変態職業ばっかり集まるギルドに左遷されたんですけど、変態たちは思ったより役に立ちそうだったので、彼らを使って世界征服をしようと思いました。
「ちょっと、頼んますよ」
俺はロリコンに頭を下げる。
「でも、俺が出るとみんな怖がっちゃうし」
ロリコンはキョロキョロと周りを見回しながら汗を飛び散らしてくる。
「俺達は、ロリコンさんが優しい人だってわかってますから」
そういって俺は彼にお茶を差し出した。
ロリコンは、ひょろひょろの腕で「ありがとう」と言ってお茶を受け取った。
「・・・俺みたいな社会のはぐれものを見捨てないでくれるのはジェイソンくんがいないと相手にしてもらえないからね」
そういって、ギシギシ、と椅子から鳴っているのかその細い腕から鳴っているのかわからない音を立てながら立ち上がる。
「さすが、ロリコンさんはやっぱり違いますね!!」
俺がそうやっておだてるとロリコンは照れくさそうに「そ、そんなことないって」と鼻の下を掻いた。
「じゃあ、ちょっととなりの街まで来てもらってもいいですか?」
「え、なにするの?」
「まあ、来てもらえればいいですから」
俺は彼を先導するように、少し前を歩く。
ここのギルドには、変態しかいない。えっと、俺以外ね。
このロリコンも、正確にはロリコン格闘家という、謎の職業なのだが、まあ、そんなことはいいのだ。
兎にも角にも、俺は彼を連れて一時間ほど歩いて隣の街についた。
街は非常に活気で溢れており、建物と建物の間の路地はかなり狭いが、溢れんばかりの人々がそこで買い物をしたり、物を売ったりしている。
建物の窓からは、洗濯物のようなものが糸に吊るされて干されている。
「さ〜、よってらっしゃいみてらっしゃい!!」
俺は大声で注目を集める。
すると、一人の男の子が「逃げろおおおおおお!!!」と全力で叫んだ。
それに呼応して、他の人達も「きゃあああああああ!!!!」と叫び声をあげる。
「あれ、なんかあったのかな?」
ロリコンがくるくると首を回すが、もちろん彼には彼らがなにを怖がっているかなんてわからないだろうに。
そして、あっという間に人はすっからかん。
「征服完了!!!!あざっす!」
俺はロリコンにもう一度頭を下げた。
「俺、別に何にもしてないけど、」
ロリコンはオロオロとしている。
「いや、ほんと助かりましたよ。これで、世界征服も楽勝ですね」
いや、助かった助かった。
「そんな、俺なんて全然強くないし、格闘家としてもっと成長しないといけないよ」
俺はロリコンの肩を揉みながら「そんなことないですよ」と言った。
そして、俺達はギルドに戻った。
すると、ギルドには他の変態たちも集まっていた。
「あ、ジェイソンさんと、ロリコンさんが戻ってきたぞ!!」
ギルドの扉を開けると、さっそくドMエージェントがこちらに手を振ってきた。
「やあやあ、戻ってまいりましたよ」
俺がギルドにやってくると、みな英雄の帰還みたいなテンションで俺を迎えてくれる。
他の変態仲間たちも俺の姿を見ると必ず挨拶を返してくれる。
俺とロリコンはとりあえずギルドの端の方に座る。そして、俺は緊縛ウエイターを呼びつけて、酒を頼んだ。
俺は、酒はあまり好きではないが、変態たちは酒が好きらしい。
「ほんと、俺なんて、死んじゃえばいいんですよ、」
「そんなことないですよ。ロリコンさんには、ロリコンさんにしかできないことがあるんですよ」
そういうと、ロリコンはもっと下を向いて「でも、親にも家を追い出されて、家族にすら捨てられるようなロリコンですもん。どうせ、ダメなロリコンのまま俺は人生終えるんですよ」と泣きそうな顔でシャバシャバと喋る。
「きっと、立派なロリコンになれますよ。俺、信じてますよ!!」
すると、ロリコンは上目遣いで「ほんとに?」と聞いてくる。
「大丈夫です。きっと、一人前のロリコンになれます!!」
「そういってくれるのは、ジェイソンくんだけだよ!」
そういうと、少しロリっと笑った。
「あの、どうぞ」
緊縛がコップに並々と入った酒を持ってきた。
「これ、俺からの奢りですから、またよろしくお願いしますね」
そういって、コップをロリコンの前に置いた。
「すいません、いつもいつも」
そういって、俺とロリコンは乾杯をした。
俺は酒を一応口の中にいれるけど、あまりにもまずいので、それをコップに戻す。
変態用の酒は度数が強いんだよな。
「そういえば、彼女さんとは、最近どうなんですか?」
「ああ、露出くの一ちゃんとは、まあ、なんとか」
そういって「へへ」と笑う。
「やっぱり、ロリコンさんは優しいからモテますよね」
俺がそういうと、彼は「そんなことないって」と少し顔を赤くした。
「あ、あの、」
後ろから何者かが俺に声をかけてきた、と思い俺は振り返った。
「あ、ジェイソンさん。そろそろ時間ですよね?」
「あ、ふたなりソルジャーさん。そういえば、そうでしたね」
そういえば、彼と約束をしていたのを忘れていた。
「じゃあ、ロリコンさんすいません。俺、ふたなりさんと次の場所に行ってこないといけないので」
俺がそういうと、ロリコンさんは「こっちこそ、ありがとね」と言ってくれた。
俺は机の上に酒のお金を置いて、そしてふたなりと一緒に俺はギルドを出た。
「あの、ジェイソンさんはなんで世界征服をしたいんですか?」
彼は俺の後ろをトボトボと歩きながらそう言ってきた。
「え?俺は、・・・まあ、なんだろうね。俺をここに配属した国王のことが嫌いだからかな?」
「国王って、あのレイプ国王ですか?」
「そうそう」
レイプはあまり好きではない。
レイプにされたことを、俺は忘れたりしないからな。
俺だって、自分の趣味くらいあるんだから、ちょっとくらいいいじゃないか、と思う。左遷なんて、実質クビじゃないか。
「・・・それだけですか?」
「まあ、そんなもんですよ」
俺はクルっと後ろを振り返ってみたが、ふたなりはただただ景色を見ていただけだった。
「あの、俺が行ってもロリコンさんみたいにはならないですよ」
「いいんですよ、それは」
俺達は森の中に入っていく。
森を抜ければ、隣町だ。
いや〜、それにしても順調順調。
「ロマンスの不祥事、逃さな〜〜い、消してあげる〜ねっ」
俺はなんとなく鼻歌を口ずさむ。
ふたなりは、俺の後ろに大人しくついてきているみたいだ。
「・・・・・ゴホッ、」
なんだ、痛い。
俺は倒れる。
そして、体が動かないので目を動かしてなんとか状況を確認しようとすると、俺の目の前にふたなりがしゃがみ込んできた。
「あのさ、変態だからって好きなように使ってるみたいだけどさ、俺達だってそんな馬鹿じゃないから」
クソ、やられたか。
せっかく、世界征服ができると思ったのに。
「あのね、ほとんどの人が勘違いしてると思うけど、ドラえもんの秘密道具って、誰が使っても必ず失敗するようになってるんだよね。そりゃ、タケコプターとか例外もあるけど。俺達も、そんな感じだよ。自分でさえ、この性癖っていうのをうまく使いこなせてない。それなのに、人にいいように使われてるんだよ」
反論しようにも、肺から空気が漏れ出てしまい、なにも喋ることができない。
「だから、ジェイソンさんには過ぎた力だったってわけ。せっかく俺達楽しくしてたんだから、利用しようだなんてするジェイソンさんが、正直憎かったんだよね」
顔が見えないし、うまく思考も回らないけど、彼の言っている言葉だけははっきりと理解できた。
「じゃあ、ばいばい」
そういって、ふたなりは森の奥の方に消えていった。
・・・・・。
ほんと、誰が一番の変態なのかわかっていないみたいだね。
違う作品も見てね。
いつもは、こんな変なの書いてないから




