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最強の魔王が異世界に転移したので冒険者ギルドに所属してみました。  作者: 羽海汐遠
旅籠編

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1016.最強の存在が見せる喜びの顔

※加筆修正を行いました。

 ソフィの周囲を鮮やかな三色のオーラが包み込む。

 先程のヌーの三色併用を観察していたおかげで『()』が防御力上昇。そして『()』が攻撃力の上昇だと判断はついている。


 これまではソフィの力が強すぎた為に、どの色のオーラがソフィ自身の強さなのか、オーラの影響なのかが、明確には分からなかったのだが、ヌーがスキンヘッドの男を仕留めた時にソフィ自身がオーラの色による上昇の分別がつく事が出来るようになった。


 今のソフィは、第二形態の『大魔王化』状態、そこから三色併用を用いて迫りくる『英鬼(えいき)』に対峙している。


 【種族:魔族 名前:ソフィ第二形態 大魔王化 魔力値:183億

 状態:『通常』 戦力値:190億 地位:アレルバレルの王】。

 ↓

 【種族:魔族 名前:ソフィ第二形態 大魔王化 魔力値:3660億

 状態:『三色併用』 戦力値:3800億 地位:アレルバレルの王】。


「グォアアアッ!!」


 ソフィは繰り出して来る鬼人『英鬼(えいき)』の右拳を避ける事も防御する事もせず、そのまま左頬に受けて見せる。


 ソフィはそのまま『英鬼(えいき)』の攻撃にを受けた事によって『煌鴟梟(こうしきょう)』のアジト内の外壁にそのまま突っ込んでいく。


「そ、ソフィさん!!」


 コウゾウに寄り添いながらシグレは、妖魔に殴られたソフィに心配する声を投げかけるのであった。


(素晴らしい! あの『動忍鬼(どうにんき)』よりも速度がある。それに殴られるインパクトの瞬間、我は()の意識を高めて顔周辺を中心に防御力を高めた筈だ。しかしそれでもこれだけのダメージを我に与えられるのか!)


 吹き飛ばされながらソフィは、自身がどれくらいのダメージを受けたかを確かめながら、にやりと笑みを浮かべると、あわや壁に衝突する寸前についっと、左手を壁に添えるようにおきながら力を込める。


 その瞬間、ピタリと何事も無かったかのように、ソフィは壁を背に立って見せるのであった。更に興奮を始めているソフィが、邪悪な笑みを浮かべると同時『英鬼(えいき)』に殴られた箇所の傷が一瞬で塞がっていき、完治するのであった。


「えっ!?」


 壁に衝突すると思っていたシグレは、笑みを浮かべて壁の前で立っているソフィを見て、唖然としながら素っ頓狂な声をあげた。


「ふんっ『予備群(よびぐん)』だか何だか知らねぇが、それだけの力を有しているならば、ソフィの力を見縊(みくび)って叫ぶんじゃねぇ。奴があんな程度でやられるくらいなら誰も苦労はしねぇんだよ」


 ヌーは腕を組みながら今のソフィの戦い方を観察しながらそう言った。どうやらヌーは自身が先程使ったオーラを纏っているソフィを見て勉強になりそうだと判断したようで、見逃すまいと集中し始めるのであった。


(ああ、ヌーの言う通りだ。あの魔物のような存在が、如何に強かろうとも『化け物』がやられるビジョンは、俺の目にも浮かばねぇな)


 『煌聖の教団(こうせいきょうだん)』であれば、いやアレルバレルの世界で魔族として生きてきた者達であれば、大魔王ソフィという存在がどれ程やばい魔族なのかを()()()()()で生きてきた()()()()が嫌だと言う程に、理解させられているのであった。


「グォアアアッ!!」


 正気を失っている『英鬼(えいき)』は、追撃をする為に一気にソフィに詰め寄ってくる。


「クックック! このままではまだ少し足りぬようだな。そうだなぁ、では次はこれならどうだろうか?」


 これまでの彼の生涯で、数度しか出した事の無い力の領域に少しずつ近づいていく。


 それがソフィにはとても嬉しくて仕方が無いようで、まるで子供が親におもちゃを与えられたかの如く『英鬼(えいき)』という強者が、自分に向かってくるたびに幸せそうに笑う。


 ソフィの目が金色に輝き始めると、今度は先程よりも時間を掛けて魔王形態が変化されていく。


 【種族:魔族 名前:ソフィ第二形態 大魔王化 魔力値:3660億

 状態:『三色併用』 戦力値:3800億 地位:アレルバレルの王】。

 ↓

 【種族:魔族 名前:ソフィ第二形態 真なる大魔王化 魔力値:5500億

 状態:『三色併用』 戦力値:5700億 地位:アレルバレルの王】。


「今度は『()』を意識せぬ、存分に試すがよい!」


 ソフィの周囲を纏う鮮やかな三色はソフィの高揚感に反応をするかの如く、更に輝きを増していきながらその中心でソフィはそう声をあげた。


「グォアアアッ!」


 先程と同じように『英鬼(えいき)』は、無防備なソフィに向けて渾身の力を込めて、右拳を振り切ってくる。


 ぱぁんっ! という乾いた音が周囲に轟き、ソフィはまたもや『英鬼(えいき)』に殴られるが、今度はその場から動かなかった。


「クックック、ああ、素晴らしい!! この状態の我にまだ()()()()()()()()()のか。フハハハハッッッ! 素晴らしい、お主の力は想像以上だ!」


「ぐっ、グォアアア!!」


 殴られて嬉しそうに笑うソフィを見て意識がない『英鬼(えいき)』は、得たいの知れない恐怖心を本能で感じ取り、何とかして破壊してしまおうと、連続で攻撃を繰り出していく。


「クックックッ! ハーハッハッハッハ!!」


 がんっがんっ! と、何度も何度もソフィは『英鬼(えいき)』にめった打ちにされる。

 だが、しかしソフィは顔を左右に振らされながらもずっと変わらずに笑い続けている。


「なっ……、何なのよアイツ!? ちょっと『英鬼(えいき)』! アンタ手加減してんじゃないでしょうねぇ!? さ、さっさと殺せ、殺してしまえっ!」


 『妖魔召士(ようましょうし)』の『チアキ』は、力だけならばすでに自分を越えている筈のランク『5.5』から『6』相当に分類される鬼人の妖魔である『英鬼(えいき)』が、何度も本気で殴りつけているというのに意に介さず……、というよりもむしろ嬉しそうに笑い続けているソフィという存在に困惑と苛立ちが混ざり合ったような、そんな表情を浮かべながらチアキは自分の『式』にもっと攻撃をするようにと大声で命令を出すのであった。


 ……

 ……

 ……

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