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帝國の興亡〜世界統一戦〜  作者: 007
第1章 国連無き世界

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解説 神聖ゲルマン連邦帝国経済

神聖ゲルマン連邦帝国の経済設定

神聖ゲルマン連邦帝国の経済は、ドイツ第三帝国時代の軍事偏重国家資本主義を戦後拡大した形で、総統原理の下で中央集権的に運営される。

メフォ手形の時限爆弾は、第二次世界大戦勝利により『侵略成功の果実』で回避・転化されたが、軍事偏重(GDPの40-50%軍事費)と属州搾取依存の構造は変わらず、1965年まで持続した。

しかしこれは『持続』ではなく『延命』で、内部のひずみが蓄積し、第三次世界大戦で崩壊の引き金になる事になった。


メフォ手形の時限爆弾をどう乗り切ったか(戦中〜戦後移行期)

メフォ手形は1939年の第二次世界大戦開始で期限切れの危機を迎え、侵略略奪でしか解決できなかったが、第二次世界大戦勝利により最悪の事態は回避された。

戦中解決の基盤は1941-1945年の欧州征服で、大量の資源・労働力・金塊を略奪。メフォ債務の返済を『戦利品』で充当した。金塊を始めとした金融資産、石油・鉱物等の燃料資源、工業地帯の産業施設、等々の汎ゆる物を接収した。

そして第二次世界大戦勝利による神聖ゲルマン連邦帝国への国名変更後そもそもとして、メフォ手形を正式に『国家債務』として中央銀行であるライヒスバンクが吸収した。もはや隠す必要が無くなり表の財政として明記し属州税収を債務返済基金に充て、インフレを抑圧し統制する(価格統制・配給制)事で回避した。

乗り切りの鍵は属州搾取の恒常化であった。属州を『資源植民地』として、無限の搾取源にした。年貢税のような強制徴収で、戦中略奪を『平時システム』に転化したのである。

そして軍需経済の民需転用も第二次世界大戦後に行われ、民需の拡充(アウトバーン拡張、住宅建設)へシフトされた。だが軍事最優先で限定的であり、経済成長率は大日本帝国の15-20%に対し5-10%と低迷していた。経済にもプロパガンダと弾圧が行われ、経済難は『ゲルマン民族の試練』として宣伝された。更にゲシュタポがストや不満を徹底的に抑圧していた。これによりメフォ手形の爆発は回避され、1945-1950年の『戦勝経済ブーム』(略奪資源注入)で安定した。だが軍事偏重が続き、持続は『搾取依存』による延命に過ぎなかっ。

神聖ゲルマン連邦帝国の冷戦期の経済構造は軍事偏重経済を維持しつつ、様々な小細工を用いて経済崩壊を防いでいた。だがこれは結果的には『延命策』であり、内部崩壊の種を育てていたのである。

まずは属州搾取のシステム化だった。属州を『資源植民地』として、強制労働と過剰接収が常態化されていた。石油や鉱物・農業産品の強制供給を筆頭に、属州の資金・資源・労働力は本国へ吸い上げられ、膨大な軍需費を賄っていた。これにより神聖ゲルマン連邦帝国はインフレを属州物資で抑え、1940年代末の債務危機を乗り切り冷戦期の軍拡を支える事になった。

そして計画経済の強化が図られた。国家社会主義として総統直属の経済省が4カ年計画で全生産を統制し、軍需優先で民需を制限(配給制常態化)し、技術強奪(捕虜科学者・占領地技術)で効率化を推進した。この強固な体制により資源浪費を最小限に抑え、1960年代まで軍事生産を維持したのである。

不満解消の為に軍事投資の『経済効果』は精力的に宣伝された。軍需産業を雇用源とし、『軍事こそ繁栄の源』とのプロパガンダが流された。属州の搾取により本国でのゲルマン民族の優遇を推し進め、配給や雇用等の生活面での安心感を高めた。これにより国民(ゲルマン民族)の士気を維持していた。

神聖ゲルマン連邦帝国になった事で、金融・通貨の統制は強化された。属州にもライヒスマルクを通貨とし、各国のかつての通貨は廃止された。インフレは価格統制で抑え、徹底的な管理のもとに通貨は流通された。メフォ手形の教訓から債務の一部が、属州負担に転嫁される事にもなった。この歪な統制経済ながら1965年までGDP成長率5-10%を維持した。



持続の限界と問題点

1965年まで神聖ゲルマン連邦帝国の経済が崩壊せずに持続したのは上記の『搾取・統制・宣伝』による三位一体の結果だが、軍事偏重のひずみが蓄積していた。それが第三次世界大戦で崩壊の引き金になったのである。

最大の問題は『属州依存による脆弱性』だった。搾取が過度で常態化しており、属州の不満と反乱が多発し大日本帝国以下大亜細亜連合による工作対象だった。何せ経済そのものが属州依存の為、供給途絶は軍需生産停滞に直結するのだ。

次の問題は軍事偏重の歪みだった。GDPの50%が軍事費で民需不足(食料・消費財欠乏)により、統制した配給による綱渡り状態だった。ゲルマン民族を極度に優遇し過ぎる為に、階級社会の固定化が成され流動性と刺激が無いために経済成長は停滞していた。

そして最後の問題が総統独裁の誤判断リスクだった。総統の感情的決定で無駄な計画が乱発(総統宮殿など)される事になった。ライヒスバンク総裁や経済大臣、経済官僚が抑えきれず腐敗が横行する事になった。

大日本帝国との対比は大日本帝国は国家資本主義で成長率15-20%、大亜細亜連合内市場で持続可能。それに対して神聖ゲルマン連邦帝国は搾取延命で長期戦に弱く、第三次世界大戦で経済崩壊の危機に陥る事になった。

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