表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
真相  作者: 紅煉
5/9

五話 衝撃 後編

さらに荒木先生は続けた


荒木

「手術は無事成功した。

だが、恐ろしいのはそれからだった…」


ためらいもあり、中々切り出せないでいる様子

私も固まったまま、それでも話は聞いていた


荒木

「術後、執刀した藤田先生と私は気付いた、研究の為ホルマリン漬けにした赤ん坊の首は一週間、一ヵ月息絶えなかったんだ」


「まさか…首だけで生き続けたというんですか?」

荒木

「もともとおかしかったんだ、ここに運ばれてきた時

もはや出産から三ヶ月経っていた、臓器にも呼吸器にも繋がらないその頭はどうやって生きてきたんだ?」

返答に困った、もしその話が本当なら

いや話す荒木先生を見る限り事実であることは明確だ

しかし…


荒木

「私は残酷かもしれないが、処分する事を勧めた。

しかし…しかし藤田先生は頭だけになった赤ん坊を育て始めたんだ。

ついて来なさい」


荒木先生は立ち上がり歩き始めた、私はそれに付いて歩いた

着いた先は藤田先生の部屋だった

そこで荒木先生は三冊の日記を私に渡した


荒木

「この後は話したくない。後の事はこの日記が教えてくれる」


「荒木先生、辛い事を話していただきありがとうございました」


荒木

「いや、こちらこそありがとう。ひどく辛かった、だが内心誰かに聞いてもらいたくて仕方が無かった」


そう言って笑った荒木先生の顔はとても悲しかった

この三冊の日記が後に事件の真相に大きなヒントを与えることになり、事件とは無関係の未解決事件の真相も解くものとなった

そして荒木先生が自ら命を絶ったのは翌日の話であった

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ