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29  女神からの贈り物


 僕は今日も夢を見る。

 不思議な髪色の女性がこちらを見ていた。

 そう……いつもの夢だ。

 連続で見るのは久しぶりだ……少し身構えてしまう。

 彼女は……水の中にでもいるかのようにふわふわと中空に(たたず)む。


 夢の中だけで思い出すことができる彼女は、言葉を持たない。

 不思議な髪色、様々な色が混じった黒……と表現するような髪に目が行く。

 とても薄く、虹色に輝く布を(まと)い、超然とした姿。


 僕はぼんやりと眺めている。頭の中に靄が掛かっているようで、水の中で揺蕩(たゆた)っているような感覚が大きい。


 今日の女性は、どことなく機嫌が良いようだ。何やら嬉しそうな雰囲気が伝わって来る。なんだろう?

 不意に、意志が僕の中で響く。同時に彼女が少し首をかしげただけで、周りにいくつかの球体が呼び出された。なんと、その中の1つをつつく。

 そこに僕が写っている。


「え!?」


 それは僕が最も怒り、最も殺意を浮かべた瞬間だ!!

 僕が刺されて倒れ伏した眼前で、エリナは呪詛のネックレスを掛けられる。

 奴らはご丁寧に、それが呪詛であると説明してくれた。


 悍ましいネックレスが暗いマナを放つ。

 その暗く触手のようなマナのうねりがエリナを捉えた!!


 あれが僕からエリナを奪い、彼女から僕たちを消したうえで、美しさすらも奪おうとした存在。

 僕は唇を噛んでいる。自分の手で仕留めたかった。身体がどんどん冷えていくなかで、頭だけ激しく熱い。


 吠え!

 マナを無理に動かした!

 それを感情のままに放とうとして……しかし、自らのマナに意識を喰われ……気を失う。


 師匠に助け起こされた時に、少しだけ意識が戻った。奴らの死骸が転がっていて……。



『――――』


 意志が響いた。僕はそちらを向く。

 ……彼女は何を言いたいかわからない。

 だけど、彼女はとても機嫌がよさそうだ。ニコニコと球体をつつくと、映像は消えた。

 なんだろう? 僕は言葉に出してしまう。


「あの……いつも思うんですが、貴女はなんなんですか?」


 にやーっと、悪戯っぽく笑う女性。

 だけど、問いかけへの返事はない。


 急に、頭の中で何かを問われた気がした。

 彼女は言葉を持っていない。

 ただ、何となくだけど……思い浮かんだ言葉を、そのまま吐き出したいという気持ちになる。


「僕は……あなたのことが知りたい……。どなた、ですか?」


 女性は手を合わせる。表情に喜びが浮かぶ。

 ただ、僕に興味深々と言ったようなその表情は、とても愛嬌があってかわいらしい。それなのに威厳があって美しいようにも思う。

 そして、心の奥底に畏怖も抱いていた。


 僕はとりとめもなく、思い浮かべて語る。


「あの、えと、その……」


 これだ! と思えるものはあるのに……それがなぜか穴の開いたように抜けて言葉にできない。


 彼女はにやにや笑って(なが)めている。


『――――』


 とても楽しそうだ。少し首をかしげる。そして指を振った。

 すると、彼女の周りに浮かんだ別の球体の1つが光る。

 それには別の僕が映し出されていた。



―――――――――――――――――――――――――――――― 

 エリナが倒れたことで、孤児院が存亡の危機となる。

 僕はエリナが倒れたことを伝える方法を得るためにエリナの自宅へ赴いた。

 そこでの会話。エリナが貴族のパパと呼んでいた人間へ、仕えているであろう人間。

 彼の言葉を、僕は感情を押し殺して聞いていた。



『あの孤児院はエリナの遊具である』

『エリナがいなければ捨てられる存在』

『維持費も無駄。潰すべきだ』


 ――― 僕が代理になって働く。『神の祝福』があるから、維持費を稼げばいい筈だ


『其方は……『神の祝福』を持つ『日月の学び舎』の学生であろう?』

『学生では代理者にはなれぬ』

『子供の浅知恵がつうじるものか』


 ――― 『日月の学び舎』を卒業すれば成人だ。それに試験を受けての飛び級卒業がある


『……ふむ、『神の祝福』は何だ?』

『『魔導廃棄物回収師』……ゴミの回収業か?』


 彼はとても馬鹿にした表情で笑う。


『やってみるが良い。こちらの懐が痛まねばどうでもよい』


 睨みつけないよう、視線を下げた。心の中で強い感情が蠢いている。

 貴族は表情を読むはずだ。読ませないように、視線を向けない……。


『しかし……主を(たぶら)かした毒婦の遊具が、ゴミにまみれて(うごめ)くゴミ虫となるかね? ふはははははは! 淫売にはお似合いの奴婢だ』


 ――― …………


 挑発だ。乗ってはいけない。口の中で唇を噛み絞める。すこし切れた。血の臭いと痛みで正気を保つ。挑発に乗れば僕1人では済まなくなる。


『では、報告ご苦労であった』

『去るが良いぞ』


 生まれた感情を押し込める。

 エリナは僕たちのことを「宝物よ!」と言った。

 僕が台無しにしてはいけない。

 僕も大切なものだと思っている。


 ――― ………はい


 最後まで礼を尽くしすと男は鼻白み、その場を立ち去っていった。




 映像が消えた。

 女性はすこし唇を尖らしたのち、少し慮るような表情で僕の顔を覗き込む。


 この時の感情が蘇ってきた。

 あの日、怒りを腹の底へ落とすようにして我慢した僕は『1つ目の誓い』を立てる。

 それが言葉として出た。


『僕が孤児院を支えて、全員が自立するまで育てる』


 孤児院『星屑の集い』の子達を、エリナは宝物と呼んでいるみんなを……僕が守り、育てる。

 エリナを馬鹿にした連中に、宝物たちが大きく貢献できればどうだろう。

 メアリやレジスに『神の祝福』は発現しているのだ。

 

 メアリとレジスとルネの3人が、自分の力を存分に発揮できる場所で働いて、幸せになってくれれば勝ちだ。

 そう僕は信じている。



―――――――――――――――――――――――――――――― 

 女性は目を細めて僕を見る。

 なんだろう?

 そんなことを想うと、彼女は手招きをする。すると、また別の方向から球体が現れた。


『――――』


 そして、また別の映像が映し出される。



 それは僕が盗賊ギルドと渡りをつけ、始めて訪れた日のものだった……。

 僕は呪詛の解呪法を探している。

 魔導学校や神殿を巡っても、答えは同じだった。


『呪詛は……関わるほどに広がる。知ることが呪詛との関わり。関わるヒトを不幸にするものが呪詛である。教えるわけにはいかない』


 突っ込んで聞いても「知ることに繋がる」と教えてくれない。

 さらに調べたいと伝えると、王都で呪詛を嗅ぎまわるのは違法であると切って捨てられた。

 だから……僕は盗賊ギルドを探しだして利用する。


 その男はずいぶんと人を食ったような、白髪交じりの茶髪の男だった。


『ガキのくせに……よくここを見つけ出したな?』

『何が知りたい?』

『ヤバイ件でも値段次第で答えるぜ。もっともヤバさに相応の金額だがな』


 盗賊ギルドは後ろめたい情報でも、売り買いをしている。


 ――― 呪詛に関して聞きたい


『……関わるな』

『関わると、不幸になる』

『そいつは俺たちも関わらんようにしている』


 ――― 決まり文句は良い。危うい情報も売ってるんだろ?


『……誰か呪いたいのかね?』

『呪詛使いを頼る場合、桁違いの金がいるぞ? 情報料もな』

『ぼうやに払えるのかい?』


 ――― 探してるのは……解呪に関してだよ


『相談相手を間違えているな』

『神殿か魔導学校に頼め』

『寄付は(かさ)むだろうがな』


 ――― 神殿や魔導学校はもう尋ねている。断られたからここに来たんだ


『呪詛を受けて生きている奴がいるのか? そりゃ……むごいな』

『個人への呪詛? ふむ……』

『ぼうや、呪詛の扱いが王都じゃどう動くか知ってるのか?』


 ――― 知っている。事前に防ぐ。それから集団の呪詛には強く動くけど、個人の呪詛には介入しない。法で取り締まるだけだ


『解ってるじゃねえか? うちらは情報を売る仕事だ。だけどぼうやが求めてる情報は売れない』

『商品のヤバさが問題でな、信頼のない奴にゃ売れないきまりなのさ』

『なあ、ぼうや。あんたは俺たちを信頼させるものがあるか?』


 ――― ……どうすればいい?


『じゃあ、まずは俺たちに情報を売ってみろ』

『ゴミ屋ギルドに所属する『神の祝福』持ちの新入りなんだろう? 広い範囲をまわる奴ってのは、俺たちにとってもありがたい』

『最低でも1年だ。使える情報なら買ってやる。その料金の分割り引いて、お求めの情報を売ってやるぜ』


 ――― わかった。こっちも信用があるから情報は選ぶよ


 男は面白そうに笑った。


『そうかい? だがお前さんの情報は俺が査定するんだぜ? 使えん情報が多いとなりゃ、手を引くことになる。ちゃんとしたものを頼むぜ』

『あーそうそう、どんな情報が良い評価になるかは自分で考えろ。それも含めての審査だし、情報ってのは一瞬で金貨になるし、ゴミにもなるその辺りのさじ加減は俺でもわからん』


 ――― ……考えるよ。あと、目標金額と情報の裏付けを具体的にしてほしい


『ぼうやのくせに抜け目ないねぇ』

『解呪の裏付けか……呪詛を扱う魔導師の情報を持っている。金額は……』


 その金額はかなり大きい。

 だけど、用意できない額ではない。

 ……信頼されればいいんだ。お金は、副業の当てがある。


 ――― わかった。よろしくお願いします。僕はセイ


『なんだ礼儀正しいな……ここには合わんぜ』

『まあ良い。俺はクロド』

『長い付き合いになれば良いな』



 この時の契約と同時に、僕は決めた。それは『2つめの誓い』である。

 僕はエリナの解呪方法を探し出す。

 そしてみんなの元に、ちゃんとしたエリナを取り戻すのだ。



―――――――――――――――――――――――――――――― 

 女性が目を瞬かせてにやーっと笑う。

 今度は何か問いかける様な仕草だ。

 片手を広げこちらに突き出す。


『――――』


 意志が僕に入り込んでくる。

 何だ!? 知りたい!? 何を?

 そんなこと思っていると、彼女は開いた手を握った。


 すると僕の口が勝手に動く。

 それは、心の奥に押し込めていた言葉だ。


『エリナへの襲撃をどう思う?』

『奴らは彼女の誇りを奪う呪詛を掛けた』

『どういうことだと考える?』


 ―――― あの襲撃は計画的なものだった


『襲撃において、僕は無能な自分を(さら)すことになった』

『その後は覚えているか?』

『忘れてないよな!』


 ―――― 忘れるもんか!

      妊婦だったエリナを呪詛で記憶を奪った

      彼女は今も体の肉腫を気にしている

      しかも蹴られたせいで彼女は足を引きずるようになったんだ!!


『エリナの子ルネはどうだ?』


 ―――― ルネが無事産まれてくれたのは不幸中の幸いだ

      だけど、エリナはルネを自分の子供だと思っていない

      ルネも同じ……それは、ずっと変わらない


『自分は何者だ?』

『自分にとってエリナはなんだ?』


 ―――― 僕はエリナに生かしてもらった

      彼女は変り者だったけど、それでも僕たちに愛情を与えてくれた

      僕はそれらをまるで返せていない

      逆に、多くのものを失わせてしまった!


『このままでいいのか?』


 ―――― 良いわけあるか!!!

      僕からエリナを奪った奴らを許さない!!

      僕たちを潰そうとした奴らもだ!!

      彼女に呪詛を用いた人間に、報いを受けさせてやる!!

      同じだけの苦しみを!!

      破滅を与えてやるんだ!!



『そうだ、僕は誓った!』


 ―――― そう……3つ目の誓いは『復讐』だ



 その言葉を聞くと、女性は飛び上がって喜ぶ。

 悪趣味だな……とちらりと思う。


『エリナに呪詛を掛け、襲わせた首謀者はおそらく貴族だ』

『そいつらを見つけ出し、破滅を味わって頂く』

『なぜなら、エリナも僕も生きている』

『死ではない。破滅を味わってもらうのが適しているだろう?』


 ―――― そうだ。けど……まて


『対象を死亡させずに、大切にしているものを台無しにしてやることが目的の復讐は……難しい』

『そもそも対象となる相手を、いまだに掴めてない』

『盗賊ギルドでの情報料は、平民が貴族を調べた場合は高額となる。あくまで富豪向けの値段』


 ―――― まて! 僕はエリナが大切にしていた兄妹たちの将来を閉ざすつもりはない!


『……そうだな。この復讐は僕の……エリナを守れなかった僕の罪ほろぼしだ。自己満足でしかない。だから、巻き込んではならない』

『この誓いを果たすのは、1つ目と2つ目の誓いを果たしてから……』

『特に『魔導師』となって国に仕えることとなるメアリや、『画家』として貴族などの有力者と結びつくレジスの未来は輝かしい』


 ―――― だから、この誓いは……矛盾している……果たせない


『……メアリとレジスだけでもお金が稼げるようになれば、ルネとエリナを見てくれるはずだろ?』


 ―――― ああ。その通りだ


『だけど黒髪の僕は……』

『貴族の従者に蔑まれるような僕は……』

『無能だった僕は……』

『自分を許せていない僕は……』


 ―――― みんなの邪魔になってしまうから……どっちにしても、消えた方が良い……


『その上でだ』

『その上でなら?』

『矛盾するか?』


 ―――― …………できる。僕自身をしっかり消すことができれば


『それは問題ない。何のために冒険者資格を持っている?』

『依頼を受けて遺品を残して、いなくなれば良い』


 ―――― …………ああ



―――――――――――――――――――――――――――――― 

 女性が手を叩いた。

 僕自身の口から出ていた問いかけが止まる。

 そして、彼女はじとりと睨むと、急に不機嫌になってしまった。


『――――』


 何かの意志を伝えてから、女性は口を曲げると別の玉を呼び寄せつつく。すると、別の映像が現れた。



 そこに映っているのはエリナである。

 彼女が幼い僕に話をしてくれているものだ。

 たしか……エリナが知ってる美しい世界の話。


『つまりね……彼らは世界を巡るの。世界はとても美しく、残酷で、未知に溢れているの!』

『それらをお日様と二つのお月さまが照らしてて、世界はとても美しいの!』


 ―――― すごいね!


 そうだったな……あの時の僕は純粋に思ったんだ。

 世界の美しさを見たい。違いを体験したい。残酷さを確かめたい。未知を探求したい。


 大陸の中央には王樹が根を張り、圧倒的な存在だと言う。その王樹をこの目で確かめたい。


 大陸の西方は鉄で覆われた国があると言う。その鉄の冷たさを感じてみたい。


 大陸の東方には、僕のような髪色が珍しくない人たちがいる。そして山の上には巨大な猫の霊獣が住んでいるのだ。その全部と出会ってみたい。


 大陸の北方には優しい巨人が大勢いて、なぜかいつも闘っているらしい。その人たちの闘う理由を聞いてみたい。


 大陸の南方……王都よりもさらに南方には、大きな海がある。びっくりするほど大きな海洋生物がたくさんいる。見たことも無い生物に触れてみたい。



 映像は別のエリナになった。揺り椅子に揺れながら……月光が差し込む中で僕に聞いた。


『ねえ、セイ? あなたの夢を教えて』

『大きくなったら何をしたい?』

『どんな人になりたいの?』


 ―――― 僕は、世界の美しさってのを見てみたい! 体験したい! 


『だけ?』


 問われて、一瞬だけど今朝見た夢の一番初めの意志がよぎる。それが呼び水となって、今の僕の考えを……忘れようとしていた僕の想いを答えさせた。


 ―――― ……だけじゃない

      当然だけど美しくない物だってある。それも含めて味だと思う

      だけど、あまりにも汚れているものは落とすべきだよ

      せっかく魔導ゴミ屋なんだから綺麗にしなきゃ


『つまり?』


 ―――― 僕は世界を綺麗にしたいな!


『そう? じゃさ』

『セイにとって……』


『イチバン、ヨゴレテイルモノッテ、ナニ?』


 ―――― そりゃもちろん……

      心が泡立つ

      ヨゴレテイルモノは決まっている

      僕たちからエリナを奪ったモノ

      それは……



 ―――― 『呪詛』だ




 映像が消えた。女性はとても嬉しそうな顔でこちらを見ている。


『――――』


 彼女は笑いながら左手を差し出した。

 何やら持っているような気がする。

 なんだろう?

 疑問を浮かべつつも、僕は手を伸ばして受け取る。


 それは鍵のような形をした何かだった。

 確かめる前に、その鍵は僕の体の中へと入る!?

 そして、マナ中枢が震えた! いや! 体全体に、大きなマナの奔流が起こる。

 これ、いや、ま!?


「ああ……そうだったのか!」


 そして僕は……何かを理解してしまった。


《おまけ》

最後の問いかけへの答えによって夢の女性はセイへの興味を失っていたかもしれません。

そしてこの夢をセイは忘れてしまいます。

しかし、凄い発見があったということだけが残っているでしょう。



【ごあいさつ】

ここまでお付き合いいただきありがとうございます。

これにてエピソード1が終了となります。

近いうちに閑話を2つか3つ上げたのち、少し時間を開けてからエピソード2を投稿致します。


もし続きが気になるという方はブックマーク登録などして頂ければ、速やかに通知できると思いますので宜しくお願い致します。


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