ジュエリー学園の入学式 ~リート・マ・リーラ・アン・カロデッセ~
はーい! 皆さん初めまして。
惑星イミュンナー、フィーベスレインド王国に住んでいる、れっきとした魔女アイラだよ。
私は時をあやつる魔女で、パパが魔法大臣、ママはお城付きのベビーシッター長なの!
時に関する魔法はとても重要かつ難しい魔法が多いし、将来、親友のフローラを支えるためにも、もっと魔法の勉強をしなくてはならなくて…。
だから私は王立ジュエリー魔法学園に入学するために、フローラと一緒に毎日勉強を頑張って、無事合格したの。
でも、フローラは頭脳明晰で、いつも私よりも上で、しかも首席で合格!!
やっぱり一の国のお姫様は国民の鏡となるような人でなくてはならないのだと感じさせられるよね…。
私も頑張らなくちゃ!!
そうだ!
これからジュエリー魔法学園の入学式があるの!
紹介するね。
…あ!フローラだ。
「アイラおはよう。やっと名門のジュエリー学園へ入れるわね。 私、今までにないほどワクワクしてるわ!」
それは嘘になるよ〜、フローラ。
「うふふ。それもそうね。さあ行きましょう!寮が一緒だともっと学園生活が楽しみになるわ!」
入学式のビックイベントって、ぶっちゃけ、寮決めだもんね。
かっこよくて、誰しもが1度は憧れるあの呪文を唱えられるのは、ジュエリー学園に入学した人のみで、それもたった1度きりだもの。
成功させなくちゃ。
でも、その前に…。
「えー、皆の者、今日は本当におめでとう!そして、ようこそジュエリー学園へ!!そなたらを皆が歓迎してくれようぞ。…」
はい、始まりました。
アイカルマー校長の長話。
この人は話が長いことで、ものすごく有名で…。
何でもないことでも平気で10分以上話をするのが常で…。
あ〜、もうじれったい!!
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・
この後、生徒会長のミロさん、新入生代表でフローラが話をして…、
いよいよ寮決めの儀式、
「リート・マ・リーラ・アン・カロデッセ」
「(魔法使いと魔女の第1歩)」
の時間…!
「それでは皆の者、静粛に…。これより、"トレモロ・アン・トイ(運命の石)"を配る。皆、1人1つずつ手に取り、ぎゅっと握るのじゃ。そして皆で、"イニシエト・ル・インハ・トル・ファシファンターレ(我に寮の名をば教えたまえ)"と唱えながら、ゆっくりと石に魔力を注ぎ込むのじゃ。この際、呪文完了するまで決して石を見てはならない。また、魔力を注ぎ込むのをやめてもならないのじゃよ。魔法が失敗してしまうからな…。チャンスは1度きりじゃ。つまり、失敗すると、ここにいても入学は許されぬ。これが最後の試験だと思って、しっかりと取り組むように…。」
う〜、緊張する…。
「それでは皆の者、3・2・1…」
"イニシエト・ル・インハ・トル・ファシファンターレ"
あ、石が光っている…ま、まぶしい〜。
「その石の光が尽きてから手を開くように…。開いたら石の色と寮室の番号を確認するんじゃ。ちなみにじゃが、赤はルビー寮、青はサファイア寮、緑はエメラルド寮、黄はシトリン寮じゃ。そして、トレモロ・アン・トイをブローチにはめる方法は、その寮の監督生から聞くように…。お、皆の光が消え去ったようじゃから、手を開いて確認するのじゃ!では、解散、寮に向かうのじゃ。」