願いの光
10万字ほどになる予定です。一週間に一回はアップします。読めない展開になるように、頑張ってみました。
金色に輝く幾千もの光が夜空に煌めき、地に降り注ぐ。まるで星星がすべて落ちてきたのではないかと疑ってしまうほど、綺麗でまばゆかった。落ちてきた星星を手ですくうように腕をあげる。
だが、触れることはできない。
触れることができないとわかっていても、手をのばしてしまう。
欲しい、と思った。
すべての光をこの胸に収めて、永遠に閉じこめておくことができればどれだけ幸せか。
煌めく光は、よく目を凝らせばどこかそれぞれ違った。
同じ金色でも、鈍く輝くものもあれば、直視すらできないほど煌然としているものもある。
その中に、唯一銀色に輝く光を見つけた。数多くある光の中で、だがはっきりと伺えた。
脈打つそれは、まるで心臓のようにドクン、ドクンと鐘を鳴らし続ける。
ドクン、ドクン。
ドクン、ドクン。
自分の心臓の音とリンクするように鼓動を続ける。
ドクン、ドクン。
ドクン、ド……………。
ふいに音が止まった。そこで初めて、空から地へと視線を戻す。
目の前にいるのは、銀髪の男。
不思議な雰囲気の男だった。見ただけで懐かしいと思い、安心する。
触れることのできる距離にいるその男の顔は悲しみに染まっていた。
視界がガクッと揺れる。意識せず、再び空を見上げる恰好となった。
男に刺された、と理解するのに時間はかからなかった。
カラン、と小気味よい音をたてて手の中から転がり落ちる何か。
力を振り絞って横を向く。
クルクルと廻り続けるのは、コインだった。
次第に落ち着いてくコインの動きを、目を瞑って音だけで追い続ける。
くるくるくる、カッ。
ゆっくりと瞼をあける。そこでみたのはーーーー、