スオウ様がそう言われるのでしたら、俺は構いませんが」


 この時ナギリはまだソフィに対して、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、その事について悩む素振りを見せていた。


 彼はソフィの事を徒者ではない相手だと感じてはいたが、それでも妖魔ランクで示せば『4』もしくは高く見積もっても『4.5』程だと考えていた為『妖魔退魔師(ようまたいまし)』のナギリが一般の相手に手加減を施そうと考えるのも至極当然の事だといえた。


 だが、腕を組んでソフィを見ているスオウは違っていた。副組長のサシャがあの大きな鎌を持っていた少女を本気で無力化しようと手を出したあの一撃をあっさりと、受け止めて見せたソフィにスオウは、この『妖魔退魔師(ようまたいまし)』組織の特務所属のナギリと、いやもしかすると『()()()()()()()()()()()()とまで感じていたのであった。


(※一般的な『予備群(よびぐん)』が『3.5』程であり、サカダイ本部付けの予備群がランク『4』程である。 『妖魔退魔師(ようまたいまし)』と名乗る事を許される『妖魔退魔師(ようまたいまし)(しゅう)』は、平均戦力値が『3800億』~『4500億』であり、妖魔ランクで『5』の枠である)


(※2妖魔ランク『3.5』=戦力値1500億前後。妖魔ランク『4』=戦力値2000~2700億前後。妖魔ランク『4.5』=戦力値2800~3700億前後。妖魔ランク『5』=戦力値3800億~4500億前後)


 ナギリのランクは『妖魔退魔師(ようまたいまし)』の中では中ぐらいで、ランク『5.5』に位置付けられている。元々は『予備群』であったナギリのランクは当時で『3.5』程であったが、ミスズに特務入りを推薦されて彼女に鍛えられ始めたナギリは、今では立派にランク『5.5』と『妖魔退魔師(ようまたいまし)』組織の者達にも認められている。


 その『妖魔退魔師(ようまたいまし)』の下部組織である『予備群(よびぐん)』や『妖魔退魔師(ようまたいまし)(しゅう)』。そして別組織の『妖魔召士(ようましょうし)』組織の『特別退魔士(とくたいま)』達であれば、この妖魔ランク『5.5』という位置に立つ者は、相当に脅威と捉えられるランクになる。


 『煌鴟梟(こうしきょう)』のアジト内で別組織ではあるが『妖魔召士(ようましょうし)』のチアキやキネツグが放った式、鬼人の『英鬼(えいき)』や『卓鬼(たくき)』がランク『4.5』相当だという事を考えれば、如何にランク『5』が恐ろしい存在なのかが窺い知れる事だろう。


 だが、副組長のサシャやそのサシャの上に立つ組織の最高幹部である『スオウ』から見れば戦力値5000億に満たないランク『5』というのは『侮れない相手ではあるが、決して負ける事はない』とそういう判断の出来るランク領域範囲であった。


 しかしその副総長のサシャの攻撃を止めたところを見ていないナギリからすれば、それこそ『妖魔退魔師(ようまたいまし)』ではないソフィが、如何に侮れない存在だと分かってはいても決して自分よりは強いとはおもっておらず、むしろどれくらい力を抜けばいいだろうかと、そう本気で考えながらナギリの力を確かめて見たいと発言したソフィの顔を見ていたくらいであった。

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