解説 陸軍兵備紹介2
60式装甲兵員輸送車
全長4.99メートル
全幅2.75メートル
最大速度65キロ
武装
13ミリ重機関銃1門
最大装甲厚40ミリ
乗員2名
兵員11名を収容可能
大日本帝国陸軍の開発した、装甲兵員輸送車である。履帯を装備し、不整地・荒地の走破能力が高くなっている。整地では高速走行も可能である。また、限定的ではあるものの、沼や小川などでの浮行能力を備えている。
大日本帝国陸軍最初の『戦場のタクシー』の概念のもと、機械化されつつあった戦場において兵員を輸送する現代的な装甲車として設計された。2名(車長と操縦士)で運用でき、加えて11名の兵員を輸送することができる。後部には大型の昇降ランプが設けられ、兵員の迅速な降車展開を可能にしている。主兵装はシンプルで、車長用キューポラに搭載された、1丁の13ミリ重機関銃のみである。
60式装甲兵員輸送車の車体は、鉄鋼を使用した場合と同じ程度の強度を持つ、航空グレードのアルミニウムA5083を使用して製造されており、13トン以下という大幅な軽量化に寄与している。これにより、空中投下や水上浮航も可能である。ただしこのアルミ合金装甲は、対戦車兵器や地雷に対する脆弱性が第三次世界大戦勃発により明らかになり、増加装甲の追加などの対策が取られる事になった。
62式150ミリ自走榴弾砲
全長6.7メートル
全幅3.18メートル
最大速度58キロ
武装
40口径155ミリ榴弾砲1門
13ミリ重機関銃1門
最大装甲厚32ミリ
乗員6名
大日本帝国陸軍の開発した、自走榴弾砲である。
第二次世界大戦以後、大日本帝国陸軍の自走砲は戦車の車体を流用した間に合わせ的な物であり、冷戦時代にあたって不適切であると考えられるようになった。そして1952年に自走砲専用車体を用いた新型自走砲が開発されることになった。
新型自走砲の車体はアルミニウム合金製で、追加装備により浮航能力(水陸両用作戦能力)を備えることとなったのである。




